芋LTEは国際バンド(1800MHz)互換

先日iPad(3rd Gen)4G+WiFiは隠れXi対応端末? とエントリしましたが、そう言えばイーモバイルLTEについても気になることがあったのを思い出しました。
それは


イーモバイルLTE対応端末のスペック表には対応周波数として『LTE 1800MHz』と書いてある」


ことです。
例えばGL01Pのスペックシートはこちら
イーモバイルLTEW-CDMAと同じ1700MHz(Band9)利用と思っていた私は「どうして1700MHz Band9のことをわざわざ『1800MHz』と書くのだろう?」と疑問に思っていたのですが、実はこれ、ヨーロッパ、アジア、オセアニアで利用される国際バンドの1800MHzと互換なんだそうです。


石野純也のMobile Eye(2月20日〜3月9日):新型iPadの魅力と注意点/イーモバLTEサービスの行方/MWCで注目を集める日本市場 - ITmedia +D モバイル


つまり海外のLTE1800MHz対応SIMロックフリー端末がイーモバイルLTE網で利用でき、イーモバイルLTE対応端末が海外のLTE1800MHz採用キャリアのLTE網で利用できる、ということになります。
(イーモバイル端末はW-CDMAに関してはSIMロックフリーですが、LTEもそうであるかは不明なので、もしかすると後者の使い方はできないかも)
日本のLTEは国際バンドを全く無視した周波数バンドでサービスが提供されるため、海外LTE対応端末を日本キャリアのLTE網で利用することはできない、と思っていた(それ故LTE対応スマホには興味がなかった)ので驚きです。
ただイーモバイルW-CDMAに1700MHz Band9という日本でしか使われていない周波数バンドを利用しているため、海外LTE端末だとW-CDMAとのハンドオーバーができずLTE対応エリアでしか使えないのが欠点ですが。


そして既に1800MHzバンドでLTEをサービスしているのがオーストラリアのTelstra。
そのTelstra、何とLTEプリペイドデータサービスを開始しているのです。

Pre-Paid Mobile Broadband - Get Started - Telstra


もしかすると世界初かも(しかし"World's first"などと謳っていないので違う?)。
LTE対応のUSBモデム(SIMロックあり)と3GBのデータ利用権(回線開通後30日間有効)がセットでA$129。
プリペイドですから、オーストラリアを訪れた旅行者でもこれさえ買えばLTEの高速通信を利用でき、イーモバイルLTE対応端末にSIMを挿し替えれば日本と同じ端末でTelstraのLTEサービスを利用できる(かも)、というわけです。
しかし後者の使い方だとイーモバイルの端末はW-CDMA850MHzに対応していないため、850MHzを利用するTelstraのW-CDMA網とのハンドオーバーができずLTE対応エリアでしか使えない(ちょうど上記の海外LTE対応端末をイーモバイル網で使う時と同じ)、という欠点があるので注意が必要です。
(W-CDMA2100MHzを採用するキャリアであればLTE網とのハンドオーバーができる:はず)
それ以前にイーモバイルLTE端末がTelstraなどLTE1800MHz採用キャリアのLTEネットワークで使えるかどうかが不明ですが(まだ発売されていませんし)。
そしてUSBモデムキットを購入しなくても、通常のプリペイドデータSIMでLTEサービスを利用できるのか、というのも気になります。
とにかくこのLTEプリペイドUSBモデムキット、「高速モバイル通信環境が欲しい」と思っているオーストラリアへの旅行者にとっては"Must buy"なアイテムになりそうです。