前のエントリでiPod Touchについて書きましたが、モバイル関連機器をブログのネタに
していることもあり、もちろん携帯売り場もチェック。
これまた前のエントリに書いた、携帯キャリア各社のアホらしいケータイをチェックしたかったからです。
まずはシャア専用ケータイ。
個人的にはシャア専用ザクの頭部の形をした充電台を見てみたかったのですが、さすがにそれは
展示されていませんでした。
「とにかくデカイ」というのはシャア専用ケータイの受け渡しを担当したことがあるソフトバンク販促
スタッフの弁。
「ファン心理にかこつけたあこぎなやり方」と思っている私も、けっこうかわいくて愛想がいいソフトバンク
販促スタッフの勧めもあり、しっかりカタログをもらってきました。
そしてVIERAケータイとWoooケータイも見てきましたが、VIERAケータイはGSMローミングと
Bluetoothを搭載しているのがほめられる点かな、と思ったぐらいで大した魅力はなし。
Woooケータイの実機を見ながらau販促スタッフと話をしたのですが、その際「auはこの秋冬調子が悪い
らしいですね」という話を出したら、「実はそうなんですよ」という答えが。
私はこの記事
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0712/12/news028.html
を見た上でそういう話をしたのですが、現場は正直ですね。
上のリンクの記事には「auは製造コストを重視しすぎるが故に魅力的な端末が少ないのが不調の原因」と
といったことが書かれていますが、私はそれだけではないと思っています。
ズバリ言ってしまうと
「auは国際ローミングに消極的」
これでしょう。
今や海外でもいつものケータイを使う、というのが日本人の間でも普通になりつつあります。
日本行き便が発着している空港では「今から日本行きのフライトに乗るよ」といった会話をする日本人
旅行者をよく見かけます。
やたらと見るのがドコモ初のGSMローミング対応端末N900iG。
これはドコモのローミング対応端末レンタルサービスで使われている端末だからですが。
その他の端末はやはり国際ローミングに力を入れているソフトバンクのものが多いですね。
私も先の旅行で実感しましたが、海外でも携帯が使える、というのはめちゃくちゃ便利。
一度この便利さを経験すると、携帯なしで海外旅行なんてできない、と思ってしまう程です。
ドコモはようやくそれに気づいたようで、最新の905iシリーズでは全機種GSMローミング対応に
してきている。
海外でも使える端末でありながら機能も妥協していないところにドコモの力の入れようが
感じられます。
それに対して日本での国際ローミングの先駆者ソフトバンク(と言うよりボーダフォンの功績
ですが)の最新端末ラインナップは「日本国内専用」という但し書きのある端末が多く、
国際ローミング対応端末が減ってきているのがちょっと残念なところ。
ドコモ、ソフトバンクユーザーにとっては当たり前になりつつある国際ローミングですが、auは
「Global Passport」という名前でCDMA2000ローミングに対応する端末を出しているものの、GSM
ローミングに対応する端末はないし、CDMA2000ローミングに対応する国も少ない。
GSMローミングは「Global Expart」という名前でサービスされているものの、海外で使用するための
GSM端末が別途必要になるし、GSMローミングで使えるのは音声通話のみ。
eZwebやメールといったデータ系サービスは一切利用不可。
同じ国際ローミングとは言えデータ系サービスも利用できる(対応する国のみ)上にいつも使っている
端末をそのまま使える(国際ローミング対応端末を持っていれば)ドコモやソフトバンクと比べると
大きく劣ります。
つまりよく海外旅行に出かける、という人にとってはauは魅力に欠けるキャリア、ということに
なります。
そう思っているauユーザーがMNPを利用して他社へ移動している、というのも最近のau不振の
理由の一つだと私は思います。
そうなると国際ローミングが認知されればされる程auは不利になる、と言ってもいいでしょう。
対抗策としては「CDMA2000/GSM(GPRS対応)ローミング対応端末」を出す。
これしかないでしょう。
もしそれができないとauはこの競争に負ける、ということになります。
このような端末があればCDMA2000/GSMのどちらの海外ネットワークでもローミングできるだけでなく、
GPRSが利用できる国であればデータ系サービスのローミング使用が可能になります。
しかも国際ローミング対応端末だから機能は劣ってもいい、というのはドコモの905iシリーズが
ある以上通用しないから、最新機能を搭載しながら国際ローミング対応、という端末を開発する
必要があります。
このような端末を開発、発売できないとauにとっての2008年は暗いものになるでしょうね。
