UQがTD-LTEを採用へ

現在WiMAXサービスを提供しているUQが次期高速通信規格としてTD-LTEを採用するそうです。


UQ、TD-LTE互換の「WiMAX 2.1」導入へ(ケータイWatch)


「TD-LTEとの互換性を持つWiMAX 2.1を採用する」とのことですが、SoftBankが傘下のWireless City Planningで採用するTD-LTE方式を「AXGP」と呼んでいるのと同様、わざわざ「互換性を持つ新方式」を謳い、TD-LTEという通信規格名を前面に出さないのは何だかなぁ、と思わずにはいられません。
TD-LTEは中国移動(China Mobile)が開発した3G方式であるTD-SCDMAがルーツですから、それ故マーケティング上中華臭を消すことが必要、ということでしょうか。
日本人は欧米で開発された技術、サービスに関しては批判なしで褒めちぎるくせに、同様のものを中国や韓国が開発するとなぜか酷評し、蔑視する、という偏屈な民族ですからね。
どの国の企業が開発、販売しているものであれ「いいものはいい」となぜ素直に受け入れられないのか、と私は思わずにはいられないのですが…
私はそういう考え方ですから、サムスンだろうがHuaweiだろうが、いいものはいい、ということで素直にそれを受け入れて製品を購入し、使っています。
ですから私としてはこういった考えは不思議としか言いようがありません。
「ダメ」と言うのであれば一度現物を見て、触ってから言え、と思うのですがねぇ。
そういうところが日本人の「ドメスティックピープル」「ガラパゴス民族」たる所以、と言えそうです。


世界的にWiMAX採用キャリアがTD-LTEへ移行する、という流れが進んでいるためWiMAXという通信方式に将来性がなくなってきていることもあり、UQのこの決断は必然でしょう。
UQが強引にWiMAX2を推進しても、それに追随するキャリアが皆無に等しいのでは、コスト的に割が合わないですからね。
そうなると現行のWiMAXサービスはどうなるのか気になります。
当然しばらくの間(3〜4年?)はサービスは継続されるでしょうが、今後WiMAXを採用する新端末は登場せず、このまま終了、となるのかなぁ。
とは言えここ半年あまりWiMAXの新端末は出ていませんから、既に終わりが見えている感が強いですが…
そしてTD-LTEを採用することにより現行の「速度制限なし、通信データ量制限なし、プロトコル制限なし」というサービスポリシーが失われるという懸念もあります。
そうなると「自宅回線としての選択肢」という現行WiMAXサービスの利点が失われてしまい、純粋に「モバイル向け」のサービスとなることで携帯電話キャリアが提供するFDD-LTEサービスとの競合となりますから、果たしてうまくいくのかなぁ、と思ってしまいますが。
サービス開始はまだ1年程先、ということで今後の動向には注目しておきたいところです。


そう言えば現在私が自宅回線&たまに使うモバイル回線として利用しているWiMAX回線ですが、来月が縛り終了月、ということで有線ネット回線への切り替えを予定しているのですが、実は未だに切り替え先を決めかねています。
移行先が決まったらすぐに行動を起こせるように、とりあえず月が変わったら現行の契約を縛りなしのプランへ変更しておこう、と思っています。