au回線利用のMVNOサービスが気になる…

現在提供されている携帯MVNOサービスのほぼ全てがドコモ回線を利用するものですが、その中で唯一au回線を利用するのが関西のFTTH事業者であるケイオプティコムが提供するmineo
これが発表された時は「au LTE回線のカバレッジの広さ、質の高さは魅力的だが、端末の選択肢の狭さ(au向け端末しか利用できない)、データ通信はLTEでしか行えない、データ専用契約であっても1年縛りがある」といった理由で気にも止めていませんでした。
しかしその後IT系情報サイトでmineoはなかなかいいらしい、という情報を見かけるようになり、そういった記事を見ているうちに「au回線利用のMVNOサービスは意外といいかも」と考え方が変わってきました。


ASCII.jp:au回線を使った格安SIM「mineo」を試す!|格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す!
【まとめ】地方で格安MVNO「mineo」は使えるのか、au 4G LTEのエリアを四国旅行でテストしてみた | BUZZAP!(バザップ!)


最初は否定的だった私が心変わりした理由をいくつか挙げてみると…
テザリングができる
ドコモ回線利用のMVNOのSIMをドコモのスマホで利用するとテザリングをONにするとSPモードを契約しないと接続できないAPNに切り替わる、という端末の仕様のせいでテザリングができない、という大きな問題が。
これを解決するにはrootを取ってこの制限を取り払うか、非ドコモSIMフリースマホを使うしかありませんが、mineoにはそのような制限はなく、iPhone/iPadを除くau端末で問題なくテザリング可能、というのがいい。
・圧倒的なLTEカバレッジ
mineoはデータ通信にLTEしか利用できず、CDMA2000オンリーのエリアではデータ通信ができませんが(音声通話付き契約であってもNGで、音声通話のみ利用可)、auLTEカバレッジは非常に広く、過疎地や海上であってもLTEで接続可能。
そのためLTEオンリー、ということが大きなハンデとはなっていない。
それに対しドコモは3Gを含めたトータルのカバレッジでは勝るものの、LTEカバレッジでは完全に負けていますし、3G/LTE共に室内カバレッジが弱く、日常的に利用に支障をきたしています。

スーパーへ買い物へ行き、Dropboxに保存している買い物リストを確認しようとすると、このように店内のドコモの通信環境が悪いせいでなかなか開けない、といったことが頻発してイライラ(こういう時はフライトモードに切り替えて、オフラインキャッシュから開いた方が早かったりする)。
それに対しauLTEのメインバンドとして800MHz(Band 18)を利用していることもあり、室内カバレッジにも期待できそうですし、同じ理由で帰省時のネット回線としても有望かな、と思っています。
auは3G(CDMA2000)でもイーモバイル(現ワイモバイル)と並んで実家の室内でまともな電波受信感度を確保できていましたから。
現在の帰省時のライフラインとも言えるワイモバイル3GはLTEが一般的になった今となっては通信パフォーマンス的にかなり劣るため今更感が強いし、そして3Gプリペイドデータサービス(EMチャージ:なぜかイーモバイル時代から名称変更なし、放置プレイ?)がいずれ終了する可能性があることを鑑みると、代替サービスを見つけておく必要がありますし。
まぁドコモの室内カバレッジがまともになればそういった心配をする必要はありませんが…
・手持ち回線の多角化をしておきたい
私が現在日常的に利用しているモバイル回線は3G音声、純正LTEデータ、MVNOデータ(IIJmio)と全てドコモ回線。
上記の室内カバレッジの不満もさることながら、災害等の非常事態が発生した際にドコモ回線が不通になってしまうと通信手段を全て失ってしまう、ということになり(ワイモバイル3Gプリペイドはありますが、ドコモよりも先に死にそう…)、できれば回線を多角化してそういったリスクを軽減したい。
その手段としてもmineoは魅力的、というわけです。


しかし現状では端末の選択肢が狭い、データ専用契約でも一年縛りがある、といった問題がありますが、これは時間が解決してくれる、と思っています。
まず前者はau端末以外に800MHz Band 26対応海外SIMフリー端末、という選択肢があり、現状ではまだ対応端末が少ないですが(米Sprint向け端末ぐらいしかないのかな?)、当然今後増えてくるでしょう。
来月発表される次期iPhone(iPhone 6?)やGalaxy Note 4が対応するかも知れません。
800MHz Band 26は800/850MHzバンドであるBand 5/6/18/19を内包するバンドで、そのためBand 26に対応する端末はBand 18でサービスされているau LTEを掴むことが可能。
既にauのBand 18基地局にはBand 26対応端末でも接続できるものがあり、Band 26対応端末でau LTEを利用できる、という情報が出ています。


鈴の音情報局blog 広いぞauのBand26のエリア、中国地方を中心に電測した結果(補足付加)


Band 26対応端末が増えてくれば端末の選択肢が増えるわけで、これは嬉しい限りです。
って言うかドコモもそれを見習って、Band 5対応端末でFOMAプラス/800MHz LTE(Band 6/19)を掴むようにしろよ(Band 5はBand 6/19を内包する上位バンドなので、技術的には可能)、と思うのですが…
そして後者は今後複数の事業者からau回線利用のMVNOサービスが提供され、競争が始まれば契約期間縛りを課さない事業者が出てくるでしょうし、その流れで縛りのある事業者は淘汰されることで解決するでしょう。
ですから現状では「待ち」ですね。
というわけでこれから提供事業者が増え、多様なサービスが提供されるようになることを期待しましょう。


まだかなり先の話ですが、再来年(2016年)4月にドコモ純正LTEデータ回線の縛りが終了するため、それを置き換える回線をどうするかを考えないといけなくなるのですが、その際の有力候補になりそう、と思っています。
その頃には現在のメイン端末であるGalaxy Note 3もリプレースを考えないといけない時期になっているでしょうから、次期メイン端末はLTE Band 26対応であることを絶対条件として選びたいところです(当然日本キャリア仕様端末は候補外:root取れないし)。
まぁその頃には来年から日本でもサービス開始予定の700MHzバンドであるBand 28(APAC700)と共に当たり前にサポートされるようになっているでしょうが…
Note1→Note3と乗り換えてきたファブレット派の私としては順当に行けばGalaxy Note 5になりそうですが、そろそろKnoxだのOSバージョンダウン不可だの何かと自由が利かなくなってきているサムスンから離れようかな、とも思ってますし…
しかしau回線利用のMVNO回線は契約縛りのないサービスが出てくれば中古のauXperiaを購入してそれ以前に導入するかも知れませんけどね。