USB PD電源強制出力ケーブルを買ってみた

先日電子パーツショップに行った際にこんなものを見つけたので購入。

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USB Power Delivery(USB PD)対応の充電器から強制的に特定の電圧を出力させる事ができるケーブルです。

以前から「あるといいな」と思っていたものなのですが、やはりありましたね。

値段は990円でした。

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私が購入したのは12V出力のもの。

店頭にはそれ以外のUSB PD供給電圧である9V、15V、20V出力のケーブルもありました。

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パッケージ裏側には意味不明な英文があれこれ書かれていて怪しさ満点。

インターネット+時代って何だよ。

商品の説明の類は全くなく、自己責任臭がプンプンします。

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ケーブルの片方にはUSB Type-Cコネクター、もう片方には5521タイプ(外径5.5mm、内径2.1mm)のDCプラグが付いています。

USB Type-Cコネクターは一般のUSB Type-Cケーブルに付いているものよりも少し長く、ここに強制的に特定の電圧を出力させるための回路が入っていると思われます。

ケーブル長は約120cm。

DCプラグの極性について何も記載がないのですが、標準的な仕様である真ん中がプラス(centre positive)なので特記する必要はないとメーカー側が思っているからでしょうか。

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USB PD対応の充電器につなぐとこのように約12Vが出力されました。

そこで手持ちの電源電圧が12Vの機器をつないでみると、問題なく動作。

以前この過去エントリでUSBバスパワー(DC5V)を12Vに昇圧するケーブルについて書いていますが、このケーブルがそれと異なるのはUSB PDで必要な電圧を直接出力しているため昇圧することによる変換ロスがなく、出力可能な電流量は使用するUSB PD対応充電器に依存するため出力電力量が大きい充電器を使えばより大きな電流を要求する機器でも動作させることができること(最大3A、36W以上出力可能なUSB PD充電器が必要)。

というわけで電源供給が必要な3.5インチ外付けHDDをこのケーブル+20W出力のUSB PD充電器(12V1.66A、上の画像に写っているもの)の組み合わせで動かしてみることに。

すると動作し、CrystalDiskMarkを実行しHDDに負荷をかけても問題なし。

この時の供給電流量は0.7A程。

ちなみに上記のUSBバスパワー昇圧ケーブルでは動作しませんでした(電源は入るが、ドライブが認識されない)。

そこで調子に乗ってその外付けHDDをUSB PD(18W)対応のモバイルバッテリーで動作させてみることに。

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これまた動作し、CrystalDiskMarkを実行しても問題なし。

しかし負荷が大きいようで少し動作させただけでバッテリー残量インジケーターが1目盛り減ってしまいました(バッテリー容量は10000mAh/37Wh)。

そして今度は2年前に天神イオシス開店セールで購入した富士通WindowsタブレットにDCコネクター変換アダプターを介して上記の20W充電器を使い給電してみることに。

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これまたうまくいきました。

USB PD対応モバイルバッテリーでの給電は試していませんが、減っているバッテリーを充電するには十分ではないかも知れないが、バッテリー消費を遅らせる効果はありそうな気がします(今度試そう)。

このWindowsタブレット純正のACアダプターの仕様は12V3A(36W)なので、36W以上の出力を持つUSB PD充電器であればその代用になりそうです。

もちろん自己責任ですが…

 

このように電源供給能力が高く、USBバスパワー昇圧ケーブルよりも使い勝手のいいUSB PD電源強制出力ケーブルですが、一度モバイルバッテリーからの給電時に正常動作せず、5Vが出力された事がありました。

この時はケーブルを接続し直すことで12Vが出力されましたが、少々不安定な面があるようです。

そして強制的にUSB PD充電器から特定の電圧を出力するという仕組み上使用するUSB PD充電器が出力する電圧に対応している必要があるのもネック。

試しに12V出力に対応していないApple純正18W USB Type-C充電器(iPad Proに付属しているもの)を使ってみると、9Vが出力されました。

そもそもApple純正USB Type-C充電器は厳密にはUSB PD充電器ではないため、USB PDの規格にあるのに対応していない出力電圧があるのでこの使い方には向いていないのですが…

それ以前にUSB PDの仕組みをハックした明らかに規格を逸脱したものなので、使用すること自体が自己責任であることが最大の欠点。

とは言えこれを購入した時点でそんなことは承知済なので欠点でも何でもないですから、注意しながら「自己責任で」便利に使っていこうと思っています。

 

というわけでこのケーブル、もう1本買おうかと思っているところ。

そして富士通Windowsタブレットへ安定した給電を行える36W以上の出力に対応したUSB PD充電器、端的に言うとGaN(窒化ガリウム)採用の60W充電器も欲しいところです。

決済サービス利用用端末としてAQUOS sense3を買う

昨年末に書いた1年のまとめエントリに「Rakuten Miniは指紋認証がなく使い勝手が悪いので、決済サービス利用のための端末をリプレースしたい」と書き、そして「目ぼしい端末が…」とも書いたのですが、2月中旬ようやくそのための端末を購入しました。

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SIMフリーAQUOS sense3(SH-M12)です。

なぜこの端末を選んだのかというと…

 

今回の端末選びの条件としては決済サービス利用のための端末なので指紋認証搭載、Felica対応というのは絶対だったのですが、IIJmio音声+データ回線で運用するのでドコモ回線での利用に問題のない端末であることも必要。

そして予算は15000円程。

決済サービスの利用には端末サイズが小さい方がいい、ということで当初Xperia XZ1 Compact(XZ1C)のSIMロック解除品がいいかな、と思っていたのですが、中古のタマ数は多いもののプレミアが付いているのか予算に合うものは程度がイマイチなものが多く(一度天神イオシスに未使用品が出ていたことがあるのですが、値段は何と3万円オーバー)、そもそもドコモ端末なのでMVNO回線だと使い勝手が悪いのがなぁ、と思っていたところ、SIMフリー版のシャープ端末があることに気づきました。

