楽天モバイル回線を2ヶ月間使ってみて

Rakuten Miniと楽天モバイル回線を導入して早2ヶ月、このへんで楽天モバイルを福岡市及び周辺地域で利用した印象について一度まとめておくことにします。

いきなり結論を言ってしまうと

 

ゴミ、こんなの金を取るレベルのサービスじゃない

 

の一言に尽き、契約後1年間は利用料金が無料だから許せる、としか言いようがない質の低さ。

言い換えれば未だにベータ版サービス、ってことでしょうか。

まずはカバレッジ

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福岡市内の自社カバレッジは私が契約した2ヶ月前に比べれば広がったとは言え、たったのこれだけ。

天神がカバーされたのは8月になってから、という体たらくには呆れてしまいます。

そういうこともあり必然的に一つの基地局がカバーするエリアが広くなり、それ故電波が薄いので通信が安定しないことが多いのがあれ。

こういった問題はイーモバイルWiMAXといった過去の新規参入キャリアやLTEの初期にもあったことなので仕方ない部分もありますが、これならUnlimited要らないから自社回線は使わずパートナー回線(au LTE Band 18)だけを使いたいと思ってしまいます。

 

そしてカバレッジの狭さだけではなく、周波数幅の狭さも問題。

楽天モバイルにはLTE Band 3(1800MHz帯)が20MHz割り当てられていますが、それに見合った通信速度が出ないのです。

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これまで楽天自社回線を掴んでいる状態でスピードテストをした中で最速の結果がこれ。
ここでは下り20Mbpsを超えていますが、平均すると上り、下り共に10Mbps程しか出ませんし、電波状態が良くないところではまともにデータが流れないことも。

20MHz幅であれば下り100Mbpsを超える通信速度が出てもおかしくないのですが…

上記の通り楽天モバイルにはBand 3が20MHz幅割り当てられているものの、それをフルに使っているのは東京、大阪などの大都市部のみで、それ以外の地域では5MHz幅で展開されているらしく、それならこの通信速度の遅さにも納得がいきます。

って言うか競合他社はキャリアアグリゲーション(CA)で複数の周波数バンドを束ねて利用できる中20MHzですら周波数幅が狭いのに、更にそれを削って5MHz幅しか利用していないというのはやる気があるのか、としか思えません。

カバレッジが狭い上にこんな低品質な回線で「使い放題、Unlimited」と言われても全く嬉しくないですね。

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ですからパートナー回線(au LTE Band 18:10MHz幅)利用時の通信速度でも負けてしまいますし…

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キャリアアグリゲーションが利用できる(ここではBand 1+41+41の3CCA)実質純正au回線(UQ Mobile)とは比べ物になりません。

敢えてメリットを挙げればMNOなのでMVNOとは異なり昼食時間帯などのピーク時に通信速度が落ちないことぐらいですが、これもサブブランドであれば同じですし、上の画像の通りその方が通信速度が速いですから明確なメリットにはなりません。

 

そして(自社エリアでの)データ通信だけでなく国内通話/SMSも無制限、かけ放題であることを謳っていますが、かけ放題になるのは専用アプリを介した通話のみ、つまり通常の音声通話(VoLTE)ではなくVoIPで実現しているということになります。

専用アプリを使う必要があるVoIPでかけ放題と言われてもねぇ、としか言いようがないですし、そもそもMNOになったのなら専用アプリやプリフィックスといったMVNOの手法を使わなくても端末標準ダイヤラでかけ放題を実現できるはずなのになぜそうしないのかが謎です。

他のMNOは端末標準ダイヤラで問題なくかけ放題を実現していますから、できないはずはないのですが。

恐らくVoIPを利用しなければコスト的にかけ放題の実現が難しいからでしょうが、そういう自分たちの都合をユーザーに押し付けておきながら「かけ放題!!」とドヤるのはいかがなものかと、と思います。

それだけでなくかけ放題を実現するための専用アプリもゴミときてるから呆れます。

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私が契約した当初はゴミと言えるようなものではなかったのですが、アップデートでニュースフィードだのウォレット機能だの音声通話/SMSとは全く関係のない機能を追加してきて見事ゴミ化してしまいました。

余計な機能を追加することはアプリの動作が重くなったり、不安定になったりする要素になるため音声通話を司るアプリとしてはやってはならないことのはずなのに、当の楽天はそうは思っておらずこれまた自分たちの都合を優先し、ユーザーの使い勝手といったことはガン無視。

腹が立ったので利用規約に同意せずアプリを終了させ、それ以来起動していません。

そもそも音声通話は利用しませんし、それ以前にアプリ経由だと通話録音ができないため使い物にならないので個人的にはそれでも問題ないですし。

それにしてもこんなアップデートを喜ぶユーザーっているんですかね。

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ということで気になってユーザーレビューを見てみたら案の定バッドレビューの嵐で、評価点も2.2とこれ程低いアプリはなかなか見かけないレベルの低さ。

当然ですね。

 

そしてもう一つ腹が立つのがGoogle Playに最新バージョンがアップされると即旧バージョンが利用できなくなること。

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更新がある状態でアプリを起動するとこの画面になり、最新バージョンへの更新を促されます。

これまた音声通話を司るアプリでこんなことしていいのかね、としか思えません。

常に最新バージョンを使ってもらいたいのでこうしていると言えば聞こえはいいですが、急ぎで電話をかけないといけないシチュエーションでこれをやられると怒り心頭、ふざけんなと思うのが当然、ということが楽天には分かっていないらしい。

アプリの自動更新を常時ONにしておけば上記のような事態は避けられる、という人もいるでしょうが、私はアプリの自動更新をONにするのはバカのやること、と思っているので(その理由については以前こちらに書いてます)それは有り得ない。

このような自分たちの都合だけを優先し、ユーザーの使い勝手をガン無視するやり方は止めてもらいたいものです。

 

データ通信もダメなら音声通話もゴミといいところが全くと言っていい程ない楽天モバイル、言うまでもないですが現状では本来の利用料金である税別2982円/月の価値は全くありません。

最初に書いた通り契約後1年間は基本料金無料だから許せるだけです。

自社カバレッジが狭く、それ故通信が安定しませんし通信速度も割り当てられた周波数幅をフルに使っていないため遅くUnlimitedの意味がない上にパートナー回線ではauのBand 18しか利用できず、当然キャリアアグリゲーションも利用できないためau回線利用の他社サービスに比べ通信速度で劣るという体たらく。

そして音声通話は専用アプリ経由でないとかけ放題にならず、VoIP利用のため通話品質も劣る上にそのアプリがゴミというおまけ付き。

今のサービスの質だと半額でもまだ高く感じます。

少なくとも全国の主要都市で割り当てられた20MHz幅をフルに使ったそれなりのエリア展開がなされ、端末標準ダイヤラで通話定額を利用できるようにならないと話になりません。

それでもキャリアアグリゲーションを利用できませんから、通信速度は既存MNO及びサブブランドには全く及びませんし、MVNOにすら負けかねない。

それにもかかわらず既存事業者、特にサブブランドは危機感を露わにして楽天モバイル対抗の新料金プランを導入したりといった動きを見せていますが、そんな心配は無用なのにねぇ、と思ってしまいます。

「こんな低レベルなサービスで既存事業者に対抗しようとしてるの? 勝てるわけないじゃん」としか言いようがないのですから。

このようなサービスの弱点を改善しどう巻き返すかが楽天モバイルが今後ユーザー数を伸ばし、そして継続してサービスを利用してもらえるかの鍵であり、そして事業が継続していくためにも重要なのですが、上記のようなユーザーの利便性よりも自分たちの都合を優先するようなやり方を続けていたらそうはならず、最終的に携帯電話事業からの撤退、もしくは他社に買収されてしまう、ということになりかねないでしょうね。

残念ながらそうなる可能性の方が高そうですが、楽天だから別にどうでもいいや。

やっとKyashカードを作った

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Rakuten Mini(と楽天モバイル回線)を購入、契約した理由の一つがRakuten MiniはKyashアプリ対応なのでそれをインストールしてKyashカードを