結局全てSIM Locked:iPad in Japan

前に「Apple Storeから発売されるWWAN搭載iPadSIMロックフリーかも」と書きましたが、周知の通りこの期待は見事に裏切られました。


日本国内で販売されるiPadは“SIMロックあり”(ITMedia)


SoftBankで販売されるものだけでなく、Apple Storeで販売されるiPadもSIM Lockedとのこと。
これには本当がっかり。
本家アメリカでもSIMロックフリーですから、もしかするとiPadがSIM Lockedで発売されるのは日本だけではないでしょうか。
日本は「携帯キャリアが販売に絡まないSIMロックフリー端末を異常に嫌う」不思議の国ですが、この状況がiPad発売で変わるのでは、と期待していたものの、これまた裏切られることに。
ユーザーの好みに応じてSIM LockedとSIMロックフリーを選べる、そして利用する携帯キャリアも自由に選べる、というのは世界の常識なのですが、その常識が通用しない国、という状況は今後も変わらない、ということになります。
Appleにすら変えられない、となるとこの状況は一生変わらない、ということになりそうで本当残念。
海外からSIMロックフリーのWWAN搭載iPadを取り寄せ、b-mobile SIMをハサミでチョキチョキして使う人が続出しそうです。


それにしても日本版WWAN搭載iPad、SIM Lockedのくせに高いですね。
例えば16GBモデルだと日本での価格(SIM Locked)は一括払いで58320円。
それに対しアメリカ(SIMロックフリー)はUS$629(Appleオンラインストアでの価格)。
5/10現在ではわずかに日本の方が高いのですがほぼ同じぐらいの価格で、為替が円高に振れると日本よりも安くなります。
それなのにSIM Lockedで、キャリアによるSIMロック解除オプションもなし、というのは詐欺では? と言いたくなります。
それなのに「日本が最安?」などと言っている人がいるのを見ると「おまえアホか」と思ってしまいます。
SIMロックフリーよりSIM Lockedの方が安いのは当たり前、SIM LockedなのにSIMロックフリーと同様の価格、というのが異常なのです。
これまた海外からSIMロックフリーのWWAN搭載iPadを取り寄せ、b-mobile SIMをハサミでチョキチョキして使う人が続出する原因になりそうです。
日本通信もこれに応えて、MicroSIM版b-mobile SIMを出したりするとおもしろいのですが。


この日本の携帯キャリアによる詐欺的な価格付け、iPadに限らず他のスマートフォンでも同様の状況。
例えばXperiaのドコモ版(言うまでもなくSIM Locked)の一括払い価格は現在6万円台。
それに対し海外版(SIMロックフリー)は1ShopMobileでの価格がUS$565で、1万円程の価格差があります。
ドコモ版は特別仕様(FOMAプラス対応など)のため割高になるのは分かるのですが、これだけの金を取るのならSIMロックフリー、というのが世界の常識。
それなのに日本ではSIM Lockedで、SIMロック解除オプションもなし。
ユーザーの無知につけ込んで搾取するキャリアの汚い手口、と言わざるを得ません。
販売奨励金制度が廃止されたことにより携帯キャリア各社は増益(逆にガラケーメーカーは大幅な減益)になったのもこのような詐欺的な価格付けが理由の一つであることは間違いないでしょう。


いったいいつまで日本の携帯ユーザーはキャリアに搾取され続け、それに対し文句も言わないんでしょうね。
一般のユーザーもいい加減この事実に気づき、目を覚ましてもらいたいものです。