もはや季節の風物詩?:節電

今日から「冬の節電期間」が始まる、ということで、今年の夏同様九電職員が街中で「節電お願いします」といってチラシ配りをやってるだろうなぁ、と思いお昼にわざわざ見に行きました。

私は以前から電力供給を正常化するための対策を全くと言っていい程せず、ユーザーにツケを回し続けるこのような行為を批判していますが、ここまで来るともう季節の風物詩なのかな、と思わずにはいられません。
これに関しての過去エントリはこちら(上にリンクしたエントリは除く)。


節電してはいけません!!(2011/10)
節電はするな、Just ignore it!!(2012/05)
計画停電? ふざけんな!!(2012/06)
これは「人災」なのに…(2012/07)
さっさと原発を動かしやがれこの野郎!!(2012/11)


当然私はチラシを手渡してきた県職員に「『根本的な解決策』である原発の再稼働をしようともせず、国民に節電を呼びかけていれば何とかなると思っているのは政府と電力会社の怠慢だ、ふざけんじゃない」と抗議してきました。
ところがこの時「これってムダな努力だよな」と思わせるような出来事に遭遇。
私が上記の県職員と話をしている横をおばちゃんが「節電しないといけないねぇ〜」と話しながら歩いて行ったのです。
それを見て「多くの国民が今の状況を『おかしい』と感じず、メディアの言うことを真に受けて洗脳されているのだから、いつまでもこの状況が変わらないのも無理はない」と暗澹とした思いにかられました。
こういったところに「自分で物事を考え判断し、行動できない日本人」の特性がよく出ています。


このニュースがどう扱われているかが気になったので、帰宅後各テレビ局のローカルニュースをザッピングしながら見ていたのですが、どのチャンネルも「いかに節電するか」といったことばかりを垂れ流し、私が問題視している根本的な問題についての報道は全くなし。
ニュースをきちんと検証せず、大本営発表を垂れ流すだけのマスゴミのことですから当然ですね。
私も全く期待していませんでしたし。
そして「節電を、というのであればクリスマスイルミネーションも止めるべき」と言わないといけないはずなのに、そういったことは当然言わずダンマリ。
LEDを使用している、とは言っても万単位の電球数になるとそれなりに電気を食うはずですから、こういったことも問題にする必要があるはずなのに、「イルミネーションがきれいですねぇ」といったニュースをやるのは「ダブルスタンダード」としか言いようがないと思うのですが。
余談ですがLEDを使ったクリスマスイルミネーションは冷たい感じがして私は嫌いですね。
しかも冬なのに青とか白とか、更に寒く感じるような色のLEDを多用するのは… と思わずにはいられません。


このようにいつまでも電力供給の正常化をせず「節電」ばかり言っていると、いずれ経済の足を引っ張ることになりかねない、という懸念を持たずにはいられません。
実際このような報道を見つけました。


冬の節電スタート 企業の節電もう限界、景気回復の足かせも (産経新聞) - Yahoo!ニュース
震災後初「原発ゼロ」の冬…節電スタート 値上げで“疲労感”訴える企業も (産経新聞) - Yahoo!ニュース


いずれもニュースソースは「原発再稼働容認派」である産経ですね。
このような懸念は景気回復局面となっている中(しかし私を含め多くの国民がその恩恵を享受していないのは問題ですが、それについてはここでは触れません)当然出てくるものですが、そういったことはほとんど報道されないし、たとえされたとしても大きな扱いにはならない。
このような状態でビジネスをすることは企業、特に製造業にとっては大きなリスク要因になりますし、海外からの投資を呼び込みたい、と思っても電力供給にリスクのある国に投資する外国人はいない、となれば再び不景気、デフレ状態に逆戻り、となるのは必然です。
まぁ後者に関しては別の理由で外国人は来ませんけどね(Who invests to the country where few people speak English?)。


来年の夏こそ原発が再稼働することにより電力供給への不安がなくなり、電気料金も値上げ前の価格に戻って欲しいものですが、現実は「国民が文句言わないんだから問題ない」とばかりに全く変わらずそのままなんだろうなぁ、と思うとげんなりしてしまいます。
今や「節電」がビジネスとして確立していますから、そういった意味でも期待できませんし。
とは言え私としては当然こういったやり口は許せないので、たとえ「ムダな努力」であったとしてもこの問題については追及し続けますよ。