iOS Jailbreakの終焉?

先日iOS7のUntethered Jailbreak(JB)が可能になった、というニュースが入ってきました。
iOS6端末向けのJBツール、evasi0nがiOS7対応になったのです。


evasi0n iOS 7.x Jailbreak - official website of the evad3rs


しかしJBできるようになったとはいうものの、JB環境としては実質的に利用できないとのこと。
ほとんどのJBアプリ、テーマが利用できない(Mobile SubstrateがまだiOS7非対応のため)、JBするプロセスで中華アプリストアがインストールされる(現行バージョンのevasi0nでは削除済とのこと)といった様々な問題を抱えており、Cydiaのデフォルトレポジトリの提供元でもあるJB情報サイトBigBossに「こういった問題が解決するまでJBするな、その間にiOSのアップデートが提供されてもアップデートするな」と書かれているほど。


iOS 7 jailbreak released today


そして64ビットCPUを搭載するiPhone 5s/iPad AirでJBアプリを動くようにするにはアプリを完全に作り直す必要があるらしく、これらの端末でJB環境のメリットを完全に享受できるようになるまではかなりの時間がかかりそう、という話も(JB自体は可能)。
せっかくJB可能になったのに、これじゃなぁ、と思ったのは言うまでもありません。


iOS7のJBについての情報を見ていると「iOS端末のJBももう終わったな」という思いを強くしました。
とは言え私は「iOS6の時点でもう終わってる」と思っていましたが。
というのもiOS6非対応のJBアプリがいくつか出てきており、対応するものの更新が止まっているアプリも多くあることからiOS JBアプリの開発から手を引くアプリ開発者が増えているんだな、ということがiOS6の時点で見えていたから。
AppleがJB対策を強化した結果JBの難易度が非常に高くなったこともあり、JBアプリを作るうま味がなくなってきたことでモチベーションが続かなくなり、開発を止める、という流れが出てきているのでしょう。

更新が止まり、iOS6非対応のまま放置されているアプリの一つ、Backgrounder。
開発者に開発を続ける時間がないようだから、手直しできる人はオープンソースなのでソースを元に何とかしろ、とのこと。
私が使っているJBアプリの中ではLock CalendarもiOS6非対応で、これらのアプリに依存していた私としては本当困りました。
とは言え今ではAndroid端末で何とかなるようになってしまったので、たとえiOS6/7対応になったところでもはや必要ではないのですが(とは言え可能であれば対応して欲しい)…


あくまで私個人の意見なのですが、JB周りがおもしろかったのはiOS5の頃まで、だからJB環境を最優先すれば最適なiOSのバージョンは5.1.1、と思わずにはいられません。
iOS 5.1.1であれば動作しないJBアプリはほとんどありませんからね。
それを考えるとiPhone 4SiOS6にアップデートしたのは失敗だったな、と少し後悔しています。
そしてiPhone 3GSも何とかiOS 5.1.1にアップデートしました。
iOS4に非対応のアプリが増えてきていたので、OSアップデートする必要があったのですが、上記の理由でiOS6ではなく、JB環境として一番使いやすい5.1.1へアップデートすることにしました。
しかし既に旧バージョンになっていたこともありアップデート作業にはかなり苦労しましたし、結局未解決の問題を残したままになっていますが、それに目をつむれば実用に支障はないので放置プレイとなっています。
これについては実はここで少しだけ触れています(この時はredsn0wを使って失敗、その後sn0wbreezeを使ってようやく成功)。
ということで私のiOS環境はiPhone 4SiOS 6.1.2+JB、iPhone 3GSiOS 5.1.1+JBという状態が今後もずっと続く、そしてこれらの端末のリプレース予定はありませんから、使えなくなったらその時点で終了、ということになりそうです。
既にiOS端末とAndroid端末との間には全てにおいて決定的な差がついており、今更iOS端末を選ぶなんて有り得ない、と思っている私としては当然のことですが(リプレースする資金的な余裕がない、というのも理由)。


最後に余談を一つ。
既にTwitterでつぶやいたのですが、iOS7のJBが可能になった後Cydiaを起動し、アプリ紹介画面を開くとなぜか詐欺臭いAndroidアプリの広告が出るようになったのです。

こんなの。
iPhoneですから、当然スキャン結果として出ているマルウェアの脅威はありませんし、ダウンロード/Google Playボタンを押しても何も起きません(実際には裏で何かが動いているのかも知れませんが:JB環境ですからちょっと怖い)。
どうして使うことができない別OSのアプリ広告が出るのか謎です。
こういったところにもJBアプリ界の凋落ぶりが表われているのかも知れませんね。