IIJmio高速モバイル/D(ミニマムスタート128プラン)インプレ

去年10月から使っていたb-mobile Fair回線からの乗り換えとしてIIJmio高速モバイル/D(ミニマムスタート128プラン)を導入して半月が過ぎ、そのb-mobile Fair(1GB/120日プラン)の期限も6/28に終了。
この間両者を併用し、IIJmio回線の使い勝手の検証とb-mobile Fair回線との比較をしていたので、それについてここでまとめてみることにします。
ここではIIJmio SIMはGalaxy S II(GT-I9100)に、b-mobile Fair SIMはGP02(イーモバイルのDC-HSPA+モバイルルーターSIMロックフリー)に挿して利用しています。


まずはb-mobile回線では利用に堪えない平日の昼食時間帯(12:00〜13:00)の通信速度、通信のスムーズさを検証。

左がb-mobile Fair(GP02とWiFi接続)、右がIIJmio(Galaxy S II自身で通信)のSpeedtest.netの結果。
何と128Kbps制限のあるIIJmioが速度制限なしのb-mobile Fairより速い通信速度を記録。
日と場所を変えて何度もやってみましたがほとんどのケースで同じような傾向の結果を示し、b-mobile FairがIIJmioに勝ったのは数回だけ。
それにしてもこの時間帯のb-mobile Fairの通信速度の遅さは目に余る程で、たまにスピードテストをしようとすると通信を蹴られる(Speedtest.netアプリがnetwork communication issueエラーを出す)こともあります。
まぁこれは「回線容量が逼迫している時にスピードテストなんかするなヴォケ」ということでしょうから、他のユーザーのことを考えると納得がいくので文句はありませんが、そういった規制をしないといけない程回線容量が逼迫している、というのはいただけません。
上の比較はb-mobile Fair回線はWiFiで接続しているのに対しIIJmio回線は端末でパケット通信を行なっているため、それがハンデになっている可能性がある、ということでスピードテストを行なう端末をiPhone 4Sに変更し、IIJmio回線をGalaxy S IIのテザリング接続に変更してやってみても結果は同じ。

左がb-mobile Fair回線、右がIIJmio回線。
速度低下が著しいb-mobile Fair回線に対しIIJmio回線はこの時間帯でもほとんど速度低下は起きず、それ以外の時間と同じように利用が可能。
128Kbpsに速度が制限されている回線なので当然かも知れませんが、極端な速度低下がなく利用できるのは嬉しいところです。
というかb-mobile Fair回線ひどすぎだわ…


b-mobile Fair回線との比較はここまでにして、IIJmioミニマムスタート128プランの使い勝手について。
上限128Kbps(上り/下り共)の制限がかかっていますが、それにしてはなかなか良好な通信パフォーマンスを見せます。
まずはSkypeと050 plusのテストコールを試してみると、平日の昼食時間帯でも問題なく通話が可能でした。
同じ時間帯にb-mobile Fair回線で同じことをすると使い物にならない(Skypeは通話が確立しない、050 plusはテストコールサービスのアナウンスが誰かが遠くで中国語を話しているような変な音になってしまう)ことを考えるとこれは意外でした。
ネットラジオは最初のバッファリングに時間がかかるものの、一旦再生が始まると再生が途切れることはほとんどなし(配信ビットレートにもよります)。
Google Musicは少々きついですが(バッファリングに時間がかかる上にたまに音飛びする)、何とか再生可能でした。
これらもb-mobile Fair回線では利用が厳しいサービスでした(これについてはこちらを参照)。
そして電車に乗車中にGoogle Mapsを使ってみると、ズーム倍率をかなり高くしていても電車の移動速度に地図の書き換えがきちんと追随し、普通電車/一般道を走る車の速度であれば問題はなさそうです。
Webブラウズも画像の読み込みに時間がかかりますが、通信速度の割にはスムーズに利用できます。
ただし通信速度を要求するネットサービスの利用は厳しい。
YouTubeやUstはまともに再生できない(バッファリングに異常に時間がかかるand/or音だけ出て映像が出ない)ですし、地図データがビットマップ形式(地図データを画像ファイルとして端末にダウンロードして表示する=ベクターデータを端末上で描画するGoogle Mapsに比べデータ量が大きい)のYahoo地図アプリは地図データの読み込みが非常に遅く、移動する乗り物の速度に追随する、といったレベルの話ではない状態。

このようにまだら地図になってしまいます。
まぁ上限速度128Kbpsの回線なので、こういった問題が出ることは言うまでもないですが、それ以外は非常に満足のいく使い勝手が得られました。
これならドコモ純正の128Kbps定額アクセスポイントと遜色がなく、しかも上りの通信速度も下りと同じ128Kbpsで、64Kbpsに制限されるドコモ128Kbps定額よりも優れています。
これで950円/月、というのは非常にコストパフォーマンスに優れたサービスと言えるでしょう。
ちなみにドコモ純正128Kbps定額は5,985円/月+音声プラン基本料+ISP料金で7,000円以上かかりますから、違いは歴然です。
そしてカタログスペックでは128Kbps制限を謳っていながら、実際には150Kbps程度の速度が出ることがあるのも嬉しいところです(回線容量に余裕がある時は速度制限を緩めている?)。
あとは今後利用者が増えてもそれをさばけるだけの回線容量を確保し、速度が低下することがないようにしてもらいたいところですね。
日本通信のようにユーザーの増加に回線増強が追いつかず、回線が混雑する時間帯には回線容量が逼迫して使い物にならなくなってしまう、というのは問題ですから。
それなのに新サービスを開始する日本通信は一体何を考えているのやら。


この結果からすると追加料金(525円/100MB)で速度制限を解除した際の通信パフォーマンスにも期待できそうなので、月が変わった時点(あと1時間程ですが)で申し込んでみようと思っています。