2016年時事問題のまとめ

今年最後のエントリは今年一年私が気になった時事問題についてまとめてみます。


今年も去年同様「アベノミクス? 何それ美味しいの?」という一年でした。
これって去年と同じ書き出しなのですが、その通りなのだから仕方ない。

相変わらず庶民の生活は上向かないのに、よく「景気は緩やかな回復基調」なんて堂々と言えるもんだ、といつもニュースを見ながら思ったものでした。
日銀や財務省の役人はバカの集まりなのか、と思わずにはいられません。
いくら経済指標の数字が良くても、実体経済が良くなっているわけではありませんから当然景気が良いわけがないので、今年も去年同様経済低迷に耐えられず潰れる店をよく見かけました。

このように入居するテナントの撤退が相次ぎ、空き店舗だらけになってしまったショッピングセンターも。
そのせいか今年はメディアが世論調査等で景気が良くなっているか否かを調査したり、街の声を聞いたりといったことがなくなりました。
そんなことをすると政府やメディアがひた隠しにするこの「まやかしの景気回復基調」がバレてしまうからでしょうか。
それだけ日本の景気低迷が深刻、ということの証でしょう。
去年のまとめにも書きましたが、日本は30年以上にも渡って経済成長をするための努力を怠ってきたのですからこうなるのも当然ですし、今更何をやってももう遅い。
今後景気が良くなることも期待薄で、このまま日本は没落していくのは間違いありません。
Twitterでつぶやいたことがあるのですが、そういうこともあり私は2020年代に日本は先進国の地位を失い、2030年代にはアジア最貧国にまで転落するだろう、という確信を持っています。
前者に関しては2020年代というよりも早く、10年もかからずそうなるでしょうね。


その引き金になると思われるのが2020年の東京オリンピック
去年同様相変わらずのゴタゴタぶりで、この国は土建屋が絡むと本当ロクなことがない、と思わずにはいられませんでした。
単なる税金のムダ使い、後々の負の遺産になることは最初から分かっていたのですから、最初から招致なんかしなければよかったし、その問題に気づいてさっさと開催を返上すればよかった。
とは言えもう開催まで4年を切ってしまったので、もう返上も無理でしょうから2020年の東京オリンピックはこのまま国民の税金を大量に垂れ流した挙句に大会は失敗、世界に恥を晒した上にそのツケは我々国民が払うことになる、という結果になるのは確実。
オリンピックが終わった後の2021年、国会ではオリンピックの後始末増税の是非が議論されているのは間違いないでしょう。
それなのに2025年に大阪万博を招致とか、更に2026年には札幌に冬季オリンピックを招致とか言ってるんですから呆れて物が言えません。
どこにそんな金があるんだ、いい加減にしろ、と本気で怒りを覚えます。
結局のところこのような国際イベントの招致を推進する連中は自分たちがそれをネタに金儲けできればそれでいい、失敗しても責任を取る必要はないしそのツケは国民に回せばいい、どうせ彼らは文句を言わないから、と考えているからこういうことが起こってしまう、ということを我々は認識し、それに対して「NO」と言わないといけないのですが…


それなのに日本の若者ときたらそういった状況に疑念を持たず、怒りもせず、それどころが逆に「日本は素晴らしい」「日本マンセー」と言って極端な内向き志向になっているのだから呆れます。
そういう志向を煽るようなTV番組が乱立し、しかもそれらが好評を博しているのを見ると本当うんざりします。
こんなの「洗脳番組」でしかないのに…
この国はいずれ沈む、ならばどうすべきかを考えれば海外に出る、という道しかないのにその逆の道を行き、自滅しようとするのは単なるアホとしか言いようがない。
しかし日本人は40年以上にも渡る愚民化政策のせいで権力者の都合のいいように洗脳され、自分で物事を考えて行動できなくできなくなったから無理もないのか、と思うと悲しくなります。
このように若者が今しか見ず、最初から将来を捨てているような行動を取ることを私は嘆いていますが、でもこれは彼らが選んだことであり、その結果将来地獄を見ることになっても私からすれば「そんなの自己責任、過去の無知、無策のツケはちゃんと自分で払え」なのですからどうでもいいんですけどね。
自分で物事を考え、違った視点から見る癖がある私からすれば日本はおかしなことだらけで精神的に参ってしまうのですが、それに気づいている人の少なさには…


