OCNがIIJmioにカウンターパンチ!!

これだからMVNOの世界はおもしろい…


昨日IIJが自社のドコモ回線利用MVNOサービスの値下げ、新サービス開始を発表しましたが、それにOCNが即座に反応。
OCNが自社のドコモ回線利用MVNOサービスである「OCN モバイル ONE」のサービス改訂(要するに値下げ)を発表しました。


「OCN モバイル ONE」値下げ、複数SIMのデータ容量シェアも - ケータイ Watch
http://www.ntt.com/release/monthNEWS/detail/20130926.html(NTTComのプレスリリース)


価格改定の対象は2GB/月の従量データが利用できるプラン。
これまで1783円/月だったものが、1583円/月に値下げとなりました。
これは昨日値下げが発表されたIIJmioの同等プラン(1599円/月)よりも16円安い料金となります(料金には全てユニバーサルサービス料を含む)。
元から計画されていたのかも知れませんが、IIJの値下げ発表の翌日にそれに対抗するように発表、というのがドコモ回線利用MVNOサービスの競争の激しさを物語っているような気がします。
これに対しIIJ、及び競合他社がどのようなカウンターパンチを見舞うのかが見ものです(OCNと同額に値下げする?)。


そして新サービスとして60MB/日の従量データを3枚のSIMでシェアするプランも発表。
日割の従量データプランはOCN独自の料金プランとして人気が高いですが、その複数SIMバージョンとなります。
利用料金は2434円/月。
それに加え2GB/月の従量データを3枚のSIMでシェアするプラン(IIJmioのファミリーシェアプラン相当)もあり、こちらは2534円/月。
こちらもIIJmioより安いですね。
しかし従量データ/速度制限あり定額の切り替えができないというデメリットがあるので、この点ではIIJmioが優位です(個人的にはこれがIIJmioの最大のメリットだと思う)。
ただしこれらのプランはMicroSIMのみ提供されており、標準SIM/nanoSIMは提供されていない、という点に注意が必要(SIM1枚のプランでは標準/Micro/nanoを選択可)。
つまりiPhone 5/5s/5cやiPad mini Cellularモデルでは利用できない、ということになります。
OCNは注意事項を見る限りはSIMカットを規約で禁止している、ということはないようですからnanoSIMサイズにカットすればOKでしょうが、SIMカットに失敗したり、解約等でSIMを返却せよ、となった際にトラブルになる可能性があるため、あまりお勧めできません(もちろんSIMカットは自己責任です)。
そしてIIJmioのように利用規約でSIMカットを禁止するMVNOサービスもあるので注意が必要です。


これら料金の値下げ、新サービスの提供に加えNexus 7 LTE 2013年モデルの同時購入ディスカウントやLTE対応モバイルルーターのレンタルサービスの提供開始も発表されましたが、後者についてはレンタルなのに2年縛りが課せられる、というのはどうかなぁ、と思わずにはいられません。
端末代金の分割払い、というのであれば2年縛りがあるのは分かるのですが、レンタルですからね。
私はMVNOサービスの最大のメリットは「契約縛りがなく、いつでも解約できる」ことだと思っているので、これだとそのメリットを完全に潰すことになるため、それならMNOと直接契約した方が端末価格の割引、月々サポートが受けられ、通信速度も高速、と優位な点が多いので、わざわざMVNOを選ぶメリットはあまりないのですから。
そしてレンタル料金980円/月を24ヶ月払うと23520円で、L-03E白ロムの値段(じゃんぱらで18800円だったかな:相変わらず高値安定)よりも高く、これだとレンタルのメリットは全くない、と言わざるを得ません。
2年縛りなしであれば利用価値があるのですが…


何度も言うことですが、ドコモ回線利用のMVNOサービスは複数の会社がサービスを提供し、それぞれが切磋琢磨することでよりよいサービスが提供され「健全な競争」が行なわれていて好ましいですが、それに対しMNOはその真逆を行くようなことばかりやっている。
3社談合で高い料金プランをユーザーに強制し、その上に不要なオプションやコンテンツ契約で更に搾取。
マジでいい加減にして欲しいですし(なぜ消費者庁公正取引委員会国民生活センターといった機関はこのことについて何もしない?)、そしてユーザーにもMVNOという選択肢があることをもっと知って欲しいところです。
それ故私はMVNOに関するネタを積極的に取り上げていますし、今後も取り上げていくつもりです。