中古モバイルルーターをWiFi中継器として使う

先日ケータイWatchのこの記事


「PORTABOOK」の接続に役立ったGalaxy S7 edgeのあの機能 - ケータイ Watch


を読んでいたら「そう言えばうちも同じ悩みを抱えてるんだよなぁ」ということを思い出しました。
私の自宅のWiFi環境も以前Bluetooth接続が不安定になる問題の切り分けのために2.4GHzバンド(802.11b/g/n)を止めた後そのままにしていて、現在5GHzバンド(802.11ac/a/n)のみになっています。
日常利用している端末は全て5GHzバンドWiFiに対応しているのでこれでも問題ないのですが、たまに5GHzバンドWiFiに非対応の端末をネットにつなぐ必要がある際に困ってしまいます。
必要になった際に毎回WiFiルーターの設定画面を開き、そこから2.4GHzバンドを有効にするのは面倒だし、かと言ってほとんど使わない2.4GHzバンドのアクセスポイントを立ち上げっぱなしにしておく必要もない。
そう思っていたところにこの記事を見つけ、そう言えば以前中古で購入した304HWWiFi中継機能(インターネットWiFi機能)を持ち、中継元(WAN側)は5GHzバンド対応(802.11a/n)なのでこれをWiFi中継器として使えば電源を入れるだけで2.4GHzバンドWiFiにしか対応しない端末をネットにつなぐことができるようになり、わざわざWiFiルーターの設定を変更する手間がなくなるのでは、と思いやってみることにしました。
304HWは無料でSIMロック解除したものの使い道がないので、新たな使い道ができて好都合ですし。


WiFi中継のセットアップは304HWの設定で「インターネットWiFi」を有効にして接続元になるWiFiネットワークのSSIDを選択し、パスワード(PSK)を入力とそれ程難しくないのですが、私の環境ではここで引っかかりました。

中継元のWiFiネットワークで使われているパスワードに304HWのパスワードとして利用できない記号が含まれている、ということでエラーが出てしまったのです。
中継元のWiFiのパスワード設定が304HWの作法に合っていないと接続できない、っておかしいだろ、と思いつつ304HWのパスワードとして使えない記号を別のものに変更してようやく接続できるように。
自分で管理していないなどの理由でパスワードを変更できないWiFiネットワークで同じエラーが出ると中継できない、ということになるのですから、この仕様はいただけません。
このせいで同じWiFiネットワークに接続している他の端末の接続パスワードも変更しないといけなくなるハメに…


しかし一度設定をしてしまえば中継元WiFiネットワークがある場所で304HWの電源を入れ、インターネットWiFiをONにすればネット接続が中継され、304HWに設定したSSIDでネット接続ができるようになります。
SIMを挿しておく必要はありません(SIMロック解除してあるからかも)。

WiFi中継を有効にした304HWにiPhone 4Sを接続したところ。
スピードテストしてみると…

iPhone 4S

Galaxy Note 3(自宅WiFiルーターへの接続は5GHzバンド(802.11ac)を利用)
いずれも左が304HWに接続した時、右が自宅WiFiルーターに直接接続した時となります。
WiFiで中継するためWiFiルーターへ直接接続するのに比べ速度がかなり低下しますし、レイテンシも長くなってしまいます。
Galaxy Note 3スピードテスト結果から推測するに転送先での通信速度は15Mbps程度が上限のような気がします。


個人的にこの機能を使ってネット接続したい端末の筆頭はiPhone 4Sなのですが(5GHz WiFiに対応しないAndroid端末は既に引退させているので)、そのiPhone 4Sでの通信パフォーマンスには不満が。
上記のスピードテスト画像にもある通り通信速度が振るわないのもありますが、通信が不安定、というのもある。
ネットラジオをストリーミング再生させると頻繁に通信が切れてしまい、スムーズな再生ができません。

再生が止まりバッファリングではなく「Provisioning」という表示が出たり(左)、タイムアウトエラーになったりする(右)。
しかし同じネットラジオAndroid端末で再生するとこのようなことはなく、スムーズな再生が可能。
iOSバージョンが古い(7.1.2+JB)というのが問題なのかも知れませんが…
通信速度も振るわず、接続安定性にも欠ける、となるとiPhone 4Sを自宅WiFiにつなぐ、という目的には使えないな、と言わざるを得ません。
これが一番の目的なのに…
メインWiFiルーターの2.4GHzバンドWiFiを必要に応じてON/OFFする、というのは訳あってあまりやりたくないので、2.4GHzバンド用に別途WiFiルーターを用意し、必要な時だけその電源を入れる、という運用にするしかないのかな、と思っているところです。


とは言え公衆WiFiを中継して複数端末で利用する、という使い方もできますから(利用規約で複数端末での利用が禁じられていなければ)、便利な機能であることは確かです。
通信速度とレイテンシは落ちるとは言え(WiFi中継だから仕方ない)Android端末では安定して利用できるので、旅行時など使う機会があるときには利用したいところ。
中古だと1000円程で手に入る上に無料でSIMロック解除可能(アンロックしたところで利用価値はあまりありませんが…)ですから、WiFi中継器として使う目的で中古の304HW/303HW(ワイモバイル版)を購入するのも悪くないかも知れません。