脱MNO

ブログにまとめる時間が取れなかったこともあり(ただの怠慢)もう1ヶ月以上前の話になるのですが、私のメイン音声回線であるドコモ3G回線が今年2月で縛り更新月となったため、MNPしました。
実を言うとこの回線をどうするかについては1年近く前からいろいろ考えていました。
そのドコモ3G音声回線は無料通信料を含む旧プランで、その無料通信料は音声通話だけでなくSMS送信やデータ通信(ただし3G契約故非常に割高ですが…)、国際ローミング利用料にも使えるため非常に使い勝手がよく、その上電話をかけることはめったにないが、かけた際の通話時間が長くなる傾向にある私の電話の使い方にもマッチしている(通話時間が長くなっても繰り越しの無料通信料でカバーできる)し、実家と家族割を組んでいることもあり本当のことを言えば維持したかったのですが、結局MVNOMNPすることにしました。


今回可能なら維持したい、と思っていたMNO回線をなぜ捨ててMVNOMNPしたかというと…


(1)端末の問題
ドコモは3G契約のSIM(いわゆるFOMAカード)をLTE端末で利用することができないので、3G契約のSIMを利用するためには3G端末を用意する必要があります。
しかしドコモはらくらくホン以外の3G端末の販売を終えているため(市中在庫限り)、今後の運用端末の入手に難が。
もちろんSIMフリー端末なら新品で入手できますが、意外なことにドコモが利用する周波数バンドに対応しているにもかかわらずドコモの3G契約SIMが利用できない、という端末があったりするので(Huawei Mate 9など:4G/3G+3GのDSDS端末なのに…)必ずしもSIMフリー端末が今後も3G回線を運用し続けるための解決策になるとは限りません。
手持ちの端末が古くなってきていることもあり、今後持たせるのが厳しくなってくるのは確実。
実際これまでドコモ3G音声回線を運用していたGalaxy S IIは音声通話に使うだけならまだ何とかなるとは言えさすがに動作がもっさりしてきて、バッテリーの持ちもイマイチでかなり厳しく、1年程度は何とかなってもそれ以上は… という状態でしたし。
しかし3G契約回線からMVNO回線にMNPすればSIMはLTE契約のそれになり、端末に関する制約がなくなるためこの問題もなくなります。
そして去年ドコモ回線に完全対応し、外装の痛みはあるものの画面の割れ、傷がなく動作にも問題がないジャンクGalaxy Jを手に入れたことでドコモ回線利用LTE契約音声SIMを利用する上での問題もなくなった、というのも大きかった。
LTE契約のSIMになるのなら当然LTEを利用したいですからね。


(2)SIMの問題
その3G音声契約のSIMは旧ドコモロゴの標準SIMなのですが、それ自体が不調、という問題も。
挿しても認識しない端末があるのです。
去年の夏辺りから当時ドコモ3G音声回線を運用していた国際版Galaxy S II(GT-I9100、隠れFOMAプラス対応ゴニョゴニョ済)でSIMが認識されなくなり、運用端末をジャンクSC-02Cに変更せざるを得なくなりました。
そしてSIMサイズも標準SIMなので、nanoSIMが主流となった現在端末運用上の制約となるので変更したい。
SIMサイズの変更はドコモショップで可能ですが、変更するサイズのSIMを利用する(技適付きの)端末を持ち込みしないといけないので面倒(って言うか手持ちのnanoSIM利用端末はジャンクXperia Z3(au版)しかないので不可能)。
それならMNPして転入先でnanoSIMを選択した方が面倒がなくて楽、ということになります。


(3)回線/端末運用の問題
端的に言うと「常時何台も端末を持ち歩き、管理するのが面倒になった」。
これに尽きます。
去年秋中古のauGalaxy Note 3(SCL22)購入後メイン端末の移行がなかなかできなかったせいで一時4台(Galaxy Note 3を2台、Galaxy S II、Galaxy J:全てサムスン端末だ)を常時持ち歩いていたことがありますし。
ドコモ3G音声回線を維持しようと思えば常時3台の端末を持ち歩く必要があるのですが、それをMVNO音声回線にMNPすれば1台減らせ、そのMVNO音声回線を運用する端末とUQ Mobile音声回線の2台で済むようになります。


