FOMAプラスOK:IDEOS

昨日日本通信版ファームを焼いた私のIDEOS。
となると気になるのはFOMAプラス対応、ということでそれを確認しに行ってきました。
その結果は「対応しているのは間違いないが、100%の確証が取れない」というもの。

Downlink Frequencyの値が「1037」と、W-CDMA800MHzの電波をつかんでいることを示している(この時Uplink Frequencyは「812」になります。これに関してはこちらを参照)iPhone 3GSのフィールドテストモードのスクリーンショット

そしてこれと同時にIDEOSでCellumapを実行したところのスクリーンショット
ここでCell IDに注目してみます。
W-CDMA800MHzの電波をつかんでいることがはっきりしているiPhone 3GSのCell IDは16進数で
「E1F005C」
そしてIDEOSのCell IDは10進数で
「236912732」
この値を10進/16進変換すると同じ値になる、つまり同じ基地局に接続されている、ということになるのです!!
このような計算をするには関数電卓が必要ですが、Windows標準搭載の電卓でも計算できます(気になる人はやってみましょう)。
ちなみにW-CDMA800MHz非対応のMilestoneはというと…

この通り「236912695」という全く違うCell IDを示しています。


IDEOSがW-CDMA800MHzの電波をつかんでいる端末と同じCell IDの基地局につながっている、というのはFOMAプラス対応でなければ有り得ないわけで、それが「日本通信版ファームを焼いたIDEOSはFOMAプラス対応」という結論に至った理由です。
iPhoneとIDEOSの受信電波強度がどちらもほぼ同等になっている、ということもそれを裏付けています。
しかし上に「100%の確証が取れない」と書いたのは、今回端末上ではっきりとした違いを確認することができなかった、つまりFOMAプラス非対応端末では圏外だが、FOMAプラス対応端末ではアンテナが立っている、といった状態を確認できなかったから。


それはなぜかというと…
今回も前回と同じJR篠栗線九郎原駅へ行き、日本通信版ファームを焼いたIDEOSのFOMAプラス対応を検証することにしました。
以前は近くに2100MHzエリアがあるもののFOMAプラスエリアで、FOMAプラス対応端末ではアンテナフル、IDEOS(Vodafone Italy版ファームSP01適用)では圏外、そして他の2100MHzシングルバンド端末ではアンテナが半分ぐらい立つ状態でした(詳細は上記リンクの過去エントリを参照)。
しかし今回行ってみると2100MHzシングルバンド端末でもフルにアンテナが立つ状態になっていてびっくり。
iPhoneのフィールドテストモードで確認しても、2100MHzの電波をつかんでいる。
これではFOMAプラス対応の検証はできません。
そこで一旦は諦めて帰ることにしたのですが、気になったのでMilestoneでドコモのエリアマップを確認すると、いつの間にか駅周辺が2100MHzでカバーされたエリアになっていたのです。

これが前回FOMAプラス対応を検証した際のエリアマップ。

そしてこれが今回。
九郎原駅周辺まで2100MHzエリアが広がっています。
しかし九郎原駅から少し行ったところがFOMAプラスエリアになっているので、移動中になってしまうがここで確認できないか、と思い再び戻ることに。
その途中で九郎原の一つ手前(=博多寄り)の城戸南蔵院前駅で電車を待っている際にW-CDMA800MHzの電波を受けているiPhoneとIDEOSの電波受信状態の相似に気づき、「それぞれのCell IDを比較すれば検証できるのでは」ということで上のスクリーンショットを撮りました。
今回それが当たって、検証が可能になったわけです。
ちなみに上のエリアマップ上でFOMAプラスエリアになっている九郎原駅を出て少し行ったところや、博多駅に戻った後にこれまた検証のために行った福岡市総合図書館内の電波微弱エリアでも同じ現象が確認されました。
比較対象端末がドコモガラケーだと検証にはアンテナマークだけが頼りですから、FOMAプラスエリア内でなければ検証ができないため、今回のようなケースでは検証が不可能だったのですが、フィールドテストモードで現在受信しているW-CDMA信号の周波数を確認でき、隠れFOMAプラス対応端末でもあるiPhone 3GSを比較対象端末として使ったことで何とか検証ができました。
でもやっぱり2100MHzエリアの影響を受けないFOMAプラスエリアで検証したかったですね。
都会だとなかなかそういうところがないのが辛いところです。


日本通信版ファームを焼いたIDEOS(U8150-B)は800/850/1700/1900/2100MHzペンタバンド対応、ということで日本国内キャリアが使うW-CDMAバンドを全てカバーできる最強端末、ということになります。
これでディスプレイがQVGAではなくHVGA(480x320)だったら「神機」と呼べる存在になったのですが…
QVGAディスプレイだと視認性やアプリの対応などでかなり不利になりますから。


今回の検証結果を踏まえて「隠れFOMAプラス対応端末リスト」も更新しておくことにします。