Galaxy S IIにアイスクリームを食べさせた:でもすぐに吐き出した(訂正あり)

注意!! WARNING!!
このエントリの内容は海外版(グローバル版)Galaxy S II(GT-I9100)についてのものであり、ドコモ版Galaxy S II(SC-02C)についてのものではないのでご注意ください。
(ドコモ版Galaxy S IIにもICSアップデートが提供される予定ですが、いつになるかはまだ未定です)

Galaxy S II(GT-I9100)をAndroid 4.0(Ice Cream Sandwich:ICS)にアップデートしてみました。
しかしタイトルから想像できるように、すぐに元のAndroid 2.3.6(Gingerbread)に戻すことに。
というわけでその顛末についてまとめてみました。


私のGalaxy S IIはSamsung Kiesを使った通常のファームウェアアップデートの手順が使えないため(root化のためにカスタムカーネル焼きをしたりしているので)、ファームウェアアップデートに必要なROMを入手し、それをOdinで焼く、という方法を取ります。
私は今回ファームバージョンXWLPD(Android 4.0.3)のストックROMを焼きました。
入手はこちらから。
そしてそれに合ったCF-root(root化カーネル)もダウンロードして準備。
Galaxy S II(GT-I9100)用CF-rootの入手はこちらから。
OdinでストックROMを焼いてファームウェアアップデートを行ない、その後CF-rootを焼いてroot化、という手順になります(詳細はググれば見つかるので割愛)。

ROM焼き後最初の起動時に表示されるドロイド君。

その後インストールアプリの最適化作業が行なわれ、それが終わると通常起動します。
ファームウェアアップデートによる端末のハードリセットは行なわれないので、以前インストールしていたアプリや設定はアップデート後も引き継がれます。


しかしroot化後トラブル発生。
ディスプレイ表示密度(Display Density)を変更するためにDisplay Density Modder Pro(有料アプリですがDPI値変更によるマーケットアプリの不具合の修正も一緒にできるので便利)を使いDPI値を200に設定し、再起動をかけると…
起動しない!!
とは言え以前Galaxy Tabを文鎮化させた時とは異なりちゃんとbuild.propのバックアップも、CWMを使ってNandroid Backupも取ってあるし問題ない、と思いCWMから起動しようとすると…
これまた起動しない!!
電源OFF状態でボリュームDOWNボタンと電源ボタンを同時押ししてもCWMが起動しないのです。
これだとバックアップしておいたオリジナルのbuild.propへ戻すことも、Nandroid Backupからリカバリーすることもできない。
結局ダウンロードモードで起動(ボリュームDOWN+ホーム+電源ボタンを同時押し)し、再度ROM焼き/CF-root焼きを行うことで復帰させました。
もしかしてDisplay Density Modder ProがICS非対応? と思ったのですが、アプリの説明にはそういった記述はない(しかしTemp ApplyモードはNGとの記載あり)。
そしてもう一つの問題が標準搭載のスクリーンショット撮影機能が消えてしまったこと。
Gingerbread搭載のGalaxy S IIではホームボタンを押しながら電源ボタンを押すとスクリーンショットが撮れますが、ICSにアップデートするとそれが使えなくなってしまったのです。
調べてみると「ICSではスクリーンショット機能が標準搭載で、ボリュームDOWN+電源ボタンの同時押しでスクリーンショットが撮れる」とのことだったのですが、ICSにアップデートされたGalaxy S IIではこれだと電源が切れるだけで、スクリーンショットは撮れません。
もしかするとこれはGalaxy Nexusにしか当てはまらないのかも知れません。
(訂正)ICSにアップデートされたGalaxy S IIでもOS標準スクリーンショット撮影機能は使えます。
詳しくは別エントリにまとめていますが、上記の通り(=Galaxy Nexusと同じ)「ボリュームDOWNキー+電源ボタンの同時押し」でスクリーンショットが撮れます。
そしてGingerbreadのGalaxy S IIでスクリーンショット機能を提供する「ScreenCaptureService.apk」をダメ元で/system/appにコピーして移植してみましたが、これもNG。
まぁスクリーンショットの件はroot化してありますからDrocap2をインストールすれば済む話なのですが、ディスプレイ表示密度を変更できない/それに伴うマーケットの問題(一部のアプリが「非対応」になってしまいインストール/アップデートができなくなる)の修正ができない、となれば実用になりません。
ということでファームウェアアップデートの前に取っておいたNandroid Backupでリカバリーし、元のGingerbread環境に戻しました。
結局ICSで利用したのは30分程でした。
通信データ量表示機能の標準搭載やWiFiの通信状態表示(パケット通信同様の上下矢印点滅で通信状態が分かる)といった機能は便利そうだ、と思っていたのですが残念です。
そしてChrome for Android(ICS専用)も使いたかったのですが…
というわけでICS体験はGalaxy S IIIを購入するまでおあずけになりそうです。
言い忘れていましたがICSアップデート後もFOMAプラス対応化のゴニョゴニョは有効でした(すぐにGingerbreadに戻してしまったため画像はありませんが、*#0011#で「WCDMA 850 Band 5」の表示を確認)。


それにしても問題なのが電源OFF状態からCWMを起動できないこと。
通常起動できる状態であればCWM Managerから「ClockWorkMod」を選び再起動することでCWMを起動できますが、何らかの理由で通常起動できない場合は当然この手は使えません。
CWMを使う必要があるのはシステムファイルをゴニョゴニョした結果通常起動できず、ゴニョゴニョしたファイルをオリジナルに戻す必要があったり、Nandroid Backupでリカバリーしたりしたい場合ですから、これでは困ります。
そこでGingerbread環境に戻した後再度電源OFF状態からCWMを起動できるか試してみると、やっぱりダメ。
私が最初にドコモMVNO SIM利用時の各種問題解消パッチ(自称「ブローヴちゃんパッチ」)を手作業で適用しようとして失敗した際(その時のエントリはこちら)は起動できたのですが…
原因がよく分からないので、とりあえず再度CF-rootを焼き直してみようかと思っているところです(CWM Managerから「Flash Karnel」することで端末上からカーネルの焼き直しが可能)。
それでもダメなら再度今使っているGingerbreadのROM(ファームバージョンXILA2、Android 2.3.6)を焼き直し、ハードリセットして環境を再構築しないといけないかな、と思っていますが、面倒だからやりたくないなぁ(ブローヴちゃんパッチ当てを最初からやり直したりしないといけないので)。