自宅回線の速度低下に堪えられずIPoEオプションを申し込んでみたら…

2019年4月頃から契約当初のような夜になると通信速度が低下する症状が出なくなり、その後もコロナ禍によるテレワークや動画サービスの需要増といった悪条件にも関わらず快適に利用できていた自宅ネット回線IIJmioひかり。

ところが5月中旬辺りからまた通信速度が低下するように。

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しかも今回は以前とは異なり夜だけでなく昼間も速度低下するようになった上にルーターの再起動も効果なし。

さすがにやってられなくなってしまいました。

先日AQUOS Sense3のファームウェアアップデートが来たので更新しようと思ったものの、通信速度が遅く時間がかかりそうだし、他の通信にも影響が出そうだったので仕方なく楽天モバイル回線のテザリングで更新するハメになったりしましたし。

私の楽天モバイル回線は今月末まで完全無料期間なのでこういう対応が可能でしたが、来月からは1GB/月を超えると有料になるため今後同じ手は使えなくなります。

いい加減IPoE接続に切り替えないとダメなのかな、と思っていたところ、以前Internet Watchで見たある記事を思い出しました。

 

DS-Liteルーターを自前で! シングルボードコンピューター「NanoPi R2S」をOpenWrtで使う【イニシャルB】 - INTERNET Watch

 

2つのGbEポートを持つミニコンピューターにOpenWrtをインストールしDS-Lite対応のルーターにするという記事ですが、それによるとRaspberry Pi 4でも同じ事ができるとのこと(要USB 3.0接続のGbEアダプター)。

つまりRaspberry Pi 4にOpenWrtをインストールしてDS-Lite対応のルーターとしてセットアップし、IIJmioひかりのIPoEオプションを申し込めばDS-LiteによるIPoE接続を利用できるようになる、というわけでIPoE接続に切り替える事による通信速度の改善があるかを確認し、通信速度が遅くなる原因の切り分けをした上で今後どうするかを決めたいと思っている私としては好都合。

というわけでまずはRaspberry Pi 4にOpenWrtをインストールすることに。

ところがその方法を調べてみるとLinuxCUI操作に関する知識があることが前提の説明ばかりで、そういった知識がない人向けに分かりやすく説明したサイトが日本語のものはおろか英語のものすら見つからず、そのせいでかなりの試行錯誤を強いられましたが(昨今のGoogle検索がクソなせいでもある)、それでも何とか通常のルーター(DHCPクライアント)としてセットアップし、DS-Liteに対応させるための追加モジュールもインストール。

それが済んだところでIIJmioひかりのIPoEオプションを申し込み。

後はIPoEオプションが有効になってからRaspberry Pi 4のOpenWrtのWAN設定をDS-Liteに変更し、その接続設定をしてから既存のルーターと置き換えれば準備完了、という事になりますが、なぜかIPoEオプションを申し込んだだけなのに通信速度が回復。

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夜でも300Mbpsを越えるダウンロード速度が出るようになりました。

ところがスピードテストではこれ程の通信速度が出ているにも関わらず実際に使っているとこれ程の通信速度が出ているようには全く感じず、以前よりも少し改善したかな、という程度でしかない。

明らかにスピードテストの結果と実際の通信速度との間に大きな乖離があると言わざるを得ません。

というわけでspeedtest.netだけでなく他のスピードテストサイトでも測定してみることに。

するとspeedtest.netでだけ異常に高速な測定結果を出す、という結果に。

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上記画像のspeedtest.netでの測定後Radishで測定した結果がこれ。

ダウンロード速度はspeedtest.netの1/50程と大幅に低下し、実際の通信速度はこれぐらいだよなぁ、と思ってしまうような測定結果が出ました。

つまりspeedtest.netでだけ非常に高速な測定結果が出るだけで、実際にはほとんど通信速度の改善はなく、結局のところ以前と何ら変わっていない、ということのようです。

まぁIPoEオプションを申し込みそれが有効になっただけで、実際にIPoE接続に切り替えたわけではないですから当然といえば当然ですが…

 

それではなぜspeedtest.netの測定結果だけが非常に高速で、実際の利用感と乖離した値が出るのかが謎。

もしかしてIPv6接続で測定しているから? と思ったのですが、測定結果に表示される接続元IPアドレスIPv4のそれですし、IPv6接続で測定していると思われる(測定結果に表示される接続元IPアドレスIPv6のそれなので)fast.comではspeedtest.net程の通信速度は出ないため(ただしRadish程は遅くなく、speedtest.netとの中間。それでも実際の利用感からは乖離している値)違うような気がします。

って言うか現在では以前IIJmioひかりで利用できたIPv6 PPPoE接続は利用できないので、そもそもIPv6で接続されていないはずでは、というのもありますが…

 

というわけでこの問題に白黒つけるためには実際にIPoE接続して通信速度の変化を見てみるしかないのですが、LAN配線をいじるのが面倒だったりしてまだやっていないのでさっさとやらないといけないところです。