てっきりキャリア向け端末しか出していないと思っていたのですが…

これなら元からSIMフリーなのでキャリア仕様に振り回されることはないですが、シャープ端末はUIが独特で一般的なAndroidの作法に慣れていると使いづらく「クセつよ」というイメージを持っていたこともあり当初あまり気乗りがしませんでした。

そこでそのあたりを確認するために家電量販店でSIMフリー版のシャープ端末をおさわりしてみることに。

すると予想に反して素のAndroid(Vanilla Android)に近く、シャープ独自のカスタマイズは最小限でそういった端末が好みな私にはむしろ合っていることに気づきました。

以前の使いにくいクセつよUIから脱却し、Vanilla Androidに近い素直で使いやすいUIになったのは鴻海傘下になったからでしょうか。

これなら選択肢になり得るな、ということで調べた結果AQUOS sense plus(SH-M07)が良さそうということで中古を探し始めたのですが(この頃はまだAQUOS sense3は高かった)、タマ数が少ない上に見つけても予算オーバーだったり、予算内だと思ったら程度が悪かったり、本体カラーが気に入らなかったりとなかなかこれというものが見つからない。

そんな中じゃんぱら楽天モバイルXperia Aceの未使用品が売られているのを発見。

Xperia Aceはドコモ専売モデルだと思っていたし、そもそも完全に予算オーバーだったので全くノーマークだったのですが、改めて調べてみるとこれまた良さげな端末であることが分かったものの、この時見つけたものは23000円程と完全に予算オーバー。

しかし未使用品、つまり新品なので長い目で見ると中古端末を買うよりもベターも言えるわけで、少し前に洗濯機の買い替えで「安物買いの銭失い」な経験をしたこともあり、予算オーバーではあるがこっちにした方がいいか、と考え方を変え買うつもりで改めてじゃんぱらへ行くと、今回購入したAQUOS sense3の良品中古を発見。

値段は19000円程とこれまた当初の予算はオーバーしているものの、Xperia Ace未使用品(見つけた当初より値下がりし2万円程)よりは安い。

ここでまた悩むことに。

とりあえずXperia Ace未使用品の購入は止めにして、改めてAQUOS sense3について調べ、比較した上でどちらにするか決めることに。

いずれもQualcomm Snapdragon 630 SoC、4GB RAM/64GB内蔵ストレージ、FHD+(2160x1080 アスペクト比18:9)ディスプレイなどとスペック的には非常に近い両端末ですが、AQUOS sense3がXperia Aceよりも優れているところはというと…

DSDV対応デュアルSIM(セカンダリSIMスロットはmicroSDカードスロットと排他)

デュアルカメラ(標準/広角)

急速充電(USB PD 18W)対応

OSバージョン及びアップデート体制

 

逆にXperia AceがAQUOS sense3より優れているところはというと…

端末サイズ

Felica/NFCセンサーの位置

Bluetooth LDACコーデック対応(のはず)

メーカーのイメージ

 

そして価格はAQUOS sense3の方が安いが、Xperia Aceは未使用品(=新品)という違いもあります。

どちらかと言えばAQUOS sense3の方が優れた面が多いですが(何と言ってもデュアルSIMというのが大きい)、Xperia Aceも捨てがたい。

悩んだ結果AQUOS sense3が売れていなければそれを買い、売れてしまっていればXperia Aceを買う、ということに決め(中古扱いなので後者も売れてしまっている可能性もあったわけですが…)翌週再び同じじゃんぱらへ行くと、AQUOS sense3がまだあったので購入しました。

 

といった経緯で私の元にやって来たAQUOS sense3ですが、購入後2週間程はほとんどいじれず…

しかし早くしないとRakuten MiniにインストールしているIIJmioのeSIMデータ回線のデータチャージ有効期限が切れてしまう、と思い慌ててファクトリーリセットし、決済サービスを利用するための端末として最低限必要なセットアップを済ませ利用開始しましたが、変な癖もなく欠点の少ないよくできているミッドレンジ端末だな、というのが第一印象。

とは言え決済サービス利用のための端末として使う上ではFelica/NFCセンサーの位置が致命的。

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このようにカメラレンズ部にあり、これだとリーダーにタッチした際に傷を付けてしまったり、破損させてしまったりといった事になりかねません。

それぐらいすぐに分かりそうなものなのに、なぜこんな場所にFelica/NFCセンサーを配置し、しかも後継モデルであるAQUOS sense4でもこの配置を継承したのか謎です。

何らかの技術的な制約があるのでしょうか。

そのため別途カメラレンズ保護ガラスフィルムを購入し貼り付け(サイズの割に高かった…)、100均で見つけたネオプレーン系素材製のスマホポーチに入れて使うことにしました。

GPayのVISA Contactless以外は利用時に端末のロックを解除する必要がないためスマホポーチに入れたままリーダーにかざすという使い方をすればカメラレンズ部の傷や破損を心配する必要がなくなりますし、センサーの感度がいいからかそれで問題になったことはありません。

とは言えこの点ではXperia Aceの方が良かったですね。

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そしてRakuten Miniとは異なり指紋認証を搭載しているので端末のロック解除だけでなく生体認証に対応するアプリでは指紋認証でPINロック解除、ログインができるので面倒なPIN/パスワード入力が不要になり、金融系アプリの利用がしやすくなりました。

