Skype for Androidのインストールについて

auが「禁断のアプリ」という触れ込みで広告していることもあり、AndroidSkype(Skype for Android)は日本ではau向けにのみ提供されています。
そのため日本国内ではau向けAndroid端末以外ではSkype for Androidを利用することはできない、と思われていますが、Skype for Androidauユーザーだけのためのものではありません。
Skype for Androidのインストールには抜け穴がいくつかあり、普通のやり方ではインストールできない端末にもSkype for Androidをインストールすることが可能です。
今更感のあるネタですが、先日のエントリを書いた際に気になったので、それについてまとめてみることにしました。


まずSkype for AndroidのインストールにはAndroid 2.1以上が必要。
つまりAndroid 1.6の(そしてアップデートも提供されない)SH-10B/IS01にはインストール不可、となります。

それを知らずにSH-10BSkype for Androidをインストールしようとして失敗するの図。


下記の問いに答えていけば、手持ちの端末にSkype for Androidをインストールすることができるのか、そしてできるのであればその方法は、ということが分かるようになっています。
では始めましょう。
Q1 インストールしようとする端末がSIMロックフリー、またはSIMロック解除可能である
Yes:Q2へ No:Q3へ
Q2 海外キャリアのSIMを持っている
Yes:手順1へ No:Q3へ
Q3 インストールしようとする端末がroot化可能である
Yes:手順2へ No:Q4へ
Q4 他にSkypeをインストールできる(してある)端末を持っている
Yes:手順3へ No:残念ですがインストール不可、諦めてください。


結果はどうでしたか?
それではインストール手順です。


手順1:海外キャリアのSIMを挿した状態でAndroid Marketからインストール
Android Marketは端末に挿してあるSIMによってユーザーのいる国/利用しているキャリアを判断し、特定の国/キャリア向けにのみ提供しているアプリをAndroid Marketに出さない、といったことを決定しています。
つまりSIMロックフリー端末であればその規制に引っかからない国/キャリアのSIMを挿すことでこの規制を回避できる、というわけです。
Skype for Androidのインストール規制が行なわれている国は日本のみ。
ですから日本以外のSIMを挿していればAndroid Marketで検索/インストールが可能です。


手順2:端末をroot化した上でキャリアコードを偽装してAndroid Marketからインストール
Androidにはキャリアコード(各携帯電話キャリアに割り当てられている一意の番号)を書き換え、利用中のキャリアを偽装することができるrootedアプリがあります。
代表的なのがMarketEnabler。
端末がroot化されていればAndroid Marketからインストール可能です。
利用している国/キャリアによっては有料アプリの検索/インストールができない、といったことがあるため(例えばタイ)、それを回避するためにこのようなアプリがあるのです。
こういったアプリを使ってキャリアコードを書き換えて利用しているキャリアを日本以外のものに偽装し、日本からの利用ではない、と見せかけることによって規制を回避することができます。
MarketEnablerを使う場合はプリセットの海外キャリアのキャリアコードから適当なものを選んで、それを適用する、というやり方が簡単でいいでしょう。
この状態であればAndroid Marketで検索/インストールが可能です。
インストールが終わったらキャリアコードを元に戻します。
ちなみに日本国内キャリアのキャリアコードは
ドコモ:44010
SoftBank:44020
イーモバイル:44000
となります。


手順3:Skype for Androidをインストールできる他端末からAPKファイルを取得しインストール
他にSkype for Androidをインストールできる端末があれば、そこからAPKファイルを抜き出し、それをインストールしたい端末にコピーし実行することによってインストールが可能です。
APKファイルの抜き出しはAstro File Managerなどを利用すれば可能。
ただしこの方法だと実際にインストールする端末向けではないAPKファイルをインストールすることになるため、インストールができても正常に動作しない可能性もあるので要注意。


ちなみに手順1、2でインストールした場合、インストール後SIMを日本キャリアのものに戻したり(手順1)、キャリアコードを元に戻したり(手順2)してもSkype for Androidの利用は可能です。
ただし元に戻すとAndroid Market上ではインストールされていないものと見なされ(インストール済アプリリストに出てこない)、アップデートチェックがスキップされるため、アップデートをするには同じ手順をとる必要があります。
手順3の場合はAPKファイルを抜き出した端末上でアップデートを実行し、その上で再度APKファイルを抜き出してインストールし直す必要があります。


最後に一つ注意を。
Skype for Androidがインストールできても、利用する回線がVoIP利用可能なものでなければ意味がありません。
据え置き向け回線(FTTH/ADSL/CATV)経由のWiFiであれば問題はありませんが、WiMAX以外のモバイル回線を利用する場合は注意が必要。
ちなみにVoIPの利用が可能な携帯キャリア、回線はというと…
(Skype for Androidを提供しているauは除く)


ドコモXi
ドコモ音声回線向けPC接続用データ定額(128K/速度制限なし)
SoftBank Access Internet(標準GPRS定額ではありません!!)
イーモバイル


となります。
確かSoftBank Open接続及びiPhone向け定額アクセスポイントでも利用可能のはず(未確認。利用は自己責任で)。


インストール方法の多様さ、利用する回線を考えると、国内非au端末の中ではS31HT(HTC Aria for EMobile)がSkype for Androidの利用に向いた端末と言えそうです。