今更だけどXperia acro HDインプレ(修正あり)


Xperia acro HDを入手してから10日程経ち、OSバージョンアップ(Gingerbread→ICS)、セットアップも済ませてドコモ音声SIMを挿して使い始めました。
1年前に発売された端末なので今更ですが、「これはいい」と思ったこと、「これはイマイチ」と思ったことをまとめてみました。


(Good things)
・ディスプレイ表示のきめの細かさ(さすがはOver Retinaなディスプレイだけある:342ppi)
・音楽再生時の音質がいい(これはWalkmanアプリによる再生に限らない)
ちなみに購入前に気にしていたイヤホンマイク端子のピンアサインですが、一般的なスマホと同じとなっており(=以前のXperiaとは逆)、マイク付きヘッドホンの選択肢が広いのもいいところ。

先月購入したバッファロー製の格安バランスド・アーマチュア採用マイク付きヘッドホンをそのまま生かせるので個人的にも嬉しいところです。
・バッテリーの持ちがいい(対Galaxy S II GT-I9100比)
・動作が安定している(今のところは)
私の手持ちAndroid端末の中で最も高いスペックを持つこともあり、動作にもたつきが出たりすることもありません。
MicroSDホットスワップが可能(SIMはホットスワップ不可:再起動してしまう)
・付属するクレードルを使った充電が超高速

1A出力が可能なUSB充電アダプターを使って充電中に流れている電流量を測定してみたところ。
USB充電アダプターの供給可能電流量を超える1.2A程の電流が流れており(MicroUSB経由だと0.5A程:定格)、どおりで充電が早いはずだ、と納得。
しかしこの状態で使い続けるとUSB充電アダプターが壊れる恐れがあるので、充電アダプターを2A出力が可能なGalaxy Tab付属のものに変更しました(それでも充電速度はほとんど変わらない:ちなみに850mA出力の付属充電アダプターでも同様)。
バッテリー残量が15%程しか残っていない状態であっても2時間程でフル充電になるので(充電速度は40%/hrぐらい)非常に便利です。
・Lockscreen Calendarがきちんと動作する

Lockscreen Calendarは正式にはICS/Jelly Bean非対応(それ故Google Playからのインストールは不可)ですが、このように問題なく動作。
iPhoneで同様の機能を実現するJBアプリLock Calendarが現在iOS6非対応なので(バージョンアップ待ち)助かります。
・携帯回線の電波受信感度が良好(対Galaxy Note GT-N7000比)
これに関してはまだ自称「福岡市総合図書館ベンチ」を行なっていないので(現在蔵書整理のため休館中:4月になったら行くつもり)断言はできませんが、近所のドコモの電波状態がイマイチなスーパー店内での受信感度が良好だったので大丈夫でしょう。
電波受信感度が悪く、ドコモ音声SIMでの運用を諦めたXperia rayとはえらい違いです。
・ICSアップデート後もメニューキーがタスク切り替えキーにならず、Gingerbread同様メニューキーとして動作する(タスク切り替えはサムスン端末同様ホームキー長押し)
・非公式マルチナンバーサービス利用アプリ、ADDPhoneがきちんと動作する

以前ADDPhoneをICS/Jelly Bean搭載端末で使うと、謎の「*31#」というプリフィックスが発信する番号に付いてしまい、発信ができない、と書きましたが(その際のエントリはこちら)、ICSにバージョンアップしたXperia acro HDではそんなことはなく、このようにマルチナンバー付加番号からの発信ができています。
以前のGalaxyでの不具合はサムスン端末搭載の電話アプリ(ダイヤラ)との相性の悪さが原因だったようです。
・ICSへのバージョンアップにより不要なドコモアプリを無効化できるようになったため、Android 2.x時代程これらのゴミアプリに悩まされることが少ない(アンインストールも無効化もできず、root化しないと消せないアプリもありますが…)
・MicroHDMI端子があり、画面をTVに直接映し出せる
・W-CDMA1700MHz対応で、SIMロック解除するとイーモバイルが利用できる(これはroot化後に試してみるつもり)


(Bad things)
・バッテリー交換不可
・液晶パネルの質がイマイチ

iPhone 4Sと比較すると、このように視野角の狭さがはっきりと分かります。
そして明るいところでの視認性も悪く、せっかくの解像度の高さ、表示のきめの細かさが台無しです。
・SIMの挿し換えがしづらい(MicroSIMアダプターの利用はかなり危険)
・(防水端末だから仕方ないとは言え)コネクター類に付いているカバーの開け閉めが面倒で、ボタンも押しにくい
・カメラが期待外れ(グリッド表示がない、画質イマイチなど)
ハードウェアシャッターボタンを持ち(上記のようにちょっと押しづらいけど)、カメラとしての使い勝手が最高なだけあってこの点は本当残念です。
・USBホスト(USB OTG)で使えるUSB機器に制限がある(消費電流200mA以下)
・USBホスト接続したストレージの取り外しが面倒(通知領域からはできず、ストレージ設定を開かないといけない)
WiFiの受信感度がイマイチ(携帯回線の受信感度の良さとのトレードオフ?)
Bluetoothテザリング(BT PAN)が使えない(クライアントにもなれない)
BT PANだとパケット接続だけでなくWiFi接続も共有できるので(WiFiホットスポットの接続をシェアできたりする)、クライアントとしてだけでも利用できるといいのですが。
Bluetoothテザリングの親機(サーバ)としてネット接続を提供することはできませんが(これはドコモ向けAndroid端末の仕様)、子機(クライアント)としてネット接続の共有を受けることは可能です。
コメントで指摘して頂いたkentaさんには感謝です。
テザリング時のAPN強制切り替えは相変わらず
・タッチパネルの反応が悪くなることがある
これは特定のアプリでしか発生しない(ADW Launcher旧バージョン、FlickWnn)ので、ハードウェアの不具合ではなくアプリとの相性だと思われますが、ちょっとイラッとします。
・やっぱりドコモ仕様はウザイ


当初期待していたカメラがイマイチだったのは誤算でしたが、全体的に見ても致命的な欠点と言えることはほとんどなく(敢えて言えばバッテリー交換不可なことかなぁ)、隙の少ない端末に仕上がっていると思います。
やはり購入して正解でした。
携帯回線の電波受信感度の良さとADDPhone対応でマルチナンバーの運用にも支障がない、ということもありドコモ音声SIMで運用することに決定しました。
そういうこともあり「もう一台押さえておきたい」と思っていますが、でもまだ白ロムは高いんだよなぁ。


XperiaはICSへバージョンアップしてもADDPhoneが利用できる、ということが分かったので、Xperia rayに海外版ファームを焼いてICS化しようかな、と思っているところ。
ドコモ版とハードウェアが共通のST18a(北米版)のICSファームウェアは既に入手してあります(root化に必要なファイル類も入手済)。
しかし海外版ファーム探しをしていた際XDAで「ICSにバージョンアップしたが、動作が重いのでGingerbreadに戻したい」といった書き込みをよく見かけたので(やはりRAM512MBではきつい?)、ちょっと躊躇してしまいますが、自分で作成したドコモ版ファームウェアがあるので、Gingerbreadへ戻すことができますし、現在メイン運用している端末でもないですから、やっぱりやってみるかな。