そう言えばRakuten Miniでは一画面に収まらずスクロールバーが出てしまい、非常に使いづらかったKyashのPINロック画面ですが、AQUOS sense3ではそんなことはありません。

やはりディスプレイサイズが問題だったようです。

とは言え指紋認証でロック解除できるのでPIN入力する機会がないのですが…

 

購入前から懸念していた通り決済サービス利用のための端末としてはやはりサイズが大きいと感じるのですが、結局のところこれはスマホとしての使い勝手とのトレードオフですし、それ以前にコンパクトなサイズ(ディスプレイサイズ5インチ以下)のスマホ自体が絶滅危惧種と言っていい状況になってしまったのでこれは諦めるしかないかな、と思っています。

ようやく手持ち回線の整理、見直しに着手

昨年楽天モバイルのeSIMを物理SIMに切り替えた際のエントリに手持ち回線の整理、見直しをすることにしたと書いたのですが、先月ようやくそれに着手することに。

回線の整理、見直し前の手持ち回線の状況はというと…

 

IIJmio音声+データ 1763円
同データ(↑の追加SIM) 443円
同音声専用 1015円
同eSIMデータ 495円

UQ mobileデータ 1081円

楽天モバイル 0円

Total 4797円

 

IIJmio回線だけで4回線も持っていたのですが、今回それを見直し

 

(1)IIJmio音声専用回線をUQ mobileMNPし、UQ mobileデータ回線は解約

(2)IIJmio追加データSIMをSMS対応のそれに変更

 

することに。

当初は昨年中にやってしまうつもりで、まずは(1)からと12月にAmazonUQ mobileのエントリーパッケージ(デジタル版:購入後メールでエントリーコードが送られてくる形式(購入履歴ページでも確認可)なので送料がかからず非プライム会員にとっては好都合)を購入し(何と100円だった)、IIJmio音声専用回線のMNP予約番号を取得。

そしてMNP転入手続きをしようとすると…

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この時MNP予約番号の有効期限がまだ10日程残っていたのですが、それにもかかわらず有効期限が足りないというエラーが出て手続きできない。

オンライン契約でUQ mobileMNP転入するためにはMNP予約番号の有効期限残が12日以上必要、っていくらオンライン契約だとSIMの送付などでタイムラグが発生するとは言えマージンを取りすぎ、と思ってしまうのですが…

例えばIIJmioではオンライン契約時のMNP予約番号の有効期限残は7日あればいいのですから。

IIJmioではMNP予約番号の有効期限が残っている状態でのMNP予約番号の再発行はできないので、結局この時はMNPできず、翌月(って言うか翌年)にお預けに。

そして年が変わり今月こそ、と思っていたらUQ mobileが新料金プランを発表し、現在と同じ従量データ量(3GB)で550円程安くなるためMNPはその新料金プランが提供開始されてから、ということでそれまで待つことにしてまたもや先送り。

そしてようやく先月MNPを実行。

今回はMNP予約番号を受け取った翌日に転入手続きを行ったので問題なく手続きが完了し、これでようやく2ヶ月もお預けにされていたMNP転入が終わりました。

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これまでUQ mobileはVoLTE非対応SIMでばかり契約していたのでロゴ入りのVoLTE対応SIMは初めて。

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これまでOnePlus 5T(VoLTE対応ゴニョゴニョ済)は楽天モバイル物理SIM+IIJmio音声専用SIMのDSDSで運用していたのですが、UQ mobile音声SIMだけのシングルSIM運用に変更。

au系回線とは相性が悪いと言われていましたが特に問題なく動作し、楽天モバイル物理SIMを挿していた時とは異なりVoLTEアイコンが突然消えたり、そうかと思えば知らぬ間に復活したりといった不安定さはなし。

しかし特定の電話番号(IIJmio音声+データ回線など)に電話をかけると切断されてしまうのが謎…

 

(1)のIIJmio音声専用回線の乗り換えが済んだところで次は(2)、メイン音声回線(プライベート用)であるIIJmio音声+データ回線にオプションとして追加しているデータSIMをSMS付きのそれへ変更する作業を行なうことになるわけですが、これまたIIJmioの新料金プラン発表を待つことにして一旦保留に。

そしてその内容は以前書いた通り複数枚のSIMを利用しているユーザーにとっては改悪となる部分もあるものの、料金としては大幅に安くなるので解約したり他社のSMS付きデータ回線に乗り換えたりといったことはせず予定通りSIM交換をすることに。

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ちょうどSIM再発行、交換手数料(2200円)免除キャンペーンをやっていたのでラッキーだったものの、SIM「発行」手数料(433円)は免除されないのが何だかなぁ、と思ってしまいましたが…

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そしてその交換したSMS付きSIMも到着し、SIMの契約、交換を伴う作業は完了。

これにより手持ち回線の状況はこうなり

 

IIJmio音声+データ 1763円
同データ+SMS(↑の追加SIM) 597円

同eSIMデータ 165円

UQ mobile音声 1631円

楽天モバイル 0円

Total  4156円

 

Rakuten Miniを新たな決済サービス利用用の端末にリプレースしたことでeSIMデータを使う必要がなくなったこともあり、手持ち回線の整理、見直し前に比べ640円程安くなるという結果に。

しかし実際にはUQ mobileデータ回線をまだ解約していないのでこの料金にはならないのですが、これは今月中に解約予定。

しかしUQ mobileの解約は(MNP予約番号の発行も)Webでも実店舗でもできず、コールセンターへ電話する必要があるのが面倒。

解約/MNP転出されたくないのは分かりますが、こういった対応はユーザーの反感を買うのでいい加減Webでの解約/MNP予約番号発行を可能にして欲しいものです。

このあたりは楽天モバイルが優れているんだよな…

そしてIIJmioを新料金プランに切り替えると更に安くなり

 

