楽天モバイルの完全有料化について

一昨日(4/13)楽天モバイルが料金プランを改定し、月額0円スタートを止め完全有料化すると発表しました。

楽天モバイルが7月から新料金「Rakuten UN-LIMIT VII」、0円なくなり月額1078円~3278円、ポイント倍率はアップ - ケータイ Watch

 

突然の発表ではありましたが、いずれどこかのタイミングで完全有料化するのは必然なので特に驚く事はありませんでした。

この変更により回線を0円で維持できなくなった事もあり当然「改悪だ!!」と批判の嵐になったわけですが、そうは言っても楽天が民間企業である以上利益を出さないといけないわけで、楽天モバイルへの投資が嵩んだ事で赤字が膨らみ、結果楽天の財政基盤が弱体化する中それに対する手立てを打たないといけないのは当然。

そのための手段が今回の楽天モバイル完全有料化なのでしょう。

とは言え最低料金を0円/1GBから1078円/3GBへ変更するのはユーザーの負担増が大きく、それが今回の完全有料化への批判が大きい理由ともなっているので「110円/1GBとかでも良かったのでは」と思うのですが、そうはせず1GBのティアそのものの廃止を決定したのは「月額0円の範囲内で利用し課金しない上にモバイル以外の楽天サービスを利用せず、楽天経済圏にも貢献しないユーザー」、言い換えれば「不良ユーザー」を排除する事を優先したからでしょう。

いくら契約者数が増えてもそのようなユーザーばかりでは儲からないどころかむしろ損失にしかなりませんからね。

月のデータ利用量が1GBに近づくと警告を出す設定にして課金を回避する使い方をしている私もそういう不良ユーザーの一人なわけですが…

前述の通り私は「自分が楽天モバイル側からすれば排除したい不良ユーザー」である事を認識していますから、今回の改悪について残念ではあっても怒る事はありませんし、出て行って欲しいと思われているのであれば素直に出ていく、つまり完全有料化のタイミングで解約する事にしました。

これが上記のように110円/1GBとかであれば回線を維持するのですが…

Rakuten Miniを1円で提供してもらい、利用料金も回線テストのためにVoLTE通話/SMS送信をした際に数十円課金しただけでデータ通信に関しては完全無料で利用、その上Rakuten Hand(4G)をタダでもらう楽天モバイルからすれば負債でしかないユーザーですからね。

逆にこれだけの特典をほぼ無料で提供して頂き、これまで2年程利用させて頂いたのですから楽天モバイルの太っ腹さには感謝しかありません。

とは言えサービス自体には今でも不満が多いですが…

 

完全有料化後の楽天モバイルについてですが、言うまでもないでしょうが大量解約/MNP転出に見舞われるのは確実でしょう。

少なく見積もっても半減、下手すれば1/3ぐらいまでユーザー数が減るのでは、と思っています。

現在のユーザー数が580万程とのことなので、200~300万程度まで減る、ってことかな。

それでも楽天モバイル側からすれば抱えておく事が負債にしかならない「不良ユーザー」が出て行くだけですから特に問題視していないし、むしろ思惑通りでしょうが。

とは言え楽天モバイルの今後の事業展開において懸念材料となるのが1078円/3GB払うのであれば楽天モバイルよりも優れたサービスがいくらでもある、という事。

今では都市部の屋外であればそれ程問題ないレベルまで自社カバレッジが充実しましたが、それでも屋内に入ると電波状況が悪くなる事は珍しくなく、地下は全く手つかずで今でもauローミングに頼る状況ですし、割り当てられた周波数バンドの関係でキャリアアグリゲーション(CA)が利用できませんから通信速度でも不利と競合他社(MVNO含む)よりも圧倒的にサービスの質で劣る事を鑑みると1078円/3GBという料金はむしろ割高であり、これでは全く勝負にならないのは明白。

よって月間データ利用量が20GB未満のユーザーであれば楽天モバイルにこだわる必要は全くないどころかむしろ他社サービスに乗り換えるべきであり、結果不良ユーザーだけでなくライトユーザーも離れる、という事になりかねません。

とは言えデータ利用量無制限プランとしては安い(3278円/月)ですし、かけ放題回線としても安いので(ただし低品質な専用アプリが必要で通話品質も低いVoIPによるかけ放題ですが…)そういったところに価値を見出しているユーザー、そして楽天経済圏に囲い込まれているユーザーにとっては今後も魅力的であり続けますが、そういったユーザーはそれ程多くないと思われるのでいくら不良ユーザーがいなくなり負担が減ったところでユーザー数の絶対的な減少により今後事業としては厳しくなる可能性が高そうです。

 

楽天モバイルの完全有料化は今年7月からですが、既存ユーザーには4ヶ月間の猶予期間があり8月末まではこれまで通り1GBまでは無料(9,10月は楽天ポイントによる補填)なので、解約は8月、お盆明けぐらいにする事にしてそれまでは楽天モバイルを活用させて頂くことにします。

 

最後に余談ですが今回の楽天モバイルの完全有料化の発表と同時にキャリアメールの提供も発表されました。

 

楽天モバイル、「楽天メール」を7月に開始 - ケータイ Watch

キャリアメールなどというガラケー時代の遺物なんかさっさと滅ぼすべき、と思っている私にとってはなぜこんなバカな事をする、と思ったのは言うまでもありません。

楽天モバイルが新たにキャリアメールサービスを開始したり、MNP先のキャリアでも同じキャリアメールアドレスを利用できるようにするサービスが提供されるようになったりするのは未だにキャリアメールにこだわる人が多い事の証でしょうが、SMSやGmailなどのPCベースのメール、LINEなどの各種メッセージングサービスといったもので代替できるのですからそんなITリテラシーの低いエセ弱者の事など無視してさっさとキャリアメールを廃止して欲しいものです。