フリーソフトでどこでもホットスポットを構築できる、が…

昨日のエントリに引き続き無線LANネタです。
以前にも書いた通り、私はS11HTを「どこでもWifiホットスポット」にするためにシェアウエア
WMWifiRouterを導入しています。
しかしフリーソフトを使って同じことが可能です。
それはDeleGateLauncherを使う方法。

導入方法、使い方などの詳細については上記リンク先の作者のサイトを参照ください。
WMWifiRouterは19.99ユーロのシェアウエアなのに対し、DeleGateLauncherはフリーソフト、というのは
非常に魅力的ですが、それにもかかわらず私がWMWifiRouterをレジストして使っている、というのは
WMWifiRouterに19.99ユーロを払うだけの価値がある、逆に言えばDeleGateLauncherはイマイチ、という
ことになります。


ここでDeleGateLauncherの「もうすこしがんばりましょう」ポイントを挙げると


1:利用できるサービス、アプリ、プロコトルが少ない
私が試してDeleGateLauncher経由の無線LAN接続で利用できたのはWeb(HTTP)、Google Maps Mobile。
試していませんがSkypeも使えそうです。
それに対しダメだったのがメール(SMTP/POP3)、HTTPS(SSL暗号化サイト。GMailへのアクセスができなかった)、
そしてGMailアプリもダメでした。
それに対しWMWifiRouterではそのようなこともなく、メール関係も問題なく使えました。
DeleGateLauncher基本的にWeb接続専用、と考えておくのがいいようです。


2:接続設定周りの使い勝手が悪い
DeleGateLauncherはDHCPに対応せず、クライアントのIPアドレスは手動で設定する必要があります。
そのためWindowsWindows MobileといったIPアドレスの自動/手動割り当ての設定を無線LANアダプタ単位で
行うOSを搭載するクライアントではDHCPに対応する無線LANアクセスポイントとの間の接続設定の切り替えが
非常に面倒。
Symbian S60といったIPアドレスの自動/手動割り当ての設定をアクセスポイント設定単位で行うOS/端末では
それ程面倒ではありませんが、やはりDHCPIPアドレスを自動的に割り当ててくれる方が便利。
WMWifiRouterはDHCP対応でクライアントのIPアドレス自動割り当てが可能なので、接続設定も簡単です。
それとDeleGateLauncherは無線LANのON/OFFも手動で行わないといけません。
WMWifiRouterはソフトを起動し接続を開始すると自動的に無線LANがONになり、接続を切断するとこれまた
自動的に無線LANがOFFになります。


3:セキュリティーが弱い
DeleGateLauncherは64ビットWEPにしか対応しません。
今となってはこの仕様ではセキュリティーはなきに等しい。
WMWifiRouterは128ビットWEPに対応する分まだマシですが、それでもWEPにしか対応しないのは厳しい。
とは言えアドホックモードではWEPしか使えないからどうしようもありませんが。


4:インターネット接続共有(ICS)が使えなくなる
Windows Mobile端末にDeleGateLauncherで使う無線LAN接続設定を作成すると、ICSによるネット接続ができなく
なります。
先月WMWifiRouterを試す前に東京に行った時にDeleGateLauncherを試していたのですが、その際eeePC901-Xと
S11HTをUSBケーブルでつなぎICSでネット接続しようとするとつながらない、ということがありました。
犯人はDeleGateLauncher用に作成した無線LAN接続設定。
これを削除してやるとICSで無事ネットに接続できました。
上にも書いたようにWindows PCをクライアントにすると無線LAN接続設定の切り替えが面倒なので、無線では
なく有線でつなぎたいところですが、それの切り替えも面倒となると使い勝手を大きく損ねます。


といった理由で私はWMWifiRouterを選んだのです。
しかしそれでもDeleGateLauncherの「無料」というのは大きな魅力。
上記のデメリットを割り切って使えるなら十分に導入価値はあります。
というわけで暇を見つけてX01HTに導入してみようかと思っています。