昨日みたいにダラダラと長くなるのもアレなので、その他の気になったことについて簡単にまとめます。


熊本地震
隣の県で起こった地震であったこともあり福岡でも大きな揺れを記録し、緊急地震速報が出たことも。
就寝中に大きな揺れが来て生きた心地がしなかったり、といったことがあったことを思い出します。
そういったこともあり地震など災害への備えについての関心が高まり、完璧とは言えないにしろ実際にその準備をして備えるようになりました。

こんなものを買ったりとか(実はこれも中古…)。
そう言えばこの件に絡んでMVNO回線及びSIMフリー端末で緊急地震速報がどう扱われるのか、というのも調べました。


MVNO/SIMフリー端末と緊急地震速報


ちなみにこのエントリを書いた後MNP転出手続きをするためにドコモショップに行った際にSIMロック解除したドコモ端末に他社SIMを挿した際の緊急地震速報の扱いについて聞いてみたのですが、案の定「知らない、保証もしない」でした…


電力小売り自由化
これも今年前半話題になったトピックの一つですが、いかにして電気料金を安くするか、という観点からの情報、報道ばかりでうんざりしました。
電気のような重要なライフラインインフラにとって最も重要なのは供給の安定性であり、料金ではない。
ですからそもそも私は供給の安定性を損なう原因となり得る電力小売り自由化には反対の立場。
前述の熊本地震や、博多駅前の大規模道路陥没といったことを鑑みればそんなの分かりそうなものなのに、そういったことはガン無視して「電力会社の乗り換えでいかに電気料金を安くするか」という話ばかりするメディアにはうんざりさせられました。
料金の安さで電力会社を選んだら、災害等でライフラインインフラが寸断された際になかなか復旧せず、他の電力会社は使えるようになったのに自分の契約している電力会社はまだ… と言ったことが起こり得るのにねーー、としか言いようがありません。
そして来年は都市ガスの小売り自由化が始まるとのことで、さっそく電力小売り自由化の時と同じような「いかに料金を安くするか」といった話が始まってまたもやうんざり。
電力にしろガスにしろいずれ小売り自由化したツケを払わされる時が来るのは間違いないので、その時になって事の重大さに気づいて後悔することになるでしょう。


円相場
今年は年半ばにイギリスのEU離脱決定に端を発した世界的な経済の混乱から急激な円高になり、一時US$1=100円を切る事態も。
しかしそれだけ円高になったにもかかわらず輸入品の価格はほとんど下がらず、円高還元セールの類もほとんど見かけなかった。
円高は日本経済にマイナス」と刷り込みたい財務省の連中が小売業界に圧力をかけ「円高還元セール自粛要請」でも出したのか、と思う程。
成長戦略云々言ってみたところで具体的な内容がまるでないし、そもそも日本経済が上向かないのはしつこく書いている通り30年以上にも渡る無策の結果なのですから、現状経済指標を良くするには円安で日本企業の海外での売上げの円建て額を為替差益によって膨らませるぐらいしか手がないので「円安は良いこと」という洗脳に必死だな、と思ってしまいます。
消費者からすれば本来なら円高によりもっと安く買えるはずのものがUS$1=120円の頃のレートを基準にして付けられた値段のままでボラれる、といった事態に。
とは言え円高になった時に値段据え置きだったおかげでトランプ氏のアメリカ大統領選勝利後の急激な円安傾向においてもほとんど値上がりしない、といういいところもあったのですが…
個人的には円高の時に海外から仕入れておきたい物があったのに、と後悔しています。
トランプ氏がアメリカ大統領に就任後為替相場がどう動くか読めないので、海外仕入れはちょっと様子見かなぁ、と思っています。


最後になりますが今年は80年前、1930年代との類似を強く感じた一年でした。
その1930年代は世界大恐慌で世界経済は低迷して自国中心の内向き志向が広がり、そのような世界秩序を打破しようとファシズムが台頭。
変わって現在ですが、世界経済は低迷していますし、"America First"を掲げるトランプ氏の大統領選当選、イギリスのEU離脱決定といった自国中心、内向き志向の出来事がいくつも起きました。
そして中国の覇権主義が強まり、現在の世界秩序に対する挑戦姿勢を強めています。
1930年代は最終的に第二次世界大戦が勃発してしまう、という最悪の結果となってしまいましたが、その時と類似した現在の世界はどこへ向かうのか。
再び戦争という最悪の結果となってしまうのか、それともそれを回避して再び繁栄を謳歌できるのか。
2017年はそのターニングポイントとなる年になるような気がします。


時事関係のネタは言いたいことがありすぎて本気で書き始めるとこの2〜3倍ぐらいの長さになりそうなので、この辺でお開きにしたいと思います。


それでは良い新年を。