IIJmio音声+データ 861円
同データ+SMS 828円

同eSIMデータ 165円

UQ mobile音声 1631円

楽天モバイル 0円

Total 3485円

 

と回線の整理、見直し前に比べ1300円程も安くなってしまいます。

それにしてもUQ mobileは新料金プランで安くなったとは言えIIJmio新料金プランと比べると割高に感じてしまうな…

しかしIIJmioの新料金プランの申込み開始が来月から、そして既存ユーザーへの提供開始が5月からなので、この料金になるまでもう少しお預けです。

IIJmioの新料金プランへの変更事前エントリは既にデータSIMをSMS付きに変更手続きした際に済ませてあるので、あとは来月に実際のプラン変更手続きをすれば今回の手持ち回線の整理、見直しは全て完了となります。

 

それにしても本当安くなったなぁ、と思ってしまいますが、昨年末にエントリしたようにこの「政府の恫喝による携帯料金の値下げ」がサービスレベルの低下を招き、消費者にとっての不利益、業界そのものの弱体化や日本の国際的競争力の低下につながらないことを願うばかりです。

IIJmioの新料金プランにモヤモヤ

2/24にIIJmioの新料金プランが発表されましたが

 

IIJmio、2GB/780円~のeSIM対応新料金プラン「ギガプラン」4月1日提供開始 - ケータイ Watch
格安SIM/格安スマホのIIJmio|新プラン【ギガプラン】登場!

その内容を見てモヤモヤしてしまいました。

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その新料金プラン、このように先行して新料金プランを発表した競合MVNOよりも圧倒的に安いのですが、SIM追加オプションを使いデータSIMを追加している私にとっては改悪に感じる点があるのがモヤモヤした理由。

新料金プランでは追加SIMの概念が完全に変わり、基本プランにオプションとして追加する、という形から別途SIMの種類、従量データ容量を選んで元契約に追加し、従量データは追加したSIM全ての容量を合算してそれぞれのSIMでシェアするという形に変わりました。

そのため追加SIMの料金は大幅に上昇することになり(データSIMは443円/月→751円/月:従量データ2GB込み)、その上余計な従量データも付いてくるようになったことが改悪感を感じた理由。

私にとってIIJmio回線のデータはあくまでサブなので、従量データはそんなに要らないのに2GBも付けてくれなくても、と思ってしまうんですよね。

とは言え新料金プランにおける追加SIMは料金に従量データを含むので、高くなったと言っても単純な値上げではないですし、それでもトータルでの料金は安くなるので実際には改悪ではないのですが…

そういうモヤモヤがあったこともあり新料金プランへの切り替え後は追加SIMを解約し、音声通話SIMのみにしようかとも思ったのですが、楽天モバイルSIMを維持することにしたとは言えやはりデータSIMは持っておきたい。

しかし他社で別途データSIMを契約すると当然それよりも高くなってしまうので、結局IIJmioの追加SIMという形で持ち続ける、つまり現状維持、ということにしました。

これによりIIJmioの従量データ量は4GB(2+2GB)となることになり、メインデータ回線(UQ Mobile:3GB)より多くなってしまう逆転現象が発生。

それでも旧プランが2206円(ミニマムスタートプラン音声+追加データSIM)に対し新プランは1612円(音声通話SIM/2GB+データSIM/2GB)と600円近くも安くなってしまうというのはいかに今回発表されたIIJmio新料金プランの安さが際立っているか、ということを如実に表しています。

これでmineoなど先行して新料金プランを発表していたMVNOは料金の見直しを迫られるでしょうし、来月新料金プランを発表予定のOCNにも影響が及ぶのは必至。

競合他社がどのような「後出しジャンケン」をしてくるかが見ものです。

 

そして今回のIIJmio新料金プランはeSIMが正式プランに組み入れられたことも大きな変更点。

現行のeSIMプランはあくまで「iPhoneセカンダリSIMとして導入し、メイン回線の従量データが足りなくなりそうな時にデータチャージして使う」という使い方を想定したもの、つまりポストペイド型というよりむしろプリペイド型のサービスなので日常的に使う回線としては使い勝手が悪いのが難。

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データチャージの有効期限が切れるとこのような通知が表示され、新たなデータチャージを促してきます。

Rakuten Miniだとこの状態でもデータ通信アイコンが点灯したままなので画面を見ただけではそれに気づかず、Kyashの利用通知がされない、といったことで気づくことが多いのでイラッとします。

しかもデータチャージの有効期間は1ヶ月ということになっているものの実際には数日の猶予期間があるようで、それ故有効期限が読みづらく事前にデータチャージ、といったことがやりにくいのもあれ。

しかし新料金プランではeSIMもそれに組み入れられたことでこういった不便はなくなりますし、料金も440円/従量データ2GB(eSIMにはM2M向けの020で始まる番号が割り当てられるためユニバーサル料金(3円)はかからない)と現行の495円/従量データ1GB(基本料金165円+データチャージ330円)よりも従量データ量が倍になったにもかかわらず料金はそれよりも安くなります。

とは言え既にRakuten Miniをリプレースするための端末を入手しているので(Twitterではつぶやきましたが…)、eSIMは新料金プランに変更せず、現行のプリペイド的プランのままにしておくつもりです。

これなら165円/月で維持でき、データを使う時だけ330円/1ヶ月払ってデータチャージすればいいことになるので経済的ですし、そもそも合計6GB/月も従量データ要らないですからね。

 

