携帯各社サービスエリアマップの使いやすさ比較

最近FOMAプラスエリアを調べたり、イーモバイルのサービスエリアを調べたりするのにキャリアの
サイトにあるサービスエリアマップを見ることが多かった。
そこでちょっとした疑問がわき、ついでに国内全キャリアのサービスエリアマップの使いやすさを
比較してみよう、ということでドコモ、auSoftBankイーモバイルの4社のサイトで見ることが
できるサービスエリアマップを比較してみました。
今回比較したのはサイトの使いやすさ、マップの見やすさといった点であり、サービスエリアの
広さを比較しているのではないのでご承知おきを。


ついに発表!!(大げさ) 携帯サービスエリアマップランキング


1位:ドコモ
他を引き離してダントツの1位。
Google Mapよろしく地図をドラッグして動かしたり、マウスクリックで拡大、縮小が可能。
かなり詳細な地図を見ることができます。
FOMA/Mova/FOMAハイスピード(HSDPA)とサービスの種類別にエリアマップが分かれているのも
便利です。


2位:イーモバイル
新規参入キャリアにもかかわらずかなり健闘しています。
ドコモのように地図をドラッグして動かすことはできず、地図を切り替える方式ですが、4段階の
縮尺変更が可能で詳細なところまで確認でき、使い勝手は悪くありません。
サービスエリアマップのPDFダウンロードも可能です。


3位:SoftBank
イーモバイル同様地図を切り替える方式ですが、縮尺変更は不可。
そういう点で上記2社に大きく劣ります。
それ以前にSoftBankのエリアマップには大きな問題があるのですが、それについては後ほど。


最下位:au
概略図、といった感じのエリアマップで、はっきり言って使い物にならない。
「サービスエリアマップなんか気にする必要ないって。 どこでもつながるんだから」とでも言い
たいのか? としか思えないエリアマップです。
違う意味で利用可能エリアの広さをアピールしているようです。


といった結果になっております。


ここでSoftBankのエリアマップの説明に書いた「大きな問題」についての話。
その「大きな問題」とは…


SoftBankはHSDPA対応エリアを一切公表していない!!


ということ。
上記の通りドコモはHSDPA対応エリアマップを別途用意していますし、イーモバイルは「利用可能
エリア=HSDPA対応エリア」ですから別に問題ありません。
しかしSoftBankは違う。
とにかく徹底的にHSDPA利用可能エリアに関することを隠そうとしている。
もちろんサービスエリアマップにはその旨の記載は一切ありませんし、HSDPAエリア内だと対応端末
の画面上に何らかの表示が出る、というわけでもない。
それに関して「徹底してるなぁ」と思ったのがX02NK
ノキアの海外仕様HSDPA対応端末を使っている方はご存知だと思いますが、HSDPA対応エリア内で
パケット通信を使うと、電波強度表示のところに「3.5G」という表示が出ます。

これが「3.5G」表示(拡大しています)。
田舎だとこの表示を出すのも大変です(ドコモだと比較的簡単)。
しかしX02NKはHSDPA対応エリア内でパケット通信を使ってもこの表示は出ず、普通の「3G」表示のまま。
先日の東京行きの際に秋葉原ヨドバシカメラで実機(SIMカード入りで通信も可能)を触った際にこの
ことを知り驚きました。
同じ場所で私のNokia N82(SoftBankメイン回線SIM入り)で試してみると、「3.5G」表示が出たので、
間違いなくHSDPA対応エリア内(場所を考えれば当然ですが)。
それなのに「3.5G」表示が出ないX02NK
どうしてSoftBankはそこまでしてHSDPA対応エリアに関する情報を隠すのか?
それはもちろん


「HSDPA対応エリアの狭さをユーザーに知られてしまうと困るから」


これに尽きます。
大都市圏にお住まいの方は分からないと思いますが、地方ではSoftBankのHSDPA対応エリアは驚くほど
狭い。
基本的に県庁所在地の中心繁華街と、それに準ずる一部の都市の中心繁華街しか対応していない。
例えば長野県では長野市松本市の一部のみ(私が知る限りでは)。
それに対しドコモは基本的に日本全国全ての市にHSDPAに対応するエリアがあり(おそらく)、町村部
でも対応するところは非常に多い。
両者の間には歴然とした差があります。
当然そのことをユーザーに知られると、客離れが起こるのは必至。
そういう劣勢を克服する安上がりな方法は何か?
それは


「そういう都合の悪い情報は隠す」


です。
金があれば「エリア拡張」が正解ですが、ネットワーク強化よりも端末附属の携帯スタンドに金を
かける方が重要、と考えているキャリアですから、そんなことはするはずがない。
しかしそういう都合の悪い情報を隠してしまえば、ユーザーは「ここだと何だかページが開くのが
速いね」とぐらいにしか思いませんから、うまくHSDPA対応エリアの狭さをごまかすことができます。
しかし私のようなユーザーはごまかせない。
私は以前JRで移動時に各駅でのHSDPA対応チェックを行なっていたのですが、この結果も驚きます。
これについてはいずれ書きたいと思っています。