非接触決済対応カードを2枚入手

最近日常の決済手段のキャッシュレス化を進めているのですが、そういう流れで先日2枚の非接触決済対応カードを入手しました。

dカードプリペイド(iD)とICチップ搭載/VISA payWave対応のジャパンネット銀行(JNB)の新デビットカード(VISA payWave)の2枚です。


まずはdカードプリペイドですが、以前からドコモ3G音声回線をIIJmioMNPした際に残しておいたdアカウントを使って発行してもいいかな、と思っていたものの、その頃はドコモ回線を持たないユーザーが手数料なしでチャージする方法がなかったため「それだとチャージ手数料で損するだけで利用価値がないな」ということでパス。
しかし最近ローソンの店頭及びセブン銀行ATMで手数料無料でチャージできるようになり、それなら交通系ICカード(nimoca)は公共交通機関の利用専用にし、それ以外の非接触決済の用途をdカードプリペイドのiDに任せる、という形にするのがよさそう、ということで上記のdアカウントを使いカードを申し込むことに。
そのdカードプリペイド、いきなり結論から入りますが


使い勝手悪杉。これなら交通系ICカード一本にした方がいい


の一言に尽きます。
一番不便なのがプリペイド残高確認が非常にやりにくいこと。

利用後すぐにメールが届くのですが、そこには利用金額、残高といった情報は書かれておらず、単にdアカウントでログインして確認しろ、とあるだけ。
プリペイド残高をメールで通知するのはセキュリティーの関係もあるためできなくてもまぁ無理もないな、ということで納得できるのですが、そのログインして確認するという行為自体が面倒な仕様になっているのがいただけない。
単にdアカウントでログインすればOKではなく、その後更に追加認証を要求され、それをパスしてようやくプリペイド残高を確認できる。
こんなの毎回やってられない、とAndroidFirefoxのWebページのショートカットをホーム画面に置く機能を使って残高確認ページをホーム画面に置いてみたのですが、そこから開こうとすると操作が不正だと怒られる。

セッションタイムアウトまでの時間が極めて短いようで、自分たちの都合を優先し、ユーザー視点が欠けたところがメガバンク系のカード(発行元は三井住友カード:VISAカードのイメージが強いカード会社なのでMasterCardというのは違和感が…)だよなぁ、と感じます。
それならアプリで確認できれば、と思うのですが、dカードのアプリはGoogle Playにあるものの、説明を読む限りクレジットカードのdカード向けのアプリのようで、dカードプリペイドの残高確認といったことはできないよう。
プリペイドカードを使う上で最も大事な残高の確認がこれ程やりにくい、となれば使い勝手が悪すぎてやってられない、と言わざるを得ません。
それに対し交通系ICカードは利用後の残高は必ずレシート等に記載されているため確認は簡単だし、電子マネーとしてのデータがカードに記録されているストアードバリュー(stored value)タイプのカードですからNFC対応Android端末を使ってアプリでカードの情報を読み取ることで残高、利用履歴を見ることも可能ですし、カードへのチャージ手段もより多彩とはるかに使い勝手で勝ります。
そして「iDが利用できるが交通系ICカードが利用できない」という店はまずないが、その逆に「交通系ICカードが利用できるがiDは利用できない」という店はけっこうある、ということ。
それならiDよりも利用可能な店舗が多い(そしてもちろん電車やバスにも乗れる!!)交通系ICカードを使う方が便利なのでますます利用価値がなくなります。
とは言えdカードプリペイドには利用することでdポイントが獲得できる、MasterCardとして使える、手数料がかかるもののクレジットカードからチャージできる(交通系ICカードはこれをやるための敷居が高いのが難だからな…)といったメリットがありますが、交通系ICカードのメリットを覆す程のものではありません。
結局のところiDは基本的にクレジットカード/デビットカードとしての非接触決済方式であり、プリペイドとしての利用はほとんど考えられていない、ということなんでしょうね。
クレジットカード/デビットカードとしてであれば残高確認云々の問題はないですから、むしろいちいち現金でチャージする必要がある交通系ICカードの方が電子マネーとしての使い勝手はイマイチになりますし。
ということで非接触決済手段交通系ICカード一本に戻すことにし、dカードプリペイドは残高をゼロにし、dポイントもどこかで使い切った後放置して(本当はdカードプリペイドにチャージしたかったのですが、最低500ポイントないとチャージできないクソ仕様で諦めた)カードの有効期限切れで失効させようと思っています。


残高が残ってるVプリカやLINE Payカード等を、手数料無料で使い切る方法!Amazonギフト券を使えば1円単位での使い切りが可能です。 - クレジットカードの読みもの


このように1円単位の半端な残高が残ってしまっても自分のAmazonアカウントにギフトすることで使い切る方法があるので問題ないですし。
って言うか5000円もチャージしてしまったことを後悔…


そしてICチップ搭載/VISA payWave対応の新JNBデビットカードですが、このことを知った時はVISA payWaveよりもむしろICチップが搭載されたことの方が個人的にはインパクトがありました。
私が持っているVISAカードにはICチップが搭載されていないのですが、このカードで支払いをしようとするとたまに店員がICカードリーダーに挿して「あれっ? 読み込めない」とやってしまうことがあり、改めて磁気ストライプを読み込むため余計な時間がかかるのがあれ。
そして海外ではICチップが搭載されていないカードでは決済できないケースがあるらしく、そういうシチュエーションに出くわした際に困るし(海外行きはご無沙汰なんですけどね)、ということで件のVISAカードにICチップが搭載されるまでの間に使えるICチップ搭載のVISAブランドのカードがあれば、と思っていたところにこのニュース。
とは言え私はMasterCardも持っており、これにはICチップが搭載されているのでこちらを使えば済む話ではあるものの、これは公共料金の決済専用に使っているためカード情報が漏洩したりした際に面倒なのでそれ以外の決済にはあまり使いたくないですし。
その発表時のプレスリリース


ジャパンネット銀行がキャッシュカードにVisaのタッチ決済を標準搭載、カードデザインも一新|ジャパンネット銀行


にある通り11/6までに事前切り替えを申し込むことで100円分のポイント(JNBスター)がもらえるキャンペーンを行っていたこともありすぐに切り替え手続きを行ない待つこと約1ヶ月、新しいカードが届きました。
カードデザインを3種(青、黒、ピンク)から選べるのですが、黒を選択。

マット仕上げで渋いデザインです。
それにしてもカード上の銀行名表記が旧カード(下)ではローマ字だったのに、新カード(上)では日本語になってしまったのがダサい…
そのVISA payWaveですが、今のところ日本国内で利用できるところがローソンとマクドナルド、そしてIKEAぐらいしかないのが難。

マクダーナ、もといマクドナルドの店舗入口にある各種キャッシュレス決済への対応を示す表示(アクセプタンスマーク)。
VISAマークの左側にある電波マークがVISA payWave対応の証。
大手コンビニ、ファストフードチェーンが利用可能店舗に入っているため利用できる場所の数はそれなりにあるものの、やはり店舗の種類が少ないのは…
私はコンビニやファストフード店を利用することが基本的にないので、それでは、とIKEAに行ってVISA payWaveを使ってきました。

クレジット/デビットカード決済専用のセルフレジにある決済端末にはNFC決済に対応するカードリーダー(左下)が搭載されており、VISA payWave(及びMasterCard PayPass)に対応しています。
支払いに利用するカードのICチップ搭載の有無を選択する画面で「NFC Pay」という選択肢が出てくるので、それを選択(タッチ)するとカードをNFCカードリーダーにタッチするよう指示されるので、左下のNFCカードリーダーにカードをタッチして決済します。
カードの読み取りには少し時間がかかり、交通系ICカードの感覚だと待たされる感じがします(でもiDもFelica利用なのに少し時間がかかるよな)。
ちょうど単4電池のストックが減ってきていたこともあり、今回は単4電池10本パックを買ってみました。
そして有人レジでは店員に「NFC Payで支払う」旨を伝えればOK。
店員がセルフレジにあるのと同じ決済端末を操作するので、カードをタッチするよう指示されたところでカードをタッチすれば決済できます。
有人レジでは食品売り場のホースラディッシュソースをVISA payWaveで購入(これ、魚のフライなどタルタルソースをかけるとおいしい食材に合うんだよな)。
余談ですが以前あったIKEAブランドのチーズがディスコンになったのが残念…

IKEAの店舗入口にはVISA payWaveが利用できることを示す表示がなかったので、もしかして利用できるのは東京など大都市部の店舗だけで、福岡ではダメなのか、と思ったのですが杞憂でした。


そのVISA payWave、今のところ日本国内では利用できる店が少なすぎて利用価値がほとんどないのが難。
そしてVISA payWaveで払うメリットもないですし。
というわけで現状では海外で利用すると便利、というレベルのものでしかない、というのが私の意見です。
ロンドンではVISA payWaveを含むNFC Pay対応のカード(及びモバイル非接触決済)で地下鉄やバスに乗れるそうで、旅行者としては次いつ訪れるか分からない場所の交通ICカードを買うのはそこを離れる前にカードの払い戻しをする必要があったり、次訪れる時のために持っておくことにするとカードの有効期限が切れてチャージが無効になる恐れがあったりと面倒なことが多いですからこれは便利そう。
そう言えば最終利用が8年前で、HK$100程チャージされたオクトパスカードを持っているのですが、これってまだ有効なのかな…
とにかく日本国内でのVISA payWave対応店舗が増えないことにはカードを持っていても宝の持ち腐れなのですが、日本でのVISA payWaveの正式名称は「Visaのタッチ決済」だそうで、このダサい名称じゃ普及しないだろうなぁ、と思わずにはいられません。
少なくとも私はレジでVISA payWave対応カードを出し店員に「Visaのタッチ決済で」とは言いたくないですし。


というわけで結局今回入手した非接触決済対応カード2枚、せっかく入手したのに使い勝手が悪いので利用を止める、利用する機会がないという結果に終わってしまいましたが、今後利用環境が改善、整ってくればまた利用するかも知れません。
日本ではガラパゴス規格であるFelicaが非接触決済のスタンダードを握っていることが気に入らない、グローバルスタンダードのNFC Payが日本でも普及して欲しいと思っている私としてはVISA payWaveが利用できる店舗が増えることに期待したいところです。
近い将来イオン系店舗で利用できるようになるらしいですが(そしてVISA payWave対応のイオンカードも発行予定)、現状でも対応するキャッシュレス決済手段が豊富なので必要性が薄いんだよな…


最後になりますが「おかね」というカテゴリーを追加しました。
今後キャッシュレス決済についての話などをこのカテゴリーで扱う予定です。