Xperia rayをようやくroot化

先月購入したXperia ray(SO-03C)をようやくroot化しました。
これによりメーカー/ドコモの保証は消滅(新品なのに… でも自称"Warranty-voider"はそんなことは気にしない)。

マーケットから「Xperia CWM Auto-Installer」をインストールし、CWMも導入。


Xperia ray(SO-03C)のroot化は旧バージョンファーム(4.0.1.C.1.9)だとzergRush V4を使うことで可能。
3/28に公開された最新版ファーム(4.0.1.C.1.21)では現状root化できない(root化カーネルを自分でビルドして導入できる人は別ですが)ので、「もしかして」、と思ってアップデートを控えておいて正解でした。
これで各種カスタマイズを行なう準備が完了。
まずはCWMを使ってNandroid Backupを取り、万が一に備えます(これを怠って泣いたことがありますからね)。


root化して行なうべきカスタマイズはいくつもありますが、まずは悪名高いテザリングAPN制限の解除から。
テザリング対応端末が出始めた頃はAPN制限がかかるのはドコモMVNOのSIMを挿した時だけで、他キャリアのSIM(要SIMロック解除)だと制限がかからなかったようですが(この件に関しては以前ここでエントリしています)、いつの間にやら仕様が変わり、挿してあるSIMが何であれAPN制限がかかるようになっていました。

左が3HKプリペイドSIMを挿した状態でパケット接続が確立しているところ(APNが「ipc.three.com.hk」になっている)
そこでテザリングをONにすると一瞬APNが「docomo.tethering」(だったかな?)に切り替わった後右のようにネットワークエラーが出てパケット接続が切断されます。
ドコモMVNOのSIMで制限がかかってしまうのはAPN設定をキャリアコードで管理しているAndroidの仕様上どうにもならない部分があるため諦めもつきますが、このようにそれとは関係ない他キャリアのSIMで制限がかかってしまうのはいただけません。
これでは海外での利用に支障が出る、というわけで制限を解除することに。


テザリングAPN制限の解除にはいくつか手法があるようですが(もちろん全て要root)、今回私が利用したのはTitanium Backupに同梱されるSQLiteを使ってadb shellからテザリングAPN制限を設定している部分を書き換える方法。
やり方は


1 Entry per Day: Xperia rayのテザリング制限解除(要rooted)


を参照、ということで割愛します。
テザリングAPN制限を解除した後b-mobile fair SIMを挿してテザリングを試してみると…

このようにAPNがb-mobile fairの「dm.jplat.net」になっている状態で通知エリアにWiFiテザリングアイコンが点灯しており、テザリングAPN制限の解除がうまくいっていることを示しています。
この状態でiPhone 4Sを接続してみるとちゃんと通信ができ、これで私のXperia rayは真のSIMロックフリー端末になりました。


テザリング対応端末登場当初と同様(上記過去エントリへのリンク参照)テザリング中はAPN設定を閲覧、変更することはできなくなります。

左がテザリングOFF状態、右がテザリング中のAPN設定画面。
Xperia rayではテザリング中にAPN設定を開くことはできますが、設定項目が表示されずブランクになります。
これもテザリング対応ドコモ端末特有の挙動です。

ドコモ端末ではないGalaxy S II GT-I9100ではこのようにテザリング中でもAPN設定を開くことができます。
とは言えテザリング中にAPN設定を開くことができなくても実用上支障が出ることはないため、つまりこれは単にテザリング時に切り替わる隠しAPN設定の詳細を隠すためにそのようになっているだけだと思われます(とは言え既に判明していますが:dcmtrg.ne.jp)。


それにしてもドコモのこのような「SIMロック解除を骨抜きにするような施策」には本当腹が立ちます。
海外版(GT-N7000)では通常サイズのSIMを使用するGalaxy Noteもドコモ版(SC-05D)はMicroSIMを使用、といった具合にドコモは最近発売される端末には積極的にMicroSIMを採用していますが、これもそのような施策の一つでは?(=物理的にSIMの挿し換えを困難にする)と思ってしまいます。
とは言え将来MicroSIMが主流になるようになればその意味がなくなってしまいますが、そうなれば今度は通常サイズSIM採用に戻すのでしょうかね。
SIMロック解除ができるのであれば、そういった制限のない普通の「SIMロックフリー端末」として使えるようにして欲しいところです。
イーモバイルの端末はそのようになっていますから(しかもSIMロック解除は不要で、最初からSIMロックフリー)、ドコモにもできないはずはないと思いますがねぇ。


root化してのカスタマイズはこれだけではありませんが、今回はこのへんで。