M-FEP60と+J for S60 その2

先日のエントリで「姨捨」が変換できる、とか言ってはしゃいでいたM-FEP60ですが、
使い込めば使い込む程標準搭載の辞書のプアさに驚かされます。


「出る」「気になる」「思う」「探す」


これらはすべてM-FEP60で変換できなかった語句。
もちろんこれはほんの一部。
この程度の語句を変換できない、と言うのはちょっとないんじゃないの? と思ってしまいます。
とは言ってもこれはM-FEP60の作者ま〜さんのせいではなく、M-FEP60標準搭載辞書のベースと
なっているオープンソースの「SSK辞書」に起因する問題。
同じくSSK辞書を利用するSymbian S60 2nd Edition端末向け日本語IME「NKanFEP」でもこれら
の語句を変換できませんでしたからね。
しかし元になっている辞書がオープンソースであり、しかもM-FEP60の日本語辞書実装がユーザー
によるカスタマイズを念頭に置いたものになっているため、辞書ファイルを編集することにより
変換できる語句数をドンドン増やすことができます。
つまり自分だけの「M-FEP60」に育てていくことができる、ということです。
そういうところはM-FEP60の大きなメリットですね。


それを考えると+J for S60に搭載されている日本語IME(松茸)は5000円という値段を考えると
機能、変換精度共に貧弱だな、と思います。
ですからM-FEP60の辞書がダメ、とは一概には言えません。
これはNokia E90をメイン端末として使い始めて初めて気づきました。
今までモバイルでガンガン文字入力する用途にはNokia E61(JP)を使っていて、Nokia N82+
松茸の組み合わせではあまり文字入力をしていなかったからなぁ。
これだけの金を取るんだから、もう少しがんばって欲しいところです。
しかしさすがはシェアウエアだけあって機能、使い勝手はM-FEP60の上を行きますね。


総括すると「機能は最小限で、標準状態での日本語変換精度に難があるが、カスタマイズ
の柔軟性とフリーウエアであることが魅力のM-FEP60」と「機能の充実度、使いやすさで
勝るが、コストパフォーマンスの面で魅力減の+J for S60」といったところでしょうか。
どちらも甲乙付け難いですね。
とりあえずNokia E90ではM-FEP60の辞書を鍛えながら両IMEを併用しようか、と思っています。
本当のことを言えば予測変換機能を備えた「ATOK for S60」が出てくればそれが一番なんです
けどねーー(でもPCではMS-IME2003を使っている私)。