というわけで来月早速プラン変更の先行予約をすることにします。

そして今回追加データSIMをSMS付きに変更することにしたので、その手続きも同時にする予定。

以前から2段階認証(2FA)での利用などのためにSMSが利用できるSIMが欲しいと思っていたので、IIJmioの新料金プラン発表+手持ち回線の見直し/整理中というこのタイミングで切り替えることに。

しかしSMS付きデータSIMは音声通話SIMとの料金差が33円しかなく、かなり割高感を感じてしまうのが…

それも私が今回のIIJmio新料金プランに対してモヤモヤした感情を持った理由の一つなんですよね。

とは言えデータSIMとの料金差は77円と旧プランのそれ(154円)よりも小さく、トータルでの料金でも安くなるので(上記の条件でデータSIMをSMS対応SIMに変更した場合2360円→1689円)許せるとは言え、やはり今回の新料金プラン導入による追加SIM周りの仕様変更は改悪だよなぁ、と思ってしまいます。

楽天モバイル新料金プランは0SIMの再来?

ドコモのahamoに続きauはpovo、SoftBankSoftBank on LINEとオンライン契約専用の(サブブランドっぽい)新料金プランを出してきたことで更なる劣勢に立たされ「もう終わった」という声すらあった楽天モバイルですが、それに対抗すべく一昨日(1/29)新料金プランを発表しました。

 

楽天モバイルが段階制料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」発表、1GBまでは無料 - ケータイ Watch

これまでは3281円/月で自社回線利用時はデータ通信無制限(パートナー回線(au網)では月5GBまで)、音声通話/SMSはクソゴミ専用通話アプリ(Rakuten Link)を利用すれば定額かけ放題、という無制限プランのみのサービス提供でしたが、1プランであることは変わらないものの利用データ量で料金が変わる段階制料金に変わりました。

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この新料金プラン、驚きなのはデータ通信量1GB/月までであれば料金は無料であること(ただし最初の1回線のみに適用)。

そして音声通話/SMSはRakuten Linkを利用すればこれまで通り定額かけ放題、つまりデータ通信量が1GBを超えた、もしくは端末標準ダイヤラ/SMSアプリによる音声通話発信/SMS送信を利用した月だけ料金がかかる、ということになり、これってもしかして昨年サービスが終了したSo-net 0SIMの再来では、と思ってしまいました。

0SIMでは音声通話/SMSは有料オプションで別途月額基本料がかかり、無料で利用できるデータ通信量は500MB/月、しかも通信速度は遅く(MVNOですし)いくら条件が良くても10Mbpsを超える事はなかった上にYouTubeなど動画サービスのトラフィックはブロックされていたこともあり使い勝手はあれでしたが、楽天モバイルの新料金プランはMNOのそれですから無料であっても通信速度が遅い、ということはないでしょうし(1GBまでの通信は速度を落とすといった変な細工をしてこない限りは)、音声通話/SMSも使えるため(ただし発信はクソゴミアプリを使わないと有料ですが)お得度では0SIMを大きく上回ります。

 

今回の料金プラン改正で楽天モバイルが新料金プランを月額0円スタートにしてきたのはTwitterにも書きましたが「回線契約数の維持」が最大の目的なのは明白でしょう。

先着300万契約までは1年間基本料金無料を謳い利用者を集めている楽天モバイルですが、今年4月に最初期に契約したユーザーの基本料金無料期間が終了し、その後もそのようなユーザーは増えていきます。

元々メイン回線としてではなく「1年間無料だから」ということでサブ回線として契約しているユーザーがほとんどであると見られ(私もそのクチですし)、そのため基本料金無料期間が終了する前に解約/MNP転出するつもりのユーザーが大多数のはずで、そうなると4月以降大幅な契約者数の減少になるのは明らか。

そこで新料金プランを月額0円スタートにすることで「回線を無料で維持できる」というメリットを打ち出し、基本料金無料期間終了後の解約を防ぎ契約者数の大幅減少を避けようと考えている、というわけです。

元々の基本料金無料期間が終了した後も回線を無料で維持できるのであれば解約せず、バックアップ用の回線などとして持っておくのは悪くないですからね。

それどころか基本料金0円スタートを目当てにした新規契約者も見込め、更なる契約者数増加に繋がると契約者数を増やすことが至上命題である楽天モバイルにとっては一石二鳥。

とは言え無料目当てのユーザーが増えることは下手すれば負債になりかねませんが…

うまいこと考えたな、と思ってしまいますが、もしかすると0SIMが念頭にあったのかも知れません。

 

実は来月にでも楽天モバイル回線を解約しようかと思っていたのですが、今回の新料金プラン発表により解約は一旦保留し、しばらくは回線を維持することにしました。

元々基本料金無料期間が終了するユーザーが出てくる今年4月を前に解約絡みの改悪を仕掛けてくることを警戒していたのでそうなる前に解約しようと思っていたのですが、今回回線を無料で維持できるような施策を取ってきたことでそれはなさそうですし、それなら各種検証用、バックアップ用の回線として持っておいてもいいかな、と考えを変えました。

とは言え楽天モバイルのことですからどんな改悪を仕掛けてくるか分からないですし、基本料金0円スタートもいつまで続くか分からないので今後も警戒は必要でしょうが…

自社カバレッジが十分広がった時点で「1GBまで無料になるのは自社回線上での通信のみ」とか言い出しそうですし。

 

余談ですが以前この過去エントリで「楽天モバイルは本来20MHz割り当てられている周波数幅を5MHzしか使用していないため通信速度がイマイチ」と書きましたが、最近ようやくそれをフルに使うようになりました。

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これにより通信速度が大幅に向上しましたから、自宅の非常用ネット回線としても実用になりそう。

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自宅の楽天モバイル自社回線の電波状況がいい場所(キッチンの窓際)でスピードテストをすると下り150Mbps、上り50Mbpsを超える値を叩き出しました。

