iPhone 5のフィールドテストモード

iPhone 5のフィールドテストモードについてはまだ取り上げていないので、ここでまとめておきます。

iPhone 5/iOS6でもフィールドテストモードはダイヤルパッドから「*3001#12345#*」をダイヤルし発信することで起動可能です。


今回LTE対応になったことで、フィールドテストモードの内容も大幅に変わっています。
その中で有用と思われるのがLTEネットワークのバンド幅を調べる方法。
バンド幅によって最大通信速度が異なる(5MHzで最大37.5Mbps、10MHzで最大75Mbps)ため、これを調べることによってその地点でどれぐらいの通信速度が期待できるか、そして75Mbps対応エリア(バンド幅10MHzによるサービス)のエリアがどれぐらいあるか、といったことを調べることができます。
やり方はLTEエリア内でフィールドテストモードを起動し(WiFiにつながっている状態であればWiFiをOFFにした方がいい)、メインメニューから「Serving Cell Info」を開きます。
そしてその中にある「Upload Bandwidth」と「Download Bandwidth」に注目。

ここに表示されている周波数の値が現在接続しているLTE基地局の上り/下りに割り当てられているバンド幅となります。
上の画像の場合は5MHzとなっているので、ここでのLTE通信の最大速度は下り37.5Mbpsとなります。
そして「Download Bandwidth」の上にある「Freq Band Indicator」の値が現在利用している周波数バンドを示していると思われます。
auLTE回線に接続中で値が2100MHzバンドを示す「1」になっているので、これで間違いないでしょう。
恐らくイーモバイルLTE回線に接続した状態であればこれが「3」になるはずです(iPhone 5イーモバイルLTE回線に接続できるかは不明ですが:ドコモがNGなのでたぶん無理)。


そしてLTE圏外、もしくはLTEをOFFにした場合はiPhone 4Sと同様の内容となります。
ですからau版でGSM/W-CDMA関係の情報、SoftBank版/SIMロックフリー版でCDMA2000関係の情報を見ることはできません(前者に関しては海外でGSM/W-CDMAネットワークへローミング接続している場合を除く)。
LTEを掴んだ状態では当然W-CDMA/CDMA2000関係の情報は見られないので、SoftBank版でプラチナ電波探しをしたり、SIMロックフリー版にドコモSIMを挿してFOMAプラス対応チェックをしたい、という場合はLTEをOFFにしましょう(後者の場合はそもそもLTEをONにできないので関係ないですが)。


そのFOMAプラス対応ですが、残念ながらiPhone 5は非対応、という情報が入ってきました。


SIMフリーiPhone5終了のお知らせ・・・【無念】 | くずのは探偵事務所


ただフィールドテストモードで確認したわけではないようなので、100%の確証はありませんが。
というかFOMAプラス対応を調べるのであればフィールドテストモードで確認して欲しい、と私は思いますが…
LTEに対応した新しいiPad(3nd Gen、WiFi+Cellular)がFOMAプラス非対応、という情報を得た時点で「恐らく次期iPhoneもダメだろう」と思っていましたが、その通りになりましたね。
XiもFOMAプラスも使えない、となるとこれでSIMロックフリーiPhone 5を買う意味はほとんどなくなりました。
今年発売のW-CDMA850MHz対応海外端末で隠れFOMAプラス対応のものは一台もないこともあり(Galaxy S IIIもダメでしたし…)、今後も期待薄だろうなぁ。
現在SIMロックフリーiPhoneや海外版Galaxy Note、Galaxy S IIといった隠れFOMAプラス対応端末を愛用している方は大事に使いたいところですし、可能であれば予備機を確保しておいた方がいいかも知れません。


余談ですがiPhone 5のフィールドテストモードはiPhone 5のワイドディスプレイには対応しておらず、上下に黒い余白が出てしまうのが「ツメが甘いよなぁ」と思わずにはいられません。
コマンドで呼び出す隠しモードですから、Appleとしても無理して対応する必要はないので放置プレイ、ということでしょうね。