そういった理由でMNPすることにしましたが、転入先として選んだのはIIJmio
既にUQ Mobile音声回線を保有していることもあり、ドコモ回線利用のMVNOというのが絶対条件だったのですが、既に保有しているデータSIMの1枚(SMSオプション付き)を音声SIMに変更する、という形でMNP手続きすることで利用料金がこれまでのIIJmioデータ契約に600円程プラスするだけで済む上にMNP転入手数料よりもSIM交換手数料の方が安いため手続きにかかるコストも抑えられる、というメリットもある、という料金的な理由が大きかった。
MNP元の私のドコモ3G音声回線は最低限の契約(SSバリュープラン、データパックなし)なのでMVNOMNPすることで大幅に安くなる、ということはないため(むしろ無料通信料がなくなる分音声通話を多用すると高くつく)節約できる額は小さくても貴重です。
そしてIIJmioはサービス開始直後からこれまで利用していますが、これまで通信速度が極端に遅くなったりといった問題もないので避ける理由もない。
とは言え検討時にはMNP転入先としてOCNやmineoも選択肢として挙がっていました。
前者は音声契約だと050 plusの基本料が免除される特典があり、固定回線への発信はこちらを使うようにすれば通話料金を大幅に抑えられますし(なにせ8.4円/3分と最大でFusion SmarTalkの1/6ですから)、後者は去年秋エントリーコード付きの雑誌を入手していたためそれを利用することで契約コストを抑えられる(それに加えプロモーションで従量データのボーナスも付く)上にMVNOとしての評価も高いので、いずれにも魅力がありますからね。
しかし最終的には毎月の利用料金の安さと契約するMVNOの数が増えないため契約がシンプルになることが勝りIIJmioにすることになりました。
確かにこれだと利用できる従量データ量では不利になりますが、現状(合計6GB/月、繰り越しで最大12GB/月)でも十分すぎるのでこれがデメリットとなることはないので問題なし。


そうと決まれば実際の手続きに移ります。
去年ドコモLTEデータ回線をUQ Mobile音声回線へMNPした際は転出元がデータ回線だったこともあり手続きが面倒な上にコストもかかったのですが、今回は既存のデータSIMをMNP転入で音声SIMへ変更、という少しイレギュラーな手続きではあるものの特に難しいことはありませんでした。


MNP予約番号は電話やWebでも取得できますが、敢えてドコモショップで手続きすることに。
今回のMNPで(ポストペイドの)MNO回線がなくなるため、今後キャリアショップを利用することはないでしょうから、最後にもう一度利用しておこう、と思ったわけです。
その際引き止めが全くなかったので、意外に思って聞いてみると「MVNOとの料金の差がありすぎるので、引き止めてもムダだから」とのこと。
通話定額プランを強制して料金が高くなった上に総務省の0円販売狩りで端末価格も高くなったのだからそりゃ自業自得だろ、と思わずにはいられませんが…
そして以前au回線をドコモへMNPした際auのポイントを使えず捨ててしまった、ということがあったので今回は忘れずにMNPする前にドコモのポイント(ドコモポイント及びdポイント)を使い切ります。

悩んだ結果ドコモのオンラインショップでGalaxy Jのバッテリーカバーを購入(手持ちのポイント+1000円程でした)。
それにしてもドコモポイントはドコモでの端末、アクセサリー購入にしか使えない上にdポイントに変換することもできない、というのはクソだな…


転出元のドコモ側での準備が済んだところでIIJmioのサイトで現在利用しているデータ回線を契約しているmioIDでログインしてSIM交換/MNP転入手続きをします。

これまで使っていたSMSオプション付きデータSIMをMNP転入で音声SIMに交換する手続きちう。
SIMサイズは以前から手持ちのSIMサイズをnanoSIMに統一したいと考えていたので当然nanoSIMを選択。
そして数日後新しいSIMが到着。

到着したSIMをGalaxy Jに挿し、回線切り替えを行ってMNP転入が完了。
回線切り替え直後はみおふぉんダイヤル(IIJmioが提供するプリフィックス番号を利用した通話料金割引サービス)が使えなかったのですが、新しいSIMが有効になって1時間程経った後利用できるようになりました。

そしてみおぽん(IIJmioクーポンスイッチ)上では回線切り替え後しばらくの間このように契約変更していないSMSオプションなしデータSIM、交換元のSMSオプション付きデータSIM、今回MNPした音声SIMの3枚が表示される状態になり「!?」と思いましたが、回線切り替え後24時間程経ったところで本来の契約状態が表示されるようになりました。


これにより実用している回線が全てMVNO及びサブブランド回線になったことで「脱MNO」となりました。
とは言え090番号を維持するためだけに持っているSoftBankプリペイド音声回線があるので完全な「脱MNO」ではありませんが…

そういうことで現在の端末運用体制はこうなりました。
今回MNP転入したIIJmio音声SIMを挿したGalaxy J(SC-02F)とUQ Mobile音声SIMを挿したauGalaxy Note 3(SCL22)の組み合わせとなります。
最初に書いた通りブログに書くのが遅くなってしまったのでこの体制になってもう1ヶ月以上経つのですが、特に問題なく利用できています。
しかし着信フィルタリングがうまくいかないという不具合があるのですが、当初MVNO音声回線だから、と思ったものの調べていくとアプリ(CallFilter、いつの間にやらGoogle Playから消えてる…)のせいっぽいので、MVNO音声回線であることが理由ではなさそう。
もしかしてGoogle Playから消えたのはそういう不具合があるから?
とりあえずCallFilterの代替としてサムスン端末に標準搭載されている着信ブロック機能を利用することにしました。
本当のことを言えばアドレス帳に登録されていない番号からの着信は全てブロック、という設定にしたいのですが、それができるアプリが見つからないんだよな…


今回の脱MNOとなるMNPについては他にも書きたいことがあるのですが、それについてはもしかすると(=時間があれば)改めてエントリするかも知れません。