脱JNB

私は15年以上前からジャパンネット銀行(JNB)をメインバンクとして利用しているのですが、そのJNBが来年4月付で名称を「PayPay銀行」に変更すると発表しました。

 

2021年4月5日、ジャパンネット銀行は「PayPay銀行」へ社名を変更いたします。|ジャパンネット銀行

PayPay銀行、2021年4月5日誕生。ジャパンネット銀行が社名変更 - Impress Watch

 

アンチSoftBankな私としてはヤフー傘下になったのが嫌だったものの、その後目立った改悪がなかったのでこれまでそれを理由としてメインバンクを変更しようとは思わなかったのですが、まさか銀行名に「PayPay」を入れるという改悪をしてくるとは全く予想できませんでした。

15年以上に渡ってメインバンクとして利用してきた、ということはそのサービスに大きな不満がなかったことの証であり(敢えて不満な点を挙げればATMでの入出金手数料無料条件がシビアなこととVISAデビットカードのポイント還元周りのショボさぐらいかな)、それをPayPay銀行への名称変更ですべて台無しにしてしまうのですから呆れて物が言えません。

普通の大人なら「あなたのメインバンクは?」と聞かれて「PayPay銀行です」なんて恥ずかしくて言えないと思うのが当然であることぐらい分かりそうなものなのですが…

この改悪はどう考えても有り得ないし、当然受け入れられないので脱JNB、つまりメインバンクの乗り換えを決意しました。

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その脱JNB、結論を先に言ってしまうと住信SBIネット銀行(住信SBI)と三井住友銀行(SMBC)の2行を併用するという変則的な方法を取ることに。

JNBをメインバンクにする前は実店舗のある銀行にあれこれ振り回され、その後JNBをメインバンクにしたことで実店舗がないため特定の場所、地域に縛られずネット環境さえあればOKで、預金通帳がないネット専業銀行の便利さに魅了され「実店舗のある銀行はゴミ」という結論に達した私としては乗り換え先は当然ネット専業銀行しか有り得ないと考えていて、当初JNBの前に口座を持っていたことがあるソニー銀行にしようか(つまり出戻り)と思い改めて調べてみると口座振替への対応が未だに貧弱で(それが以前JNBに乗り換えた理由の一つ)、15年以上経ってもほとんど改善されていないことに驚き。

ソニー銀行からの口座振替が利用できる企業一覧

 

ご利用いただける収納企業|投資信託|MONEYKit - ソニー銀行

を見るとその貧弱さが分かりますが、AMEXやNTTグループ(東西、コム、ドコモなど)といった誰もが知っている大手企業が対応していないというのは有り得ないのでは、と思ってしまいます。

口座振替に対応する企業の少なさはソニー銀行に限らずネット専業銀行全般の弱点と言えるのですが、その中でもソニー銀行は対応企業の少なさで群を抜いています。

それならネット専業銀行の口座一つだけで全てのバンキングニーズを担うのは諦め、ネット専業銀行の弱い部分を補うための実店舗のある銀行の口座を給与振込や各種料金引き落としといったネット専業銀行では対応しづらい取引のためのサブ口座として併用した方がいいのでは、と思うようになり、その方向で動くことにしました。

そこでまずはソニー銀行の口座を開設。

そしてそのサブ口座としての実店舗のある銀行はデビットカードがVISA ContactlessとiD、2つの非接触決済に対応(後者はGoogle Payでも利用できる)している上にデザインがカッコよく(4種類から選べる中の「龍」というカードデザインに一目惚れ)、預金通帳がない通帳レス口座が開ける(預金通帳が大嫌いで、これが実店舗のある銀行はゴミと思っている理由の一つである私にとってこれは重要)ということでSMBCにすることにしたのですが(3大メガバンクの中で三井住友系の銀行口座を持ったことがないというのもある:みずほ系は第一勧業銀行と富士銀行、三菱UFJ系は三菱銀行東海銀行の口座の保有歴がある)、しかしこれだとデビットカードのブランドがいずれもVISAなのがなぁ(Kyash実カードもあるし)、と思っていたら住信SBIがMasterCardデビットカードを出していることに気づき、調べてみるとこれが非常に魅力的なデビットカードであることが判明。

まずは0.8%(1000円毎に8ポイント:8円相当)というデビットカードとしては非常に高い還元率。

って言うか今時クレジットカードでもこれ程高還元率なカードはなかなかないですが…

年会費を払ってゴールドカードやプラチナカードを発行したり、銀行の顧客ランクを上げることで還元率が上がるデビットカードもありますが、素の還元率が0.8%というのは楽天銀行のそれ(1.0%)に次ぐ高還元率。

あと日本では珍しいMasterCardブランドのデビットカードであり、デビットカードとしてだけでなくクレジットカードとしても対応するカードが極めて少ないNFC Pay(MasterCard Contactless)対応であること。

そしてこれはデビットカードについてではないのですが、定額自動入金サービスの存在も私の中で住信SBIの評価を高めた要素の一つ。

 

定額自動入金サービス | 振込・振替・支払 | 住信SBIネット銀行

 

これは毎月決められた日に一定の額を手持ちの他銀行の口座から住信SBIの口座へ自動的に入金してくれるサービス。

これを使って口座間の資金移動を行なえば私が考えているメイン口座とサブ口座を使い分ける運用が非常にやりやすくなる、ということで作戦を練り直し、せっかく開設したソニー銀行の口座は使わないことにして住信SBIとSMBCの組み合わせに変更。

つまり住信SBIの口座をメインとし基本的に手持ち資金はここで管理、デビットカードもメインのそれとして利用(とは言えKyashを噛ますのですが)。

そしてSMBCを給与振込、住信SBIの口座からやクレジットカードで引き落とせない各種料金の引き落とし(端的に言うと家賃:調べてみると実は住信SBIの口座からも引き落とし可能だった…)のためのサブ口座とし、基本的にそれに必要な額+iDを利用するためだけの額しか口座に入れておかず残りは定額自動入金サービスを利用して住信SBIの口座へ移す、という運用をすることに決定。

こうすればサブ口座の銀行を必要に応じて変更できるため(単に定額自動入金サービスの出金元を変更するだけ)、特定の地方銀行しか給与振込口座に指定できないクソ中小企業へ転職とかこれまた特定の地方銀行しか口座引き落とし口座として使えない(当然クレジットカードもNG)地場の各種サービスを利用しないといけないといった事態にも対応できるというメリットがありますし、定額自動入金サービスを利用すると毎月住信SBIのポイント(スマプロポイント)がもらえる(30ポイント/月)というのも嬉しい。

これで脱JNBのプランは決定、というわけでそれぞれの口座をオンラインで開設し、給与振込と家賃の引き落とし口座をSMBCのそれに変更し、クレジットカードの引き落とし口座は住信SBIのそれに変更。

定額自動入金サービスの設定はまだなのですが、これはSMBCの口座への給与振込がちゃんと行なわれているかを確認してから行なう必要があるので後回し。

その後JNBの口座を解約して脱JNB完了、という流れになりますが、家賃の引き落とし口座の切り替えに2ヶ月程かかることがあるとのことなので(しかも引き落とし口座が切り替わった旨の通知等はなし)解約はもう少し先になりそうです。

そして今回脱JNBのために開設した銀行口座、デビットカードについてはまた改めてブログに書くことにしようかと思っています。

 

最後に余談ですが三井住友銀行の日本語名は「三井住友」なのに、英語名は「住友三井」(Sumitomo Mitsui Banking Corp.:SMBC)なのはなぜなのかが以前から気になっています。

個人的には三井と住友という旧財閥系企業同士のメンツ争いで三井と住友の並び順をどうするかで紛糾し、最終的に日本語名と英語名で並び順を変え両者のバランスを取ったから、というのがその理由だと思っているのですが、Wikipediaの三井住友銀行の項目に何か書いてあったりしないかな、と見てみてもそれについての記述は見つからず…

もしくは英語名も「三井住友」にすると香港上海銀行(HSBC)と紛らわしい(略号が"MSBC"になってしまうので)から、というのも理由として有り得るなと思うのですが、本当のところはどうなんでしょうかね。