世界に誇るべき日本人の行動:しかしいただけないものも

今回の東北地方太平洋沖地震で驚きなのが、これ程の大災害であるにもかかわらず略奪や強盗が起きたり、不足する生活必需品に法外な値段を付けて売ったりといった海外の災害現場ではありがちなことが起こらなかったこと。
人々はこのような困難な状況下でも冷静に対処し、助け合いの精神でこの困難を乗り切ろうとしています。
外の世界を知らない「ガラパゴスピープル」にはこれが非常に特殊なことだ、ということは分かりづらいかも知れませんが、これって本当凄いことですよ。
世界の多くの国々ではこのような災害が起これば略奪、強盗が起こって大混乱に陥る、というのは当たり前とも言えることですから。
これは先日のエントリに少し書いた東北地方在住の友人も同意見でしたし、世界各国のメディアもこのような日本人の行動を絶賛し、羨望の眼差しで見ています。
これこそが日本が世界に誇れるものですし、これからもずっと守っていかなければならないものだな、と再認識しました。


しかしいただけないこともいくつか。
まずはマスゴミ
全テレビ局が横並びで報道特別番組を延々と垂れ流し。
もちろん地震関連の情報を伝えることは必要ですが、それを地震の影響がない地域にまで強制的に押しつけるのはいかがなものか、と思うのです。
基本的に災害情報は全てNHKに任せ、他の民放局は通常放送を行ないながら常時テロップ等で情報を流し、緊急性がある場合に報道特別番組に切り替える、という形にすればいいと思うのですがねぇ。
そのような目的のために公共放送機関としてのNHKがあり、それに対して国民は受信料を払っているのですから(そういう理由で私はNHKの民営化には反対)。
そもそもこのような全てのテレビ局が報道特別番組をやるようなシチュエーションでは、NHKを選ぶ視聴者が多いと思われるので(少なくとも私はそう)、民放局が力を入れて報道特別番組をやってもそれ程効果があるとは思えないのですが。
そしてこれを増税の種に使おうとする政治屋
「復興費用として莫大な金がかかるから、増税して賄おう」といった意見が自民党などから出ていますが、とんでもない話ですね。
確かに国家財政的に厳しいですから、このような話が出てくるのも理解できなくはありません。
しかしそれを実際にやるとなると話は別。
今年の頭にオーストラリアQLD州で大規模な洪水が発生した際にオーストラリア政府が同じようなことを考えましたが、確か猛反発を食らって撤回、という結果に終わっています。
オーストラリアの災害復興のための増税案は富裕層に対する増税を期間限定で行なう、といったものでしたが、それでも「恒久的な増税になるのでは?」という不安が拭えなかったのでは、と個人的には思っています。
もし日本で同じような流れになれば、増税対象が広範囲でしかも恒久的な増税になる可能性が極めて高い。
何とかして増税したい大蔵省としては「してやったり」ではないでしょうか。
まさに「火事場泥棒」。
我々としてはこういった流れには断固として「NO」と言うことが必要でしょう。


上に書いた「世界に誇るべき日本人の行動」ですが、その日本人の行動にもいただけないことが。
今日の夕方近所のスーパーに行ったら、なぜかミネラルウォーターやカップ麺、缶詰といったものが品薄に。

今回の地震で急に防災意識が高まったからかも知れませんが、現状ではまだまだこのような品物は救援物資として必要なものであり、緊急に必要なわけではない人々が買い溜めするのは、その分が本当に必要な人々の手に渡りづらくなる、ということで本来なら止めるべきことのはずなのですが。
しかも上の画像の張り紙にある通りスーパー側もそれをたしなめることはせず、むしろしばらくすれば入荷しますからもっと買ってください、と煽っているようにも見えます。
さすがはウォルマート、金が儲かればそれでいい、という考えでしょうか。


店長を呼びつけて抗議してくるべきだった、と後悔しています。