Galaxy Note 3に新たな人生を

1ヶ月程前Galaxy Note 3(SM-N9005:国際LTE版)にカスタムROMであるLineageOS 17.1(Android 10)公式ビルドの提供が開始された、という情報を見つけました。

 

LineageOS 17.1 arrives on the OnePlus 5T, Galaxy S5, Fxtec Pro¹, and others


Galaxy Note 3向けLineageOS公式ビルドは以前Android 7.x(Nougat)まで公開されていたものの、その後開発終了になったようでAndroid 8.x(Oreo)のそれは公開されなかったのですが(非公式ビルドはあり)、Android 9(Pie)から開発が再開されたようです。

Galaxy NoteシリーズとAOSPベースのカスタムROMの組み合わせはSペン周りの独自機能を失うことになるので個人的には好みではないのですが(それ故かカスタムROM自体少ない)、私のSM-N9005は既に実運用から外れているし、OSバージョンを上げることで再びサブ端末として活用できれば、と思いインストールすることに。

まずはGalaxy Note 3(SM-N9005)向けLineageOSの配布サイト

 

Builds for hlte - LineageOS Downloads

 

から当時のLineageOS 17.1最新版と旧バージョンとなるLineageOS 16(Android 9)最終版のROMファイルをダウンロード。

後者に関しては新バージョンの公開開始後しばらくすると旧バージョンはダウンロードできなくなるので、念のためダウンロードしておきました(そしてその後ダウンロードできなくなった)。

そしてNandroid Backupを取って元の環境に戻せるようにしておき、これまで使ってきて中がゴチャゴチャしていたのでこの際フォーマットしてすっきりさせよう、ということで内蔵ストレージにある必要なファイルを全てバックアップ。

カスタムリカバリ(TWRP)の更新もあったのでこれも最新版をダウンロードしインストール。

その後実際のROM焼きを行ったわけですが、何と失敗。

ROM焼き前に/systemを含めフルワイプし、内蔵ストレージもフォーマットしたのでOSがない状態になってしまいました。

カスタムリカバリでは起動できるので仕方なくLineageOS 16最終版をインストールしてみたところ無事ROM焼きに成功し、元々のAndroid 4.4(KitKat)から一気にAndroid 9に。

しかし動作が少々不安定なのでやはりLineageOS 17.1にしたい、と思いダメ元で2020/11/21版(その時の最新版)を上書きインストール(dirty flash)してみたところうまくいき、無事Android 10(Q)になりました。

その前のバージョンでは上書きでもROM焼きに失敗したので、期待はしていなかったのですが…

私のSM-N9005は内蔵ストレージ容量が標準仕様(32GB)よりも少ない16GBなのでそれが問題だったのか、それとも4.4→10と一気にOSバージョンを上げようとしたのが問題だったのかは謎ですが、とにかく実質的な最新OSである(Android 11は現状ではPixelシリーズ以外には提供されていないため)Android 10になったので何より。

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LineageOS 17.1(Android 10)は同16(Android 9)よりも動作が安定しており、細かいマイナートラブルはいくつかあるものの十分実用になります。

というわけでGoogleアカウントを設定してガッツリセットアップし、サブ端末として利用できる状態にしました。

 

Android 10化したGalaxy Note 3を使っていて驚いたり、気になったことをいくつか。

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aptX対応のBluetoothオーディオ機器を接続すると、何とaptXが有効になります。

aptXはQualcomm(旧CSR)の独自技術なのでライセンスの絡みでオープンソースのカスタムROMでは利用できないとばかり思っていたこともあり驚き。

実際私がカスタムROMを導入した他の端末では開発者オプションにaptXに関する項目があっても有効にならなかったのですが、画面上ではaptXが有効と表示されていても実際にaptXが有効になっていて、その効果を得られるのかどうかは不明…

そして夜寝る前に充電を開始し、翌朝見てみると充電がOFFになっているのが気になります。

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そこで充電中の様子をアプリを使い見てみるとこのように満充電になってから4時間程で充電がOFFになり、バッテリーによる動作に切り替わってバッテリーが満充電から少し減っていることが分かります。

しかしその状態でも充電器からの給電は続いているのが謎。

この挙動、充電器に繋ぎっぱなしにすることによるバッテリーの劣化を防ぐためなのかと思うのですが、これの有効/無効を切り替える設定がないのでLineageOSの不具合である可能性も。

とは言え前者の意味では有意義なのでそれ程気になることではないですが…

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公式のXposed FrameworkはAndroid 8.x向けまでしか提供されていないため、Android 9以降の端末でXposedモジュールを動作させるには互換フレームワークであるEdXposedを使う必要がありますが、そのEdXposedのインストール、Xposedモジュールの動作共に問題なし。

これまでEdXposedには動作の安定性、Xposedモジュールの互換性に対する懸念を持っていて、それがメイン端末であるOnePlus 5TをAndroid 8.xで運用している理由なのですが、それは杞憂だったようです。

そのOnePlus 5T、DSDSの動作がおかしいし、それ以外にも細々した不具合が出るようになったのでファクトリーリセット、OSアップデートして再セットアップすべきかな、と思っているのですが、その時間がなかなか取れないのが…

 

これまで自宅で音楽再生などに使うサブ端末としてNexus 5を使っていたのですが、Android 10にしたGalaxy Note 3が十分その役割を果たせそう、ということでNexus 5はこれにて引退、というかサブのサブ端末として活用、ということに。

そのNexus 5、最近ある重要な任務で活用することになったのですが…

それにしてもGoogle謹製端末であるNexus 5よりも新しいバージョンのAndroidにすることができたことには驚きです。

って言うかNexus端末はBootloader Unlockが簡単でroot化/カスタムROMの導入がしやすいにも関わらずNexus 5はカスタムROMについてはあまり恵まれておらず、実際Nexus 5のLineageOS公式ビルドはAndroid 7.xで終了、それ以外のカスタムROMも非常に少ないんですよね…

 

余談ですが日本版Galaxy S5(SCL23/SC-04F)向けのLineageOS 17.1公式ビルドも公開されています。

 

Builds for kltekdi - LineageOS Downloads

 

以前からau版(SCL23)向けとして提供されていたLineageOS公式ビルドですが、いつの間にやらドコモ版(SC-04F)にも対応するようになったようです。

というわけでうちのジャンクSC-04Fにインストールしてみたのですが、挿しているSIMを認識し電波も掴むもののデータ通信ができないし、それより問題なのはOS起動状態だと充電ができないこと。

電源OFF状態でも低速充電しかできず、カスタムリカバリで起動している状態でしか通常/Quick Charge充電できない有様。

こんなの有り得ないので当然最新版では直っているだろう、と思い新しいバージョンが出る度にROM焼きするのですが、毎回期待を裏切られるし…

LineageOS 16にすると充電できない問題はありませんが、こちらはSIMの認識に問題ありとこれまた使えない。

これ程不具合が多いのは元々がau版向けだからだと思うのですが、それにしてもこの不具合の多さはちょっとなぁ、と思ってしまいます。

充電できないという致命的とも言える不具合が直ることを期待し新しいバージョンが出る度にROM焼きし続けるか、それとも諦めるか悩むところです。