また東京芝浦電機なの?

思わず「おいまたかよ」と思ってしまったこのニュース。


「REGZA Phone T-01D」に通話や通信ができない不具合――販売を一時停止(ITMedia)


東芝スマホと言えば以前にも似たようなことをやらかしていて、その際次のようなエントリを書いています。


これには唖然…


この時は札幌市など011局番の電話番号に電話できない、というトラブルでしたが、今回のトラブルは音声通話だけでなくパケット通信もできなくなる、とより重度のトラブルな上に、前回のトラブルが起きた2年前とは異なりスマートフォンが一般ユーザーにも普及している、ということで状況はより深刻。
それにしても昨日発売されたばかりなのにいきなり不具合発生、というのには開いた口がふさがりません。
同じようなトラブルを一度ならず二度も発生させてしまうのですから、東芝の端末開発能力がダメダメなのか、それともチェックが甘すぎるのか。
東芝の携帯電話事業は現在富士通が継承していますが、このようなゴミ端末しか開発できない会社の事業を取得した、となると富士通のブランドに傷がつく事態に発展しかねません。
まぁ富士通らくらくホン以外はそれ程評価が高いわけではありませんから、大したことではないのかな。


そもそも私が以前から感じているのが「最近国内で販売される携帯電話端末の不具合があまりにも多すぎる」ということ。
今回のニュースを見て気になったのでITMedia +D Mobileのニュース記事の中で携帯電話端末の不具合に関するものが何件あるのか数えてみました。
すると11月分(11/1〜11/18)だけで何と11件。
つまり土日祝日を除けばほぼ毎日、というペースです。
ちなみに内訳は国内メーカーが8件(東芝富士通、シャープ、NEC)、海外メーカーが3件(ソニエリApple、LG)でした。


それにしてもどうしてこれ程までに携帯電話端末のトラブルが多いのか。
個人的には


・端末開発能力の低下
・過度なコストダウン
・搭載する機能、プリインストールアプリが多すぎ、トラブルの原因となりやすい
・キャリアの都合で開発期間、搭載機能が決まってしまうため開発上の制約が大きく、それ故バグも発生しやすくなる
・「もし不具合が出ても、ファームウエアアップデートすれば済む」という甘えがある


といったことが原因ではないか、と思っています。
国内メーカー端末に比べ独自要素の少ない海外メーカー端末には不具合が少ない、という点からしてもあながち間違えてはいないような気がします。
こうなってくるともはや「端末スペックが低く質感、デザインがイマイチなくせに不具合が多い」国内メーカー製端末を選ぶ理由はほとんどない、と言えそうです。


最後に余談を一つ。
上記の過去エントリで日本の過度な技術、製造業依存体質を批判していますが、あれから2年以上経っても状況がほとんど変わっていない、というのには唖然とします。
日本が今後生き残っていくためにはこのような過度な製造業依存体質から脱却し、これからの時代に適応できる産業構造への転換を図る必要があるはずなのに、そういったことは完全に放置プレイ。
おかげで日本の国際的なプレゼンスは低下するばかり。
「自分たちの既得権益を維持することにしか関心がない(そのためには増税も厭わない)」この国の政治屋や役人は本気で国を滅ぼす気か、と思わずにはいられません。
それ故私はTPPについては基本的に賛成なのですが(=外圧がなければ日本は変われない:情けないねぇ)、この件については気が向いたら別途エントリするかも知れません。