現役引退端末にカツ入れ その2

以前「その1」としてIDEOS U8150-Bの再セットアップを行ないましたが、今回はGalaxy Tab(初代)にカツ入れしました。

カスタムROMを導入してAndroid 4.2.2にアップグレード。
Galaxy Tabは公式には日本版(SC-01C)、海外版(GT-P1000)共にAndroid 2.3(Gingerbread)が最終バージョンですが、それからすると大幅なバージョンアップとなります。
今回導入したのは海外版Galaxy Tab(GT-P1000)向けのCyanogenMod 10.1(Android 4.2.2)非公式ビルド。


http://forum.xda-developers.com/showthread.php?t=2043421


ROMの導入法については上記XDAスレッド及びそこからリンクされているROM配布先を参照、ということで割愛。
言うまでもないですがGalaxy Tabは既にroot化されていて、カスタムリカバリー(CWMなど)が導入されている必要があります。
ドコモ版(SC-01C)用のラジオファーム(modem.bin)を導入しようとしてROMの内容をいじった(ZIP内のmodem.binを置き換えた)からかROM焼き後更新されたカスタムリカバリー(TWRP:TechWin Recovery Project)でしか起動しなくなる、というトラブルもありましたが、これはゴニョゴニョなしのROMでTWRPから再度ROM焼きをすると通常起動するようになったので何より。
しかしそれにもかかわらずラジオファームは書き換わっていました。
理由は分かりませんが、うまく書き換わっていたのでよしとします。
とは言え今後ROMを最新版にアップデートする際にそれが維持されるとは限らないので、ラジオファームを確実に置き換える方法を見つけておきたいところです。

端末情報画面の上半分。
上記のようにドコモ版(SC-01C)用のラジオファーム(modem.bin)を導入したので、「ベースバンドバージョン」がSC01Cで始まるものになっています。
これでFOMAプラス対応が復活、したはずですが、まだ確認が取れていません(理由は下記)。

そして残りの下半分。
ここで「CyanogenModバージョン」と書いてあるところを連打すると…

こんな隠れキャラ(CyanogenModのキャラクター)が出現します。


以前文鎮から復活した際SIMロックは解除してあるので、それが維持されているかを確認、ということでSoftBankプリペイドSIMを挿してみると…

このようにSIMロック解除コードを要求されてしまいます。
つまりSIMロックが復活してしまったわけですが、以前文鎮から復活した際と異なりドコモSIMは認識しましたし、3HKのSIMも認識するので(有効期限切れなので試していないものの、StarHubのSIMも認識するかも)、恐らく文鎮化前のドコモファームの時の状態に戻った、ということのようです。
そこで上記のエントリで使った海外版(GT-P1000)のSIMロック解除法を試しましたが失敗。
恐らくカスタムROMになったことでストックROMと同じ方法が使えなくなったか、ドコモ版ラジオファームを導入したことでドコモ仕様(SIMロック解除不可)になってしまったかのいずれかが原因と思われます。
SIMロックが復活してしまったのは残念ですが、ドコモSIMが使えるのでよしとします。
MVNOのSIMを挿して使えますからね。


ドコモMVNO SIMを挿した際の諸問題は以前紹介したXposed Frameworkベースのパッチを適用することで解決。
しかし接続中ネットワーク名が表示されなかったり、接続中のCell IDを取得できない、といった問題が。

「*#*#4636#*#*」のコマンドでTestModeを呼び出してネットワークの詳細情報を確認すると、SIMが挿さっている(電話番号が表示されている)にもかかわらず「現在のネットワーク」がブランクになっていますし、電波強度表示がなされているにもかかわらずCell ID/Neighbouring CIDが「Unknown」になっている。
ロック画面や通知画面のスライダーにはちゃんと挿しているSIM/現在接続中のキャリア名が表示されるのですが…
これはドコモMVNOのSIMに限らずドコモ純正の音声SIMでも、3HKのSIMでも同様の症状が出ます。
そのためFOMAプラス対応が復活したか否かの確認ができずにいます。
そして802.11a(5GHzバンドWiFi)が使えなくなったのも不満。
当然2.4GHzバンド(802.11b/g/n)は使えますが、最近ではWiFiの急速な普及でこの帯域は非常に混み合うようになり、それ故通信が不安定になったり、速度の低下を招くようになりましたが、5GHzバンドはまだそういったことがないので利用価値が高いですから、カスタムROM導入でそれが使えなくなったのは残念。
802.11b/g/nが使えれば問題ない、とROM開発者が考えているからのか、それとも802.11aを利用するためのドライバはオープンソースではないためカスタムROMに組み込めないからなのかは分かりませんが、ハードウェアが対応しているのですからちゃんと対応して欲しいところですね。


今回のカスタムROMの導入でAndroidのバージョンが一気に上がりましたし、カスタムROMですから、当然動作のもたつき、不安定さが懸念されるところ。
確かに動作にもたつきを感じますが、IDEOS U8150-Bのようにあまりにも動作が遅すぎてイライラする程ではなく、許容できる範囲内なので、十分実用になります。
1GHzシングルコアCPU、512MB RAMという端末スペックを考えると健闘しているといえるでしょう。
安定性の面でも確かに一部アプリが不具合をを出すことがありますが、カスタムROMだからといって特別不安定、ということもありません。
他にも細かい不具合はありますが、非常に多機能なカスタムROMであることもあり満足度は高く、アップグレードは成功、といったところでしょうか。


現在はIIJmio SIM(通常サイズ)を挿していろいろ試している段階(雨続きでまだGPS測位速度ををチェックできていない…)ですが、最終的には寝モバ端末/目覚まし時計端末としての役割が与えられることになりそうです。