Raspberry Pi中古バルク品を購入してみた

先日天神にある電子パーツショップに立ち寄ったら、お盆休みセールとかでRaspberry Pi TypeBの中古バルク品が安く売られているのを見つけ、以前から気になっていたこともあり購入。


既にUSBポート数の増加、SDカードスロットサイズの変更(フルサイズ→micro)、電源供給能力の強化といった改良がなされたRaspberry Piの新バージョン(TypeB+)が発売されており、今買うなら当然こちらの方がいいのですが、出たばかりということで価格は5000円程とちょっと試してみよう、というのにはちょっと割高。
しかしこの中古バルク品は2980円とそれに比べかなり安くなっていたこともあり、試してみるにはちょうどいい、ということで手を出してみました。

そしてシステムディスク用に8GBのmicroSDHCカード(東芝製ヨーロッパ向けパッケージClass10、UHS-I)を購入。
使っていない8GBの(micro)SDHCカードを数枚持っているので、必ずしも買う必要はなかったのですが、ヨーロッパ向け並行輸入品は珍しいな、と思って買ってみることに。

OSイメージを書き込む前にCrystalDiskmarkでベンチ。
しかし書き込みが遅く、ちょっと期待外れ。
昔買ったClass4や6の8GB microSDHCカードよりも遅いのには参ってしまいます。


そのmicroSDHCカードにOSイメージ(Raspbian)を書き込み、SSH経由でログオンして初期設定。
キーボードとマウスをUSBポートにつなぎ、ディスプレイとHDMIで接続して行なうこともできますが、私が現在使っている液晶ディスプレイはHDCP非対応なので、HDMI/DVI-D変換コネクターを介してつないでも画像が出ない恐れがあり、必然的にGUI(X Window System)は使えないもののそのような心配のないSSH経由でのセットアップ、という方法を取りました(とは言えHDMIでのディスプレイ接続は一度試してみるつもり)。

Raspberry Piはイギリス生まれなんだなぁ、と思ってしまう初期設定画面(raspi-config)。
"Internationalisation Options"という項目がありますが、綴りがちゃんとイギリス式。
アメリカ綴りだと"Internationalization"になりますが、オージー英語な私としては前者の方が落ち着く。
街中で"Shopping Center"と書いてあるのを見ると「CenterじゃなくてCentreだろ」と言いたくなる人ですからね。


しかし初期設定とOSアップデートをした後ユーザーパスワードを変更するとなぜかログオンできなくなる症状が発生。
そのためOSイメージの書き込み、初期設定をやり直して再度パスワードの変更をするとやはりログオンできない。
結局その日(昨日)は諦め、今度はデフォルトユーザー(pi)ではなく、新規ユーザーを作成して試してみることに。
これならもしログオンできなくてもデフォルトユーザーでログオンし、パスワードを変更するなりログオンできなくなったユーザーを削除するなりすればいいので手間が大幅に軽減されますからね。
その前に割り当てられるIPアドレスを固定に変更するため設定ファイルの書き換えを行なったのですが(昨日はパスワード変更後やるつもりでIP自動割り当てのまま各種作業をしていた)、その際テンキーからの入力を受け付けないことを発見。
つまり変更しようとしたパスワードがテンキーからの入力が無効になっているため正しく入力されておらず、そのためいくら変更したパスワードを入力してもパスワードが合わずログオンできない、というのが事の真相だったのです。
原因が分かればこっちのもの、とデフォルトユーザーのパスワードも変更(とは言えこれはいずれ削除する予定)。
これでようやく初期設定が完了しました。


さてこのRaspberry Pi、今考えている使い道はというと…
1:VPNサーバー(及びDDNSクライアント)
以前DD-WRTを書き込めるジャンクルーターを購入した際に(ちなみにこの時購入したものは動作しなかった。その後動作する同モデルのジャンクを購入しDD-WRT化)「できればL2TPプロトコルを使いたいので、Raspberry PiVPNサーバー化したいなぁ」と書いたこともあり、まずはこれを試したいところ。
しかし公衆WiFiサービスは利用しないし、海外から艦これやNHKオンデマンドを利用したりしないし(それ以前に海外に行く金とヒマがない)、中国に行くこともないので(たぶん)、必ずしもVPNサーバーは必要ないのですが…
2:WiFiストレージ
最近スマホなどからWiFi経由でメモリーカードUSBメモリー内のファイルにアクセスできるようにする「WiFi接続ストレージ/カードリーダー」とも呼べるガジェットがいくつも発売されています。
私も興味があるのですが、しかし「SMBプロトコルに対応しているのか」が気になって手を出せずにいます。
IT系情報サイト等に載っているレビューを見ても専用アプリによる利用についてしか書かれておらず、SMB対応クライアント(ESファイルエクスプローラなど)で利用できるかについて書いているものは見たことがない。
私と同じような考えを持つ人は多いはずなのですが…
内部でLinuxが動いているものが多いとのことなので恐らく対応していると思われるのですが(実際家電量販店に置いてあった展示品で試してみると使えた製品があった)、それがはっきりしないものを買う訳にはいきませんから、そういったことも試してからレビューを書いて欲しい、と思うのですがねぇ。
このように市販製品のSMBプロトコル対応が曖昧で、購入候補にならないのであればRaspberry Piを使って自分で作ってしまえ、というわけです。
Raspberry PiのUSBポートにWiFiアダプターとメモリーカードリーダー、USBメモリーといったストレージを接続し、SMBサーバー(Samba)を動かしてWiFi経由でそのストレージにアクセスするようにすれば同じことができますからね。
しかし現実にはモバイル運用にはモバイルバッテリーによる給電が必要ですし、それ以上に問題なのが電源OFFする際にはシャットダウン操作をする必要があり、そのためだけにスマホ等にSSHクライアントをインストールし、そこからシャットダウン操作をする必要があること。
そしてそれ以外にも問題ありで現実には使い物にならないかなぁ、と思っていますが、一度試してみたいところです。
3:WebCamサーバー
私が今住んでいるのは安いアパートなので、当然のことながら入館者を制限するセキュリティーシステムなどなく、訪問セールスなどが入って来放題で本当鬱陶しい(それ故基本的にアポなしの訪問は無視)。
そこで玄関ドアにカメラを取り付けて、部屋の中から訪問者を確認したい、という欲求が以前からある。
そういうこともあり正常動作するジャンク扱いのWebカメラやUSBを本来の規格上限である5m以上延長できるケーブル(以前じゃんぱらで安売りしてた)などを買ってあるのですが、部屋の中にUSBケーブルを引き回してPCやWebCamサーバー機能があるルーターWebカメラを接続する、というのは現実的ではなく、結局何もしていません。
しかしRaspberry PiWebCamサーバーとして動作させ、WiFi経由で画像を確認できるようにすればケーブルを引き回す必要はなく、設置が非常に楽になる。
ということでこの使い方も考えています。


というわけでこれから情報を集めて実際に上記の利用環境を構築したいところです。
しかしまずはLinuxの使いこなしからですね(Android端末のゴニョゴニョで基本的なコマンドは知ってますが…)。