実際に自宅の非常用ネット回線として使うのであれば手持ちのイーモバイルモバイルルーターでも問題ないですが、LTE Band 3に対応し、Band 18/26には対応しないCPE(モバイル回線利用据え置きルーター)が欲しい気がします。

ガースーの肝いり政策が携帯業界に禍根を残すことになった2020年

今年の携帯業界関連の大きな出来事といえば以前からの政府による携帯料金の値下げ要請、正確には政府が民間企業を恫喝して値下げを迫るという資本主義社会の原則に反する行為が菅政権の元で現実のものとなってしまったこと。

 

9/10のWBSで放送された自民党総裁選候補者同士の討論(と言えるようなものではなかったが)でガースー、もとい菅官房長官(当時)が携帯料金値下げに関する話の中で「電波は国のもの」と発言したのを聞いた瞬間「これはヤバい」という確信を持ちました。

そもそも電波は誰のものでもない公共財であり、政府はその利用を管理しているに過ぎないのに何を勘違いしたのか「電波は国のもの」と公の場で発言したのですから当然です。

 菅氏は官房長官時代から携帯料金の値下げに熱心で、キャリアを恫喝し値下げを迫るという資本主義社会の原則に反する行為を推し進め、メディアはそれを批判しないしキャリアも「それはおかしい」と反論するどころか逆に従順に従うチキンぶりに呆れたのですが、彼が首相になったことでその間違った政策が更に進むことに。

結果携帯電話業界に禍根を残すような事態になってしまいました。

真っ当な資本主義社会、民主主義国家で起こったこととは思えません。

 

これがなぜそれ程問題なのかについての細かいことは以前エントリしているので

 

これって資本主義社会に対する冒涜だろ

 

を参照、ということで詳細については割愛しますが、基本的なことはそれを書いた2年前と何ら変わっていません。

そもそも政府が民間企業を「料金が高い、けしからん」などと言って恫喝し値下げを迫るというのは資本主義社会の原則に反する行為であり絶対にあってはならないことだし、既にMVNOやサブブランドといった携帯料金を安くする方法があるのだから携帯料金が高いと思うのならそれを選べば済む話なのにそうしないユーザーが大多数なのが問題であることには触れず、「(メインブランドの)料金を下げろ」と圧力をかけ恫喝する。

既に格安な選択肢が存在するのにそれを選ぶユーザーが少ないのならそのような動きを促進する施策、つまりMNP手続きの簡便化、手数料の引き下げ/無料化、回線契約と端末販売の完全分離とそれに伴うSIMロックの禁止と「キャリア向け端末」の撲滅により端末を買い換えることなく他キャリアへ移動できるようにする、といったことが必要なのですが、そういった動きは鈍い…

結局のところこのような政府の暴挙が大手を振ってまかり通るのは「それはおかしい」とメディアが指摘、批判せず、キャリアもそれに対して「NO」と言うこともなく従順に従ってしまうから。

「官は民よりも上である」という意識が強い日本らしいと言えばそうですが、もしメディアやキャリアが政府のやり方に異を唱える行動を取ればこんなことは起きないはずなのですがねぇ。

 

政府の恫喝により携帯料金が下がると当然ユーザーは喜ぶでしょうが、その結果キャリアの収益性は悪化することになり様々な面でサービスの質が低下することは避けられないのですが、それについての指摘や批判もほとんどありませんでした。

値下げによる収益性の低下に対してキャリアはキャリアショップ数の削減、各種サポートの有料化、コールセンター番号のナビダイヤル化といったことでその穴を埋めようとするでしょうし、もっと問題なのは設備投資が削られてしまい、その結果ネットワークの質が低下してしまう恐れがあること。

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このようなデータが示すように日本は海外に比べ携帯ネットワークの質が非常に高く、建物の中や過疎地、離島といった場所でも4Gで繋がり、3Gに落ちることは極めて稀で意図的に端末のモバイルネットワーク設定を"3G Only"に切り替えないと3Gにならない程なのに対し海外ではそういった場所では2Gに落ちてしまうことが珍しくないとネットワークの質には格段の差があります。

以前シンガポールを訪れた際マリーナベイサンズ屋上の展望デッキで現地2番手キャリアStarHubが2G(GSM)に落ちてしまい(しかもデータ通信はEDGEではなくGPRS)、シンガポールのような国土が小さくて人口密度が高く、山がなく平べったい地形という携帯ネットワークを整備する上で有利な条件が揃っている国でもこんなことがあるんだと驚いたのですが(シンガポールの2Gサービスは既に終了)、そういったネットワーク品質の差を考慮せず「日本の携帯料金は高い」というのはあまりにも軽率であると言わざるを得ません。

しかも今は5Gのネットワーク整備に多額の費用がかかるタイミングであり、そんな中政府がキャリアを恫喝し値下げを迫るというキャリアの収益を圧迫するような行為を行なえば5Gネットワークの整備が遅れ、その結果バブル崩壊後の経済政策の失敗により既に大幅に落ち込んでいる日本の国際競争力の更なる低下に拍車をかけかねませんし、政府が推し進めている行政のデジタル化の足枷にもなりかねないのですが…

って言うか政府の携帯料金引き下げ策が行政のデジタル化と相反する政策であることに気づいていないのかな、と思ってしまいますし、気づいていないからこそこういう安易な人気取りのための政策が大手を振ってまかり通るんだろうな、と思ってしまいます。

それにしてもこの国では長期的な視点に基づいた政策が全くと言っていい程なく、今だけ良ければいいという短期的な視点に基づいた政策ばかりが推し進められることにはいつものことながらうんざりさせられます。 

そういった政策を繰り返してきた結果日本が長期経済低迷に陥り、経済成長できず国が相対的に貧しくなり、庶民の生活が苦しくなった大きな原因の一つなのですが、未だにそれを教訓にできず何度も同じ過ちを繰り返すのですから呆れて物が言えません。

まぁ日本人は「歴史を学ばない」から過去の教訓に学ぶことができないので無理もないのですが…

 

この「政府による民間企業の恫喝によって実現した携帯料金の値下げ」という愚かな政策がもたらすものとしてまず挙げられるのは楽天モバイルMVNOが死ぬ、ということ。

MNOの料金が安くなれば当然MVNOの競争力が弱まりますから彼らのビジネスが厳しくなるのは当然で、事業継続が不可能になりサービス終了、他社との合併といった動きが加速することになるでしょう。

恐らくIIJmioやmineoといった大手しか生き残れないのではないでしょうか。

そして楽天モバイルもドコモが「政府による『サブブランドによる値下げはけしからん』という恫喝によって生まれたサブブランドっぽいオンライン専用料金プラン」ahamoを投入して来たことで窮地に追い込まれることに。

いくら楽天モバイルが「自社カバレッジ内では通信量無制限」と言ったところで肝心の自社カバレッジが貧弱ですし、根本的に通信速度、品質で劣りますからドコモに(データ容量20GB/月とは言え)同料金のプランを出されたら勝ち目はありませんからね。

ahamoは3G網を利用できない(=VoLTE対応端末が必須)ことが個人的には致命的な欠点だと思っているのですが、大半のユーザーはそんなことは気にしないでしょうし。

個人的にahamoは政府の料金値下げ要請、もとい恫喝に対するドコモの回答、というよりもむしろMVNO楽天モバイル潰しという意図の方が強い、つまり政府の恫喝をライバル潰しに利用しようというドコモの狡猾さが現れたプランだな、という印象を持ちました。

そしてそれは「3大キャリアによる寡占体制の復活」という結果をもたらすことに。

楽天モバイルMVNOが潰れれば当然既存MNOが生き残ることになりますからね。

そうなると彼らは管政権退陣後に政府の恫喝により下げた携帯料金を値上げしてくるでしょう。

寡占体制に戻るのですから当然ですし、そうすることにより政府の恫喝による料金値下げで減少した売り上げを取り戻そうとする動きが出てくるのもこれまた当然であり、長期的にahamoが目指しているものもこれ。

そしてそれにより懸念されるのがせっかく非キャリア向けSIMフリー端末が一般的になり、キャリアに縛られない端末選びが可能になったのにその選択肢が失われること。

3大キャリア寡占体制に戻れば必然的に非キャリア向けSIMフリー端末への需要は減ることになり、そうなるとSIMフリー端末の販売から撤退するメーカーが出てくるのは避けられず、その結果日本国内でSIMフリー端末を単体販売するのはAppleのみ、といったことになりかねません。

今年はソニーSIMフリーXperiaの単体販売を開始するといったSIMフリー端末市場にとって喜ばしい動きがあったのに、それに冷や水を浴びせるようなことになってしまうわけです。

つまり菅政権の人気取りのために行われた政府の恫喝による携帯料金値下げにより既に存在していた格安な選択肢がなくなり、端末選択の自由が奪われた上に通信品質が低下、そして5Gの展開で海外に遅れを取るという結果になりかねないわけですが、それって消費者が望んでいることなの? と思わずにはいられません。

既にMVNOやサブブランドに乗り換えることで携帯料金を引き下げている私からすれば「ふざけんな」としか言いようがなく、強い憤りを感じます。

これまでの携帯料金を安くするための努力が水泡に帰すことになりかねないのですから当然です。

でも多くのバカな国民はそういったことに全く考えが及ばず、実際にそうなった時にそれに気づき「こんなはずでは…」とか言い出すんでしょうね。

本当うんざりです。

そして政府の恫喝による携帯料金の値下げがこのような結果をもたらす懸念があることぐらいちょっと考えれば分かることだったのに事前にそれを指摘、批判せず、今頃になってあれこれ言い出すメディアにも腹が立ちます。

何らかの懸念があれば事前にそれを指摘、批判するのが民主主義社会におけるメディアの役割、仕事であるにも関わらず政権に忖度してかそれを放棄しダンマリしていた彼らにその懸念が現実のものになった時にそれを批判する資格は当然ないのですが、それでも「こんなはずでは…」とか言い出すんでしょうね。

これまたうんざりですし、だから「マスゴミ」と呼ばれるんだよ、としか言いようがありません。

 

というわけで2020年は「日本の携帯業界が壊れていく」節目の年として記録されることになるでしょうね。

その答えは数年後に分かることになりますが、それについては「その時に後悔するなよ。文句を言う資格があるのはそうなる前に懸念を示していた者だけ」とだけ言っておきます。

 

それでは良いお年を。

デビットカードがキャッシュレス決済の主役になった一年でした

2020年ももうすぐ終わり、というわけで今年一年を振り返る話をしたいと思いますが、まず最初に言っておくと新型コロナウイルス(COVID-19)絡みの話はしません。

この一年ずっとその話ばかりでうんざりしているでしょうし、それ以前に私がうんざりしてますからね。

 

今年一年で変わったこと変えたこととして特筆すべきことはタイトルにある通りデビットカードがキャッシュレス決済の主役になったことでしょうか。

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その始まりはKyashでした。

Kyashに紐付けるカードにはデビットカードが向いている、ということに気づきこれまでほとんど使ってこなかったジャパンネット銀行(JNB)のデビットカードをKyashに紐付け積極的に利用するようになったのですが、そのことで即時決済、利用後すぐにその旨の通知が来る、利用限度額を柔軟に設定できる(0に設定して利用できなくすることもできる)といったクレジットカードにはないデビットカードの利点に気付かされました。

そして脱JNBしたことで新たに入手した住信SBIネット銀行デビットカードのポイント還元率(0.8%)が手持ちのクレジットカードのそれ(0.5%)を上回ったことでますますデビットカードに傾倒するようになり、公共料金引き落とし以外でのクレジットカードの利用が極端に減るという結果に。

Kyashと住信SBIのデビットカードを組み合わせると還元率が1.8%になり、0.5%では全く勝ち目はないですから当然のことですが。

しかし日本ではデビットカードの認知度が低く、発行する銀行もそれ程多くないし、(それ故か)あまり利用されていないというのが不思議ですし、残念でもあります。

そういったこともあり一時デビットカードに関する情報ブログ/noteを開設しようかとも思ったのですが、わざわざそうする程のネタがあるかと言えば微妙ですし、そもそもそれを管理運営する時間の余裕がないのでこの件は保留にしています。

そうすることによりそれなりの収益が上がる見込みがあるのならやる価値はありそうですが…

とにかくデビットカードに関する話は今後の主要ブログネタにしていくつもりでいます。

 

そして今年キャッシュレス環境を大きく変えたものとしてRakuten Miniも忘れてはいけません。

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これによりQUICPay、iD、VISA Contactlessと日本国内で使われる主なポストペイド/デビット型の非接触型決済をこれ一台で利用できるようになり、モバイルPASMOを導入したことでクレジットカード/デビットカードでチャージでき、実質0.8%のポイント還元も得られる交通系ICカードも入手できたことになり、キャッシュレス決済の選択肢が大きく広がりました。

しかし脱JNBにより銀行口座を複数持ちデビットカードも複数持つようになるとRakuten Miniに対する不満も出てきました。

端末サイズが小さいことは非接触決済を利用する際には便利ですが、当然ディスプレイが小さいのでスマホとしての使い勝手は劣ってしまいますし、そして一番の不満は指紋認証機能を持たないこと。

顔認証は利用できますが、コロナ禍でマスクを付けることが常となったことで使い勝手が非常に悪くなりましたし、それよりも顔認証がサードパーティーアプリから生体認証として認識されないのが問題。

起動やログインの認証が生体認証で可能なアプリであっても顔認証が生体認証として認識されないので利用できず、PINやパスワードの入力が必要なのはやはり不便。

そういうこともあり銀行系のアプリはRakuten Miniにインストールしていないんですよね。

銀行などの金融系アプリはroot化端末では利用できないことが多く、たとえMagisk Hideなどを使うことで利用できたとしても垢BANなどのリスクがあるのでメイン端末であるOnePlus 5Tで使いたいとは思いませんから、やはりRakuten Miniを指紋認証を搭載するFelica対応のSIMフリー端末にリプレースすべきかな、と思っているのですが、これといった端末がないのが…

というわけでこれは来年の課題となりそうです。

 

といった具合に今年も更にキャッシュレス化が進み、日常生活で現金払いすることはほぼゼロになったわけですが、世間一般では未だに現金払いが大多数で、最大5%還元というアメを与えても、コロナ禍により現金の受け渡しが感染リスクに繋がりかねないと言われても頑なに現金払いを続ける日本人には呆れてしまいます。

後者絡みでタッチ決済が注目されましたが、相変わらずQUICPayやiDといったガラパゴスタッチ決済が幅を利かせグローバルスタンダードであるNFC Payの普及は進まず、そのNFC PayもVISA対応ばかりでMasterCardのそれは蚊帳の外だったりとタッチ決済周りは物申したいことばかり。

MasterCard ContactlessはMasterCardブランドのクレジットカードをApple Payに登録すると利用できるようになることが多いので対応する実カードを発行するカード会社/銀行が極めて少ない日本においても利用できる環境を持つ人は多いのに、なぜVISA Contactlessに比べ利用できる店舗が少ないのかが謎です。

それにしても現金払いするためにATM利用待ちの長い列に並ぶとか、手数料がかかる時間帯にATMを利用とか私には有り得ないのですが、そういったことをする現金払い至上主義の人たちの考えていることは全く理解できません。

現金払い至上主義の人たちにはクレジットカード嫌いが多かったりしますが、それならなぜデビットカードを使わないんだ、と思ってしまうのですが…

デビットカードであれば預金残高の範囲内でしか利用できないので「使いすぎ」は有り得ませんし、利用限度額を自分で決められるので利用額を制限することもできるため更に安心なのですが、そもそも上記の通りデビットカードを発行する銀行が少なく、その上標準付帯ではなく別途申し込みが必要でカードブランドがJCB、しかも年会費がかかるという銀行が多い(特に地方銀行)といったことで普及が進んでいないためそもそもデビットカードを持っていない、というのがデビットカードを使わない(って言うか使えない)理由なんでしょうね。

日本の全ての銀行がデビットカード普通預金口座に標準付帯するサービスとして年会費無料で提供するようになって欲しいものですし、そうしないと日本のキャッシュレス化は進まないと思うのですが…

誰もがクレジットカードを持てるわけではないし、それが現金払い至上主義者がキャッシュレス決済を叩く理由の一つでもあるのですから。

ということで私としては今後もデビットカードを推していきたいと思っています。

 

今年一年を振り返るという意味では他にも書きたいと思うことはいくつかありますが、今回はデビットカード、キャッシュレス決済中心の話でまとめてみました。

今年中に時間があれば携帯電話市場についての話も書くかも知れませんが、書かないかも…