1年程前に100均のキャッシュレス決済対応状況についてエントリしましたが
その際「ダイソー、ワッツはキャッシュレス決済対応が進んでいるが、セリア、キャンドゥはそうではない」と書いたのですが、最近その状況に変化が。
というわけで改めて「2022年秋版」としてまとめてみました。
まずはセリア。
上記過去エントリでは「最もキャッシュレス決済への対応が進んでいない」と酷評しましたが、最近になってキャッシュレス決済専用フルセルフレジが設置された店舗が急に増加。
このタイプのフルセルフレジ、以前から一部のセリア(福岡市内では姪浜、博多マルイ内の店舗で見かけた)には設置されていたのですが、それがこれまで現金払いのみだった店舗の多くに設置されるようになったのです。
しかもQRコード決済以外のキャッシュレス決済にほぼフル対応しており、NFC Pay(クレジットカード系タッチ決済)も利用可能。
ダイソーのそれのように住信SBIデビットカードのGPay MasterCard Contactlessが使えない、といった事もなく、ある意味100均最強のフルセルフレジ、と言える存在。
それが多くの店舗に設置されるようになった事で一気にセリアがキャッシュレス決済対応度を上げてきました。
ただし有人レジは元が現金払いのみの店舗では相変わらず現金払いのみですし、まだフルセルフレジが設置されていない店舗があるのがマイナスポイントですが、後者に関してはいずれ設置が進み解消されるでしょうから、もうしばらくの辛抱でしょうね。
そしてキャンドゥ。
上記過去エントリを書いた頃にイオンに買収されたため、こんな事を書いていたのですが
最近キャンドゥはイオンに買収されましたが、それにより今後キャッシュレス決済対応が進む(=キャッシュレス決済周りの仕様がイオン系店舗と同じになる)可能性があるので今後に期待、というところでしょうか。
しかし実際はそれとは裏腹に「イオン化」は進まず、キャッシュレス決済対応については以前とほとんど変わらなかったのですが、これまた最近になりキャッシュレス決済周りの仕様がイオン系店舗と同じになった店舗が登場。
比較的小規模な店舗、という事でまさか他のイオン系店舗と同じキャッシュレス決済対応になっているとは思わなかったので驚いたのですが、なぜか本家イオンでは対応しているNFC Payには対応していないのが残念。
それでもこれまで基本的にQRコード決済以外のキャッシュレス決済に対応していなかった事を鑑みれば大きな進歩です。
ところがその後天神、新天町地下の店舗に行ってみるとまだ「イオン化」していなかった…
というわけでキャンドゥのキャッシュレス決済「イオン化」はまだ始まったばかりのようですが、今後この仕様を(基本的に)全店舗に導入してくるでしょうから(今度こそ)今後に期待、というところでしょうか。
そして以前からキャッシュレス決済への対応が進んでいたダイソー、ワッツでも変化が。
ダイソーはフルセルフレジの導入が更に進み、中にはフルセルフレジのみで有人レジがない店舗も。
しかしそれにより新たな問題が。
休日など客で賑わう時間帯にレジ待ちの列がえげつない程長くなってしまうのです。
そのような店舗の一つ、博多バスターミナル内の店舗での光景。
レジ待ちの列が長くなりすぎて列の起点が分かりにくくなり、店員が「最後尾」の札を持って立つ必要がある程になっていました。
Twitterのフォロワー情報によると「この程度だとまだマシ」らしいですが…
フルセルフレジは操作に不慣れな客が購入する商品のバーコードをスキャンし支払いと全ての作業を行なう必要があるため当然スループットが悪く、特に購入する点数が多くなるとその傾向が強くなるのでこうなるのは必然なのですが、なぜこんな単純な事が分からないのでしょうか。
そしてレジがこんな状況になっていると客は買い物する気が失せてしまい、販売機会の損失にもなってしまうのですがねぇ。
ついでに言うと以前あって重宝していたキャッシュレス決済専用フルセルフレジもなくなっているし…
ですから混雑時だけでもいいので有人レジ/セミセルフレジを復活させるべきでしょうね。
そしてワッツにもキャッシュレス決済専用フルセルフレジが登場。
しかしダイソーやセリアのそれとは異なりNFC Payには非対応なのが残念。
ワッツは有人レジがキャッシュレス決済対応なので必ずしもフルセルフレジが必要なわけではないですが、レジ待ちの列をスルーして支払いできるので便利です。
というわけで2022年の100均キャッシュレス決済対応度についてはセリアの新型キャッシュレス決済専用フルセルフレジ導入店舗の大幅増加により
ダイソー≒ワッツ>セリア>キャンドゥ
とセリアとキャンドゥの順位が入れ替わる、という結果に。
しかしセリアは有人レジが基本的に現金のみなので、キャンドゥの決済周りの仕様がイオン化してくると逆転される可能性もあります。
2021年に比べセリアとキャンドゥのキャッシュレス決済対応が進んできたのが2022年の特徴ですが、果たして2023年はどうなるのでしょうか。
最後にフルセルフレジ絡みの余談を一つ。
フルセルフレジを導入しているスーパーに行くとカートに大量の商品をてんこ盛りにしている客がフルセルフレジに並んでいたり、その逆に2、3品しか購入しない客が有人レジに並んでいたりするのをよく見かけます。
本来であれば購入品数が少ない客はフルセルフレジに、多い客は有人/セミセルフレジに、と客を振り分け誘導しないといけないのですが、そういった事をしている店舗は皆無だし、客もそれを考えた上でレジ待ちの列に並ぶ事をしない。
そうすればレジ処理のスループットが高まり、客の待ち時間も減るのですが、なぜそうしないのでしょうか。
日本のスーパーには海外では一般的なエクスプレスレーン(購入品数が少ない客用のレジ)が存在しないので、購入品数によって利用するレジを分けるという概念がなく、それ故そういった事に考えが及ばないのかも知れませんが、非効率ですし、客からすれば待ち時間が長くなるなどの不利益を被るので是正してもらいたいものです。
そしてこれまたレジ待ち時間の短縮につながるキャッシュレス決済専用レジの導入も進めて欲しいですね。