古いメインPCを延命

2022年ももうすぐ終わり、という事でブログに書いておかないと、と思っていながら書いていなかった事について書いておくことにします。

 

私はこの時組んだ自作PCを(未だに)メインPCとして使っていますが、今年中頃から動作の重さに不満を抱くようになりました。

動作全般が重い、というわけではないのですが、ブラウザで特定のサイトを読み込み/ページ更新している時に突然CPU負荷がグンと上がり(50%程)、CPU冷却ファンがブオーンと大きな音を出して高速回転し始める、といった事が頻発。

そしてブラウザがスクリプトエラーを吐いたりする…

それ以外にもちょっとした事でCPU負荷が上がり、これまたCPU冷却ファンがブオーン

実用に堪えない程ひどくはないとは言え、使っていてストレスになるのは確か。

 

本来であれば買い替えるべきところですが、昨今の円安、半導体不足といった要因によりPC関連パーツの価格が高騰し、それに加えロシアのウクライナ侵略であらゆるものの価格が上昇した事もあり当然そんな経済的な余裕はない。

そこで中古PCにも目を向けたのですが、第8,9世代Core i5搭載のDell、HPといったメーカーの法人向けPC(のリースアップ品)がじゃんぱらイオシスで4万円前後で出ている事があったので悪くないかな、と思ったものの、マザーボードなどが独自仕様で拡張性に難があるし、CPUの世代的にも微妙なのでこれもパス。

 

上記のように今のところは実用に堪えない程動作が重い、という事ではないので、とりあえずパーツの換装、追加で現行PCの延命を図る方針で行くことに。

とは言え強化できるポイントは限られます。

モリーはMAX(16GB)まで積んでいるので、残る強化ポイントはCPUとシステムストレージ(SSD)ぐらいしかありません。

元のCPUがCore i5 4590S(3.0/3.7GHz(定格/TB),4C4T,TDP65W)なので、Core i7に変更すれば多少は性能が上がりそう。

そこで第4世代Core(Haswell/同Refresh)の通常版(Kなし)で最上位となるCore i7 4790(3.6/4.0GHz(定格/TB),4C8T,TDP84W)に載せ替える事に。

中古市場に比較的潤沢に流通していますし、価格も中古バルクで7000円程(当時のじゃんぱら価格。現在は1000円程値上がりしている)とそれ程高くはないですからね。

そしてSSDは元々システムストレージのアップグレードを画策していた事もありWestern Digital(WD)の500GB M.2 NVMe SSDパソコン工房でセール品になっていた際に購入していたのでそれを使う事に。

今回メインPCの延命に使ったパーツたち。

左上:Core i7 4790(中古リテールパッケージ)

中古のCore i7 4790を買おうとじゃんぱらに行ったらたまたまリテールパッケージのそれがバルク品と同価格で売られていたので、それなら、とこちらを購入。

付属の純正CPUクーラーは未使用でした。

とは言え下記のCPUクーラーを購入していたので純正CPUクーラーは不要だったのですが…

右上:LGA115xソケット対応CPUクーラー

Core i5 4590Sからi7 4790への換装、という事でTDPが上がるためCPUクーラーを使い回しできないので購入。

左下:M.2 NVMe→PCIe変換ボード

使っているマザーボードにはM.2スロットが搭載されていて、BIOS更新によりNVMe SSDにも対応しているのですが、割り当てられているPCIeレーン数がx2なのでx4対応のNVMe SSDの性能をフルに発揮できないし、そのM.2スロットがマザーボードの裏側にあるためSSDの脱着が面倒。

変換ボードに取り付けたNVMe SSDからのOS起動に対応しているかどうかはっきりしなかったのですが、ダメ元で買ってみました。

右下:M.2 NVMe SSD(500GB)

上記の通りパソコン工房のセールで購入したものですが、同容量帯のSATA SSDよりも安かった…

って言うか最近SATA SSDって割高になったような気がします。

 

実際のパーツ交換、延命作業を行なったのは10月上旬。

CPUクーラーを取り付けるためにマザーボード裏側にリテンションプレートを取り付ける必要があった事もあり、実質完全組み直しとなりました。

2年余り内部の清掃を行なっていなかった事もあり、ケース内部はホコリまみれ。

その結果CPUクーラーのヒートシンクはこのような状態に。

これではCPUの冷却が十分にできないのは明白で、それが少しCPU負荷が高まっただけで冷却ファンがブオーンと音を立てて高速回転していた原因でしょうし、サーマルスロットリングが起こっていた可能性もあります。

今回ケース内部を空っぽにした事もあり、当然徹底的に清掃しました。

そして今回内蔵していた光学ドライブ(BD-REドライブ)を取り外す事に。

ケース内部にアクセスする際最初に取り外す必要があり、その際非常に奥まった場所にある非常に小さいネジを先の長い精密ドライバーを使い脱着する必要があるのが面倒で、それが内部の清掃を怠っていた原因ともなっていましたし、そもそもほとんど利用する事がなくなっていたので取り外しても全く問題ない、というのもあります。

そのBD-REドライブ、元々外付けドライブから取り出したものだったので、元のケースに戻して外付けで使う事にします。

 

全て組み終わってOSをインストール。

このように変換ボードに取り付けたM.2 NVMe SSDがインストール先として認識されています。

その後問題なくインストール作業が終了し、起動も問題なし。

今回USB 3.0対応USBメモリーに作成したWindows 10 22H1インストールディスクを使ってインストール作業を行ないましたが、10分程でインストール完了したのが驚きでした。

これを経験するともはや光学ディスクからのOSインストールなんて有り得ないな、と思ってしまいますね。

ディスクを焼くのも面倒ですし。

CrystalDiskInfoで確認するとちゃんとPCIe 3.0 x4接続のSSDとして認識されている事が分かります。

ですからCrystalDiskMarkのベンチ結果もこの通り、PCIe 3.0 x4接続らしいパフォーマンスが出ています。

実際の動作もOSの起動などストレージが絡む処理が非常に高速に。

以前使っていたSATA接続のSSDに比べシーケンシャル読み出し速度が6倍以上になっているので当然ですが。

一方CPU換装の効果はというと動画エンコードにかかる時間が25%程短縮と動作クロック上昇分(20%)+TurboBoost及びHyper Threading(HT)の効果がはっきりと現れている場面もありますが、システムストレージのような劇的な変化はなし。

もちろんK付きのCore i7 4790K(4.0/4.4GHz(定格/TB),4C8T,TDP88W)にしていればより性能が上がっていたでしょうが、中古価格が1万円超えとコスパが悪いですし、OC非対応チップセット(Intel H97)搭載マザーボードなのでK付きの意味がないためパスしたんですよね。

とは言え負荷が重い作業をさせるとCPU冷却ファンがブオーンと音を立てて高速回転し始める、といった事はなくなったのでそういう意味ではCPU換装の効果はあった、と言えそうです。

って言うかそれはCPUクーラーを交換した効果とも言えますが…

左が別途購入したサードパーティー製CPUクーラー、右がCPU付属純正CPUクーラー。

左の方がヒートシンクの高さが2倍近くあり、冷却ファンも大型。

見た目だけでCPU冷却能力が段違いな事が分かりますし、実際動作中も静か。

動画エンコードで全コアをフル稼働(TurboBoostが効いて3.8GHzで動作)させてもファンノイズがあまり気にならない程。

CPU付属の純正CPUクーラーはコストの関係でギリギリの冷却能力しかなく、それ故高負荷時にはどうしてもファンノイズが大きくなってしまうのでしょう。

余談ですがCore i7 4790付属のCPUクーラー、Core i5 4590S付属のそれと高さがほぼ同じで、違いはCPUと接触する部分がアルミよりも熱伝導性の高い銅製になっている事と冷却ファンの動作電力量が大きい事。

つまり付属の純正CPUクーラーを使っていればこれ程静かな動作は望めず、逆に以前よりも動作音がうるさくなっていた(動作電力量が大きい=ファン回転数が高い)可能性が高いわけで、そういう意味でもサードパーティー製CPUクーラーを使う事にしたのは正解だったと言えそうです。

 

ここまで書いてきたメインPCの延命アップグレードから3ヶ月近くが経過していますが、マイナートラブルはいくつかあるものの安定して動作しています。

コスパ的な観点ではどうか、という部分もありますが、概ね成功かな、と思っています。

とは言え今回の処置はあくまで「延命」なので、いずれは買い替えの必要がありますが、それはいつになるんだろうな…

突然壊れない事を祈るばかりです。

 

最後に今回の件で最大の教訓は

 

PCの内部はまめに掃除しろ

 

になりそうです。

とにかく内部のホコリがひどく、掃除が大変でしたし、しかもそれがパフォーマンスの低下をも生んでいましたから。

上にPC内部へのアクセスを容易にするために内蔵していた光学ドライブを取り外した、と書きましたが、その一環として電源を取り付けるためのネジを(昔使っていたPCケースから取り外して保管していた)手回し式のそれに交換しました。

PCケースの構造上電源を外さないとCPUクーラーにアクセスできないため、これまた内部の清掃の妨げになっていますからね。

というわけで今後はまめにPC内部を掃除するようにしないとな、と思っています。