Galaxy S IIIはちょっと期待外れ?

事前にアナウンスされていた通り、昨晩(日本時間では今朝)ロンドンで開かれたサムスンの発表会でGalaxy S IIIが発表されました。
詳細は各IT系情報サイトを参照、ということで割愛しますが、個人的な印象としては性能的には隙がなく、さすがはサムスンの次世代フラッグシップ端末、といえる内容に仕上がっているが、残念な点もいくつか、といったところでしょうか。
詳細な端末スペックは


Samsung I9300 Galaxy S III - Full phone specifications(GSMArena)


に出ていますが、1.4GHzクアッドコアCPU+1GB RAM、16/32/64GB内蔵ストレージ+MicroSDXCカードスロット、4.8インチ720x1280(720p)有機ELディスプレイと非の付け所がない性能を持っています。
もちろんOSは最新のAndroid 4.0.4 Ice Cream Sandwich搭載ですし、これまでのGalaxyシリーズ端末にはなかった通知ランプも搭載と細かいところの改善も忘れていません。
しかしディスプレイはペンタイル配列の有機ELパネルを採用しているそうで、これについては気にする人もいるかも知れませんが(私の友人の一人がそうだったりする)、私は表示品質さえよければ細かい方式とかはどうでもいい人なので気にしていません。
このように非常に魅力的な端末スペックを持ち、まさに最強、といえる端末に仕上がっていますが、残念なのがグローバルモデル(GT-I9300)はLTE非搭載で、LTEが搭載されるのは現状では北米/韓国/日本のLTE採用キャリア向けモデルのみ、ということ。
LTEは利用する周波数バンドが地域ごとに大きく異なるため(その中でも日本は最悪)、サムスンをしてもグローバルモデルでの対応は難しかった、ということでしょうか。
とは言え将来的にグローバル市場向けLTE対応版(Galaxy S III LTE GT-I9400?)が出る可能性がないとは言えませんが、あまり期待しない方がいいのかな。
しかしグローバルモデル(GT-I9300)の3G対応周波数は850/900/1900/2100MHzですから、例のコマンド操作FOMAプラス対応になる可能性があるので、そちらに期待したいですね。
もちろん判明し次第隠れFOMAプラス対応端末リストに追加するつもりですが、もしFOMAプラス対応になるのであれば今年7月の800MHzバンド再編完了後にFOMAプラスに追加されるBand 19への対応がどうなるのかが気になるところです。
それとMicroSIM採用になってしまったのも個人的には残念なところですが、これも時代の流れでしょうから、諦めるしかないのかな。


では買うのか? と言えば微妙、と言わざるを得ません。
現在Galaxy S II(GT-I9100)を使っている身からすればグローバルモデルがLTE非対応、というのであれば敢えてそれを買わずにGalaxy S IVまで待つか、Galaxy Note II(仮)を狙うかした方がよさそうですし。
Galaxy S IIは1年前の端末とは言え現在でも十分通用する性能を持っていますし、ICSへの公式アップデートが提供されている(もちろんグローバル版/GT-I9100の話)ので、ファームウェアアップデートさえすればOSバージョンは同じになりますからね。
そういうわけで今でもGalaxy S IIの性能に十分満足している私ですが、HD解像度の有機ELディスプレイは非常に気になるところ。
ディスプレイ解像度の低さ(4.3インチワイド、480x800)はGalaxy S II最大のウィークポイント、と私は思っていて、それ故root化して表示密度(Display Density)を変更して使っていますから、そういったことなしに広い表示領域を取れるGalaxy S IIIのディスプレイは非常に魅力的で、本当のことを言えばやっぱり欲しい。
恐らくグローバルモデルのGalaxy S III(GT-I9300)は最後のW-CDMA/GSM(=LTE非対応)のサムスンフラッグシップ端末になるでしょうから、できれば押さえておきたいところです。
まぁ結局のところは金次第、となるでしょうが、もし買うのであればグローバルモデル(GT-I9300)で、ドコモ版(SC-06D?)を買うつもりは全くありません。
ドコモ版は当然LTE対応になるとは言えグローバルモデルとは異なるハードウェアになるためグローバルモデルに比べファームウェアアップデートによる新機能の追加が遅くなりますし、不要な機能(ワンセグとか)やアプリ(ひつじのしつじくんとか)が付いてくるのも気に入らない。
それならLTE非対応であってもそういったことがなく、root化やカスタムROMといったカスタマイズ手法が豊富なグローバルモデルが断然いい。
Galaxy S II GT-I9100と同じ手法でFOMAプラス対応になる、というのであれば尚更ドコモ版を選ぶ理由がなくなりますしね。


グローバルモデルは5/30からイギリスで発売開始され、ドコモ版は今年の夏、とのことですから、まずはそれを楽しみに待つことにするかな。