Catch/AK Notepadどうするべ…

クラウドノートサービスのCatchが8/30でサービスを終了するとのこと。
そしてそれによりメモの同期にCatchのクラウドを利用するAK Notepadクラウド同期が利用できなくなります。

Catch.comを開くとこのように「8/30でサービスを終了するのでその前にクラウドに保存されたデータをダウンロードせよ」というお知らせ画面が開きます(リンクは8/30以降無効になると思われるので注意)。
それにしてもこの件に関するニュースを日本のIT系情報サイト等で見かけなかったことが(つまり競合サービスであるEvernoteに比べ日本ではあまり知られていなかった)、ある意味サービス終了となった理由を表しているような気がします。
私が最初にこのことを知ったのはTwitterのTLに流れてきた海外のIT情報サイトからの情報ですし。

このようにCatchはiPhoneの広告に取り上げられていますが、それにもかかわらずあっさり終了…
Appleが広告に利用する程のサービスだから、突然サービス終了、といったことはないだろう、と思っていた方も多いかも知れません。
私は元々AK Notepadをスタンドアロンで利用していて、複数のAndroid端末を使うようになってからそれらとのメモの同期のためCatchのクラウドを使い始めました。
iPhoneともデータの同期が取れますし、ブラウザ経由でも利用できますからマルチプラットフォームでの利用でも問題ないし、そしてCatchのアカウントを作成しなくても、Google/Facebookアカウントでサービスが利用ができるのがいいところ。
私はGoogleアカウントでログインしサービスを利用していますが、Evernoteはこれができない(それ用のアカウントを作成する必要がある)のが欠点、と思っていて、それならCatchで十分、ということで今までEvernoteには手を出していませんでした。
私はWebサービス利用のためにそれ用のアカウント作成をする、というのが面倒で嫌いですから、そうしなくていいのであれば(既存のWebサービスアカウントでのログインが利用できれば)そうしたい。
そういう意味でもCatchは私向きで、いいサービスなのに、と思っているのですが…
とにかくサービス終了は残念です。


とは言え愚痴ったところでサービスは終了してしまうので、何とかしないといけないところ。
普通に考えれば同種のサービスであるEvernoteへの移行、ということになるでしょう。
CatchクラウドのデータをエクスポートしたZIPファイルにはEvernoteへのデータインポートに使うENEXファイルが含まれていることからも明らかです。
しかし私のCatchの使い方からするとEvernoteはちょっと大げさな感じがするし、アカウント作成が面倒。
ということでまずは買い物/やることリスト(いわゆるToDo)をGoogle Keepへ移行してみることに。

これなら今使っているGoogleアカウントで利用できるのでアプリをインストールするだけで即移行できます。
しかし使い勝手はイマイチ。
非常にシンプル、といえば聞こえはいいのかも知れませんが、実際にはシンプル過ぎて「あれもできない、これもできない」ですし、メモに使われる英字フォントが日本語フォントとのマッチングが悪く違和感がある。
そして一番の欠点はパスコードロック機能がないこと。
プライベートな情報を扱うのですから、パスコードロックは必須、と思うのですが、なぜか装備されていない。
そういえばGoogleドライブアプリにもパスコードロック機能はないな…
これではCatchからの移行先としては使えません。
Google Keepが期待外れだったこともあり、やっぱりEvernoteかな、とも思ったのですが、結局次のような運用法を取ることにしました。


買い物/やることリストはGoogle Keepを利用。
そしてそれ以外のメモはDropboxのルートディレクトリに専用のフォルダを作成し、そこにテキストファイル/Wordファイルを保存してクラウド同期する。


買い物/やることリストは非常に閲覧/更新頻度が高いため、サクッと利用できる軽いサービスであることが必要。
低機能ですが、その分動作が軽いGoogle Keepはこういう利用法には向いているので、これを採用。
パスコードロックができない、という欠点もこの用途であればさほど気になりませんし。
そしてそれ以外のメモはAK Notepadのテキストファイルへのエクスポート機能を利用してメモをテキストファイルとして書き出し(CatchのエクスポートデータのZIPファイルからもテキストファイルとして取り出せますが、こちらの方が作業が楽)。

「メニュー→設定→ノートをエクスポート」でメモをテキストファイルとして書き出せます。
そしてそれを編集(改行コードがLinuxのそれ(LF)なので、それをWindows向け(CR+LF)に変換、など)してからDropboxへアップロード。
画像を貼り付けたメモはWordファイルを作成して、これもDropboxへアップロードします。
これならDropboxからこのフォルダを開くだけで必要なメモにアクセスでき、テキスト/Wordファイルなので閲覧/編集も容易。

新規にメモを作成したい場合はDropboxのメニューから「新規テキストファイル」を開いて作成できますから、それ程面倒ではありません。
専用のサービスを利用するわけではないので運用に少々無理がある点もありますが、これだとデータが特定のサービスに依存していないため(テキストファイルとWordファイルですから)、他のサービスへ簡単に移行できますし、PCでの管理も楽。
たとえDropboxがサービス終了したとしても(個人的にはないと思いますが、絶対とは言えない)ファイルの置き先を他のクラウドストレージサービス(Googleドライブなど)へ移せば済む話ですし、極論すれば自分でファイルサーバーを立てて、そこと同期するようにしてもいいですから、データの移行先に困る、ということはない。
メモの数が多いのであればこの運用法は難しいかも知れませんが、私の場合はそれ程ではないので何とかなりそう、ということでこの方法に行き着きました。
とりあえずしばらくこのやり方で運用して、問題があるようなら観念してEvernoteを導入することにしようかと思っています。


最後にAK Notepadについて少し。
Google Playのアプリレビューには「今後一切利用ができなくなってしまう」というニュアンスの書き込みがいくつかありますが、利用できなくなるのは「クラウド同期」だけであり、今後もスタンドアロンでの利用はできます。
ただしアプリのアップデートはストップしますから、バグや脆弱性が見つかっても修正されることはありませんし、もしGoogle Playでの配布もストップすればAPKをバックアップしておかない限り新規インストールもできませんから、使い続けるのは得策でないでしょうね。