やっぱり日本通信クオリティー?

以前エントリしたb-mobile Fairの1GB/30日プランについての続きです。
使い始めたのが10/1なので、今日で9日が過ぎたわけですが、その間いろいろと試してみた結果、


「ちょっとこれはメイン回線としては使えないな」


という結論に至りました。


その理由はというと…
その1:通信速度が遅い上に変動が大きい。
日本通信によると「速度制限は基本的になし」となっていますが、実際には本家ドコモデータ回線に比べ圧倒的に通信速度が劣る上に、変動が大きい。
特に平日の昼食時(12:00〜13:00)は特に速度の落ち込みが大きく、100Kbps以下、というのもザラ。
(これに関しては日本通信が提供するサービス全てにおいて共通するようですが)
そしてスピードテストを実行中の様子を観察していると、1Mbpsを少し超えたところで壁にぶつかって速度が落ちる(=1Mbps程度で速度制限がかかる?)、といった感じの挙動を見せることが頻繁にありました。
実際スピードテスト結果が最もよかった時でも1.3Mbps程度しか出ていません(ドコモデータ回線だと3Mbps以上出る)。


そこで両方を比較するべく1週間の間ドコモデータ回線とb-mobile Fair回線の両方で同じ条件でスピードテストをしてみたのですが(テストをした日は異なりますが)、結果はそれを裏付けるものでした。

ドコモデータ回線

b-mobile Fair回線
実施場所は自宅(HSUPA非対応エリア)で、スピードテスト実行時間は21:00〜22:00の間、スピードテストサーバの選択は自動で、一発勝負(やり直しなし)という条件で行ないました。
ドコモデータ回線ではコンスタントに下り1Mbpsを超えており(9/19だけ極端に遅いですが、これはソウルのサーバを利用して測定が行なわれたため。 サーバを国内のものに変更してやり直すと1.5Mbps程度出ました)さすがはドコモ回線、と言える結果ですが、b-mobile Fair回線では1Mbps越えが1回だけで、多くは300Kbps以下、と結果が振るわない。
反応速度も遅く、PINGの値がドコモデータ回線では200ms程度で安定しているのに対して、b-mobile Fair回線ではこれまた変動が大きく、遅い時は2秒以上かかっている。
しかし上り速度はそれ程悪くなく、ほとんどの場合は350Kbps程度とHSUPA非対応エリアでの上り最高速度が386Kbpsであることを考えるとほぼスペック通りの速度が出ている、といえます(ただし遅い時には2桁の値しか出ないことも多い)。
ですからHSUPA対応エリアでスピードテストを実行すると、こんな結果が出たりします。

下りは300Kbpsも出ていないのに、上りは1.7Mbps程度出ています。
サービスとしては一応下り、上り共に速度制限はかかっていないものの、下りに関しては日本通信がドコモから借りている通信容量の関係で速度が絞られるケースが多い、というのが真相のようです。
とは言えこれ程通信速度の変動が大きいと、使い勝手が悪い、と言わざるを得ません。


その2:ストリーミングやVoIPが使い物にならない。
通信速度が多少劣っても、各種ネットサービスの利用で問題が出なければいいのですが、実際にはそうではない。
ストリーミングは64Kbps程度で配信されているネットラジオですらバッファリングで止まることがあり、YouTubeやUstといった動画サービスの利用は論外、といえる状態。
(YouTubeはバッファが溜まるまで待てばOKでしょうが)

Ustのライブ放送を再生しようとすると、このようにエラーが出てしまいました。
そしてSkypeの通話テストサービスを試すと音声の遅延が酷く「He..ll...o,th..is is Sky...pe ca..ll te..st...ing ser..vi..ce...」みたいな感じになってしまう。
これでは実用になりません。
通信速度が遙かに遅いドコモの128Kbps定額APNの利用ではストリーミング、動画はバッファリングに時間がかかったり、画質が激しく劣化したりすることがあるものの何とか利用可能ですし、SkypeOutも実用になりますが、それよりも高速で通信でき、利用プロコトル制限がないことを売りにしている回線でこのような結果はいただけません。


ということで私が当初目論んでいた「ドコモデータ回線の置き換え」や「SoftBankポストペイド回線をMNPしてTalking Fairへ乗り換え」といった計画は当然なし。
いくら料金が安くとも、通信速度、品質が大幅に劣り、利用したいネットサービスが利用できない、というのでは話になりません。
ただb-mobile Fairの1GB/30日プランはプライベートIPを使ったサービスのため、それがパフォーマンスが振るわない原因である可能性(プライベートネットワーク内の混雑?)もあるので、グローバルIPが割り当てられる1GB/120日プランでは改善されるかも、ということで来月から試してみようかな、とも思っているところ。

b-mobile Fair回線で接続している状態で診断くんへアクセスするとこのように10.xxx.xxx.xxxのプライベートIPアドレスを経由して接続されていることが分かります。


利用していつも思うのですが、日本通信のサービスは着眼点はいいものの、サービスの質が伴っていないのが本当残念、としか言いようがありません。
しかしプリペイド式で契約縛りがないため気軽に利用できる、というのは大きなメリットですから、メインのデータ回線として使う、というよりはむしろ一時的に追加のデータ回線が必要になった、といった際に利用するのがベターなんでしょうね。