iPhone for au出るな

ドコモに続き、今日auの2011年夏モデルの発表会が開かれました。
そしてこれまたドコモ同様USteramでの生中継が行なわれ、当初は見るつもりはなかったのですが、時間があったので結局見てしまいました。


発表会の内容はドコモ同様ガラドロイドばかりのスマートフォンラインナップに、ガラケーサービスのスマートフォンへの移植といったどうでもいいような内容で、プレゼン自体もしょぼかった。
ドコモ、au双方の夏モデル発表会を見ての印象ですが、スマートフォンの普及でついにガラパゴスからの脱却が進むか、と思われた日本の携帯電話市場が結局「スマートフォンガラケー化」によって再びガラパゴスへの道へ逆戻りする、という流れが決定的になったな、というものでした。
個人的には本当ガッカリです。


そして今日のau2011年夏モデルの発表会を見て「これは確実かな」と思ったことが一つあります。
それはauiPhoneの発売。
CDMA2000を採用する米キャリア、Verizon Wireless向け版が出たことにより、「au版も出るのでは?」という憶測が流れていましたが(この件に関しては私も以前エントリしました)、私としては今回の発表会を見て「こりゃ出るな」という結論に至りました。


その理由はというと…
この発表会では"One more thing"的にFacebookとの提携が発表されました。
そして発表が終わった後の質疑応答の冒頭でわざわざ「質問は今回の発表会の内容についてのみお願いします」というアナウンスが。
これを聞いた瞬間私は「iPhone関連の質問封じだな」と感じました。
しかしそれでも聞きようはあるもので、例えば「会見の冒頭で(Facebookとの提携の件で)社長がアメリカに出張していた、という話が出ましたが、その際に他企業との提携交渉等は行なったのか、例えばAppleとか」といった聞き方もできたはず。
出席していたジャーナリストの皆さん、もう少し頭使いましょうね。
つまり「Facebookとの提携関連」という先日の社長のアメリ渡航の目的は単なる目くらましで(実務的にはもっと前に決定済でないとおかしい)、実はその裏で秘密裏にAppleiPhoneに関する交渉を行なっていた可能性が高い、というわけです。
そこを突かれたくないがために質疑応答の冒頭であのようなアナウンスがあったのでしょう。
そうとしか思えません。
AppleとしてもVerizon Wirelessに供給するためだけにCDMA2000版iPhoneを開発した、というのでは割が合わないでしょうから、他のCDMA2000採用キャリア向けにも売る、と見るのが自然ですし。


auiPhoneの発売の確率ですが、私としては80%ぐらいはあると見ています。
Android au」というキャッチコピーでAndroidスマートフォンを前面に押し出した販売戦略を採っているにもかかわらずiPhoneを売るのは… という意見もあるかも知れません。
しかしSoftBankの影がすぐ後ろに迫っている状況下でそんな悠長なことを言っている場合じゃない、SoftBankの追撃をかわし、業績を伸ばすには自社でもiPhoneを扱うしかない、とauが考えている、というのは商売上自然な流れです。
しかしauからiPhoneが発売される、ということになると国内端末メーカーから不満が続出することは間違いないですから、それに配慮して出さないかも、という可能性もあるため、80%としました。


ちなみにドコモから次期iPhoneが出てくる可能性はというと… 10%といったところかな。
ドコモ自身が「スマートフォンガラケー化」を強力に推進していますし、国内シェアNo.1キャリアとして「自分たちが主導権を持てない端末」を出すのは面白くない、というのもあるでしょう。
そして一番の理由がSIMロック解除が可能なため、転売屋の餌食になる危険性がある、というもの。
ドコモから購入しSIMロックを解除、その後すぐ回線を解約しても海外での販売価格よりも安く済む、といったことになると転売目的で買い占めされるのは間違いないですし、かと言ってそれを防ぐために定価販売にする、というのも「ドコモのiPhoneは高い」といった評価をされ売れない、という結果になりかねない。
つまりドコモからするとiPhoneは「扱いづらい端末」ということになり、「それなら扱う必要はない」という結論になるのでは、というわけです。
そういったことを考慮した上で「10%」としたわけですが、もしauからiPhoneが発売されドコモからauへのMNPが増加する、といったことになれば考え方を変え、iPhoneを扱い始めるかも知れませんが。


まぁ私としては昨日のエントリにも書いた通り、ドコモからiPhoneが出ない方が都合がいい面もある、ということで別にどうでもいい、と思っていますが。