Why does the Japanese love iPhone so much?

日本市場での携帯電話販売シェアNo.1メーカーは現在Appleなんだそうで、日本人のiPhone好きは異常、と思える程。
先日のエントリを書いていた際に「どうして日本人はそんなにiPhoneが好きなのか」という疑問が湧いてきたので、その理由として私が思いついたことを列挙してみました。


・日本人は横並びが大好き
日本は「他人と同じであることがいいことである」「横並びが是」という変な国だから、日本人はどうしても他の人が持っているものと同じものを持ちたがりますが、そういう国民性がスマホ選びにも影響を与えている、というのがまず考えられます。
・そしてブランドものも好き
Appleといえば今や立派なブランドですから、ブランド品が好きな日本人にはたまらなく魅力的。
それ故単なるブランドだけでiPhoneを選ぶ、という日本人が多い、ということになっていそうです。
・日本人は自由度が高いものを好まない(逆に言えば楽チンなものを好む)
私は「何と言っても自由度の高さが第一、何かと自由が利かないものは嫌」と思っている人ですが、一般の日本人は「自由度が高いものは面倒」と考えて、逆に自由度が高いものは避けてしまう、という傾向があるため、自由度が高く、それ故面倒なAndroidよりも自由度は低いものの楽チンなiPhoneを選ぶのかな、と思っています。
日本は全てにおいて「らくらく簡単操作」ばかりを指向するようになってしまいましたから(例えば自家用車としてのMT車は今や絶滅危惧種ですし:MT好きの私としては残念)、そうなってしまうのも分かるような気がしますが、私としてはおもしろくないですね。
・日本人はセキュリティーを過剰に気にする
Androidアプリ開発、配布の自由度が高いが故マルウェアが入り込みやすく、セキュリティーが弱い」とよく言われます。
確かにそれは事実でしょうが、私からすればそれは自由度の高さとのトレードオフであり、ユーザーが知識を高めて、必要な対策を取れば全く問題ないと思っているのですが、そういったことを理解しようとしない日本人は「そんなの怖い、嫌だ」と思って避けてしまう。
まぁ日本人は「自己責任」を極端に嫌う人種だから、それも仕方ないのかな、とも思いますが…
・安売りしている
AppleiPhone取扱いキャリアに対し様々なノルマを課している、ということもあり、キャリアはそれを達成するためにiPhoneを安売りしていますし、利用料金(というか月々サポート)でも優遇しています。
そういったこともあり消費者からすればAndroidよりもお得感が高い、ということでiPhoneを選ぶ理由付けとなり、iPhoneを選ぶ人が多くなる、というわけです(そういう私もその理由でauiPhone 4SMNPしたクチですが:今ではちょっと後悔)。
まぁ日本人はモノの価値を値段でしか計れない人が多いが故そうなる、というのもあるのでしょうが。
マスゴミが情報操作している
IT系メディアに限らず、日本のメディアはあからさまなiPhone贔屓で、常にiPhoneが上で、Androidはそれよりも劣るもの、という扱いをし、極めてアンフェア。
それが日本では未だに「iPhoneは魔法の端末だ」という幻想が残っている所以でしょう。
そして新しいハイエンドAndroid端末が出ると、必ず出てくるのが「iPhone対抗」という言葉。
「Galaxy S4はiPhone 5の対抗機種となるか?」といった記事はよく見かけますが、逆に「iPhone 5SはGalaxy S4やXperia Zの対抗機種となるか?」といった記事があってもいいはずなのに、そういったものは見たことがない。
iPhoneはもはやAndroidから追われる立場ではなく、Androidを追う立場」なのにねぇ、と思わずにはいられません。
そして一番の理由は


・日本国内キャリア版(特にドコモ)のAndroid端末がクソ過ぎる


これでしょう。
キャリア側の都合で載せられた余計なアプリや機能がゴテ盛りなために動作は緩慢で不安定、しかも不具合も多いとロクなところがなく、それ故そういったことのないiPhoneへ消費者が流れてしまう。
これもまた「iPhoneは魔法の端末だ」という幻想が未だに日本で生き続けている理由の一つでしょう。
そしてかつて(Android2.1〜2.2の頃)の国内メーカー製ガラスマの完成度の低さに由来するイメージで「Androidは不安定で、頻繁に再起動し、信頼できない」と思っている人が未だに多いのも困りもの。
特にAndroid 4.x搭載非日本キャリア端末(=海外版SIMロックフリー端末)の安定度の高さはiPhoneと遜色なく、もはや「Androidは不安定」というのは過去の話、と思っている私としては「まだそんなこと言ってるの?」としか言いようがない。
そして上でこき下ろした国内キャリア向け端末も完成度が上がっており、実際私のXperia acro HDはGalaxy Note GT-N7000と変わらない程安定動作していますから、昔程ひどくはないのになぁ、と思っているのですが(不要なドコモ関係アプリを片っ端から無効化/アンインストールしているからかも知れませんが)…
とは言え富士通、シャープといった純国内メーカーは相変わらずゴミ端末を量産しているので、キャリアの都合によるゴテ盛りがなくならない限り根本的な解決とはならないんでしょうね。
ガラケー機能を一切搭載していないにもかかわらずiPhoneがこれだけ売れているのはなぜなのか? なぜなら客が求めているのはキャリアの都合で機能ゴテ盛りにされた端末ではなく、そういったもののないシンプルな端末だ」という考えに基づいて、日本のキャリア/メーカーにはシンプルで安定動作し、OSアップデートもきちんと行なわれるAndroid端末を出して欲しいものです。


【レポート】iPhone、Androidは何年使える? - OSバージョンアップで見るスマホの耐用年数 | 携帯 | マイナビニュース


そうではないからこのような「iPhoneの方がOSアップデートが長期間提供され、寿命が長い」といったミスリードを誘うようなことを書かれてしまう。
この記事は「iPhone 3GSにも最新バージョンであるiOS 6.1.3が提供されているので、iPhoneの方が優れている」という趣旨のものとなっており、それは確かに事実に基づいてはいるものの実際にはiPhone 3GSiOS 6.1.3にアップデートしてもiOS5/6で新搭載された機能のほとんどが使えないので、それが大きなメリットであるとは言えない。
逆に「iPhoneに比べ寿命が短い」とされるAndroid端末も、海外向けの同機種では更なるアップデートが提供されているのに、日本国内版では提供されていない、というものもあるため、一概に寿命が短いとは言えない、ということが無視されている。
例えばGalaxy S IIだと国内版(SC-02C)はAndroid 4.0.4が最新バージョンで、恐らくこれ以上のバージョンアップはないと思われますが、海外版(GT-I9100)はそれよりも新しいAndroid 4.1.2が最新バージョンで、更に4.2.2へのバージョンアップも計画されているという話もある、と全く異なるわけで、いかにドコモ仕様が足を引っ張っているかがよく分かる例となっています。
それにしても上記のアップデート計画が実現すればGT-I9100はAndroid 2.3.3〜2.3.6(Gingerbread)、4.0.3/4.0.4(ICS)、4.1.2(Jelly Bean)、4.2.2(Jelly Bean)と4つのAndroidバージョンに渡って進化を続けた希有な端末になる、というわけで、これは本当すごいですね。
まぁ日本ではAndroidのリファレンス端末であるGalaxy NexusですらドコモのせいでAndroid 4.1.2で留め置かれている(海外版は4.2.2が最新バージョン:まぁ多くのユーザーが海外版ファームを焼いてアップデートし、rootも取っていると思いますが…)といったこともありますから、こういう端末が出てくることは絶対にないでしょうが。


ここまでダラダラと「なぜ日本人はそんなにiPhoneが好きなのか?」について書いてきましたが、とりあえずはこんなところですかね。