Fed up with my IDEOS


IDEOSのROM関連ネタの続きです。
先のエントリに書いた通りイーモバイルSIMが使えないイーモバイルファームからインドTATAファームに焼き直しましたが、日本通信ファームで出るパケット接続がうまくいかないトラブルが出てしまいます。
結局これまでに試したファームの中で一番まともに動作していたVodafone Italy(SP03)ファームに戻しました。
しかしそれでもパケット接続がうまくいかない。
日本通信版ファームを焼いた際に何かが書き換わってしまったような気がしますが、ベースバンドバージョンは変わらないんだよなぁ。
とにかくどのファームも何かしら問題があり、まともに動作するファームが一つもない、というのには本当腹が立ちます。
そういうこともあって、IDEOSに関してはエントリタイトル通り「うんざり」。


この問題の根源はW-CDMA規格非準拠で「ドコモダケ」なドコモのW-CDMAネットワークですが、あれこれファームを焼いてみて分かったのがHuaweiのファームウエアの作り込みの甘さ。
結論を先に言うとW-CDMA850MHz周りの実装に問題があり、それがドコモネットワークで利用する際にトラブルを起こす、ということ。

この画像はiPhone 3GSだと800MHzを受信した状態でギリギリ圏内(アンテナマーク一本)なものの、FOMAプラス非対応端末では圏外になる場所でIDEOS(左)、Milestone(右)でネットワーク検索を行なった時のもの(一番上の画像はその様子をiPhone 3GSで撮影したもの)。
IDEOSはアンテナマークが圏外になっているにもかかわらずドコモのネットワークを検出していますが、MilestoneはSoftBankのネットワークしか検出していません。
FOMAプラスに対応していないのであればMilestoneの挙動が正常ですが、IDEOSには利用できるキャリアリストに圏外のはずのドコモの名前が出てくる。
そこで手動でドコモに接続しようとすると、ネットワークが見つかりません、という表示が出ます。


これから分かることは…
IDEOSはFOMAプラス対応の日本通信版ファーム以外ではFOMAプラスの基地局に接続できないにもかかわらず、それを認識してしまう(W-CDMA850/1900MHzが無効になるイーモバイルファームを除く)、ということ。
IDEOSをドコモSIMで使うと起こる一瞬圏外病などの問題の原因はこれでしょう。
ハンドオーバー時に接続先として認識したものの実際には接続できないFOMAプラス対応の基地局に接続しようとして失敗し圏外になる(そして改めて2100MHzの基地局に接続し直し圏外から復帰)、というわけです。
他のFOMAプラス非対応W-CDMA850MHz対応端末(=非隠れFOMAプラス対応端末)であればFOMAプラスのみのエリアでは基地局を認識せず圏外になってしまうので、このようなことは起こりません(Nokia E51で確認済)。
本来使えないことになっているネットワークを認識してそこへ接続しようとする、というのは大きな問題ですね。


とは言えこの件に関しては以前も書いた通り、Huaweiには罪はないんですよね。
あくまでW-CDMA規格に準拠した端末を設計、製造したまでのことで、悪いのは「ドコモダケ」なドコモのW-CDMAネットワークなのですから。
実際海外のW-CDMA850MHzを採用するキャリアのネットワークでは問題なく使えますし。
(オリジナルのSmarTone-VodafoneファームでタイTrue Move、DTACの3Gネットワークで問題なく使えることを確認済)
そうは言っても本来あってはならない動作をしてしまうわけですから、Huaweiにはこの問題を修正したファームウエア(ドコモSIMで使うことが前提の日本通信版は特に)をリリースしてもらいたいものです。


「もううんざり」な私のIDEOSですが、海外専用機にすることにして日本通信版ファームを焼いて再セットアップした上で一旦しまい込むつもりでいます。
しかしレアモノのW-CDMA1700MHz(Band9)対応SIMロックフリー端末なので、一度はイーモバイルで使ってみたいところ。
イーモバイルプリペイドSIMに5000円リチャージして30日定額を申し込み、来月のメイン定額データ回線として使ってみてもいいかな、と思っているところです。