docomo Xi vs au +WiMAX

先日エントリした通りSoftBankポストペイド回線をドコモのマルチナンバーサービス付加番号へMNPできなかったことで、この回線をどうするかを改めて考える必要が出てきました。
先日のエントリでは「ドコモXi音声回線かau WiMAXスマホ回線いずれかへのMNPがよいのではないか」と書きましたが、改めてそれぞれの回線について調べてみました。
現状での私個人的な結論としては…


料金、回線で選べばau、端末で選べばドコモ


といったところでしょうか。
まずは料金についてから
(ドコモXi音声契約)
タイプXiにねん:\780
Xiパケホーダイフラット:\5,985/4,410(キャンペーン非適用/適用、7GB以上は速度制限あり)
SPモード:\315
Mopera Uライトプラン\315(ISPセット割で相殺)


合計 \7,080(キャンペーン非適用) \5,505(キャンペーン適用)
無料通信料:なし
テザリング:LTE/W-CDMA共に追加料金なしで可
(ドコモ端末で使う場合SPモード、非ドコモ端末で使う場合Mopera Uライトプラン契約が必要)


(au +WiMAX音声契約)
SSシンプルプラン:\980
ISフラット:\5,460(完全定額)
WiMAX追加料金:\525

合計 \6,965
無料通信料:\1,050(\5,250を上限額として無期限で繰り越し可能)
テザリング:WiMAX/CDMA2000共に追加料金なしで可


キャンペーン期間中はドコモがかなり安いですが、それが終わるとauの方が割安に。
それに加えドコモは無料通信料がゼロですし、7GB/月以上利用すると速度制限がかかる(現在は猶予期間内のため制限なし)ことを考慮するとかなり不利になりますし、(ドコモ端末での)テザリングを利用するにはSPモード契約が必要で、非ドコモ端末でパケット通信を使うためにはMopera U契約が必要と契約内容が複雑になるのも難点です。
しかしauはその辺がシンプルで分かりやすい上に料金も安いときていますから、この点ではauの圧勝でしょう。


次に回線について。
それぞれのキャリアの規格上の最高通信速度(下り/上り)は


ドコモ:37.5M/12.5M(LTE)、14.4M/5.76M(DC-HSDPA/HSUPA)
au:40M/10M(WiMAX)、9.2M/5.5M(CDMA2000 EV-DO Rev.A Multi-Carrier、マルチキャリア非対応端末では3.1M/1.8M)


となります。
しかし高速通信(LTE/WiMAX)が利用できるエリアについては大きな差があり、au(WiMAX)がドコモ(LTE)を圧倒しています。
ドコモのXiエリアは現状では政令指定都市/県庁所在地の中心繁華街に限られ、エリアの穴も非常に多いですが、WiMAXは地方都市のエリア化がかなり進んでおり、この点だけでもauを選ぶ理由になります。
それに加え3G回線でもauが有利な点があります。
それが上り通信速度。
規格上の最高通信速度は両キャリア共ほとんど変わりませんが、違うのは対応エリアの広さ。
ドコモのHSUPAは対応エリアが非常に狭く、Xi対応エリアよりも狭いと思われる程。
しかしHSUPA対応エリアについての情報をドコモは公開していないため、詳細は不明ですが、既にXi対応エリアになっている私の自宅でもHSUPA非対応、ということを考えるとあながち間違えていないと思います。
しかもXiエリアの拡張と対応端末の普及を優先する関係上、HSUPA対応エリアは今後広がることはまずないでしょうし(速度が欲しければXiにしろ、ということ)。
それ故かドコモの3G回線については既に「上り通信速度が遅い」という悪評が立ち始めています(ドコモユーザーである私もこの点に関しては不満)。
それに対しauのEV-DO Rev.Aの対応エリアはそれに比べると圧倒的に広く、地方の町村部でも利用できたりしますから、上り通信の高速性をより生かせる、ということになります。
クラウドサービスを活用するには上り回線の速度が重要ですから、これについては今後更にクローズアップされると思うので、これもauの大きなアドバンテージとなりそうです。
しかしドコモが完敗、というわけでもなくて、最も低速の通信規格での規格上の最高通信速度ではドコモが384K(W-CDMA)、auが144K(CDMA2000 1x)と勝っていますし、下りの高速通信対応エリアでもHSDPA非対応エリアがほとんどないドコモに対し、auは意外にCDMA2000 1xのみのエリアが多いため、僻地過疎地での利用ではドコモが有利、と言えそうです。


最後に端末について。
これに関してはSIMロック解除が可能で、SIMの挿し換えが自由なドコモが優位に立っています。
海外渡航時に国内で使っているのと同じ端末を現地回線で利用する、といったことができますからね。
auだと通信方式の違いでSIMロック解除、という概念がありませんし、SIMの挿し換えも自由にいかない、と私としては非常に不満な仕様。
しかも国際ローミングでの使い勝手が悪い、というのはいただけません。
山根さんがここに「auiPhone 4Sは国際ローミング時に現地接続キャリアを自由に選べず、ローミングパケット定額が利用できないことがある」という記事を書いているのを見てびっくりしましたし、auWiMAX対応スマホの中にはSIM非対応の端末(米Sprint向け端末をローカライズしてau向けとしている端末)があり、これらの端末だと海外でSIMを挿し換えてローミングを利用する、といったことができないのも大きなマイナスポイントです。
そして端末に関してドコモが優位であるもう一つの(個人的な)理由が「端末ラインナップにサムスン製端末がある」ということ。
サムスンはハイスペックな端末を次々とリリースし、今最も熱い携帯メーカー、と言っていいでしょう。
私もGalaxy TabGalaxy S IIと2台のサムスン端末を使っていて非常に満足度が高く、次のメイン端末もサムスンかな、と思っています(本当は今まで所有したことのないLGにも興味があるのですがねぇ)。
そしてそのサムスンを端末ラインナップに組み込んでいるのがドコモ。
私がMNPを予定している来年夏には恐らくGalaxy S III LTEが出ているでしょうから、個人的にはそれが第一候補かな、と思っているところです。
しかしauウォッチャーの私の友人が「来年auからサムスンWiMAX対応端末が出るという噂がある」と話していたので、それも気になります。
果たして本当に出るのかな?


現状では私の中ではauが優位ですが、結局はMNPを予定している来年夏に両キャリアから出ている端末がどれだけ魅力的か、ということが決め手になりそうです。
au +WiMAXスマホに関しては上記のauウォッチャーの友人が導入を予定していますから、実際の使い勝手などについての詳細な情報を得られるので、それも参考にしたいところです。