ドコモMVNOサービスは乱立気味?

昨日はMVNO事業者の新規参入、新サービス開始ラッシュでした。


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日本通信、「b-mobile X SIM」に7GB/月額2980円の新プラン - ケータイ Watch
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この中ではぷららの3Mbps完全定額サービスが気になりました。
「上りが高速な3G」と考えれば非常に魅力的なサービスですが、データ通信量無制限、ということでヘビーユーザーが動画サービスの利用で大量のデータを流し、それによりぷららとドコモのネットワークをつなぐゲートウェイへの回線容量が不足し、まともな通信速度が出なくなる、もしくはぷららがそれに堪えかねて何らかの制限を加える、という結末が待っていそうです。
今のところ600回線限定(当然のことながら既に受付終了:と思ったら追加されたらしい)なのですぐに上記の問題が顕在化することはないと思われますが、今後新たな回線提供がなされ、ユーザー数が増えてくるとサービスが劣化するのは間違いなさそうなので個人的にはあまりお勧めできませんね。
ユーザー数が増えても回線品質を維持できるようであればいいサービスだと思うのですが、それなりに使える通信速度(1Mbps以上)の完全定額制、ということで動画再生/配信など回線に負荷がかかる用途に使われまくってしまうのがオチなのが目に見えてますし。
そういうこともあり、私はこのような仕様の完全データ定額制には否定的な考え方を持っています。
携帯電話事業者(MNO)に割り当てられている周波数帯域は限られており、しかも簡単には増やせないこともあり、無線ネットワークは容量的な制限がきついですから、それを無制限に利用できる、というのはどう考えても現実的ではなく、現在LTE契約で一般的な従量制データ+それを使いきったら低速で継続利用可(もしくは追加料金で従量データを買う)、というのは理に適っている。
それなのに週アス+でこのようなテストをしていたのはいただけない。


月額2980円で3Mbps、パケット通信量無制限!魅力ありまくりなNTTぷららの格安SIMを試してみた - 週アスPLUS


二日間ニコ動を再生しっぱなし、といった使い方をテストし「完全定額制だからガンガン使え」とメディアが煽るのはいかがなものか、と思ってしまいます。
そういった使い方ができるサービスだから、このような記事になるのも分かりますが…


それにしてもドコモ回線利用のMVNOサービスは最近乱立気味なのがちょっと気になります。
おかげで情報を追いかけきれない…
事業者数が増えることで競争が促進され、よりよいサービス、料金が実現されることはいいのですが、あまりにも増えすぎるとユーザーからするとどれを選べばいいのか分からなくなってきて新規ユーザーを遠ざける、更なる一般化によってMNO的な「客を騙してナンボ」な手法が跋扈し、健全な競争状態が損なわれる、といったことになりかねません。
というわけで私としてはそろそろドコモ回線利用のMVNOサービスは淘汰の時代に入る、と思っています。
来年には競合他社のサービスと比べて料金プランに魅力がない、通信パフォーマンスがイマイチ、端末同時購入プランでもないのに契約縛りがある、カスタマーサポートが貧弱、といったMVNOサービスはユーザーを獲得できず、結果淘汰される、という流れになりそう、と今から来年の予言をしておきましょう。


とは言えMNOが音声通話をほとんど使わないユーザーにとっては大幅値上げでしかない音声通話定額プランの強制(ドコモは機種変するユーザーにも!!)による搾取を進めている現状を鑑みると、MVNOサービスの勢いは増すことはあっても衰えることはないと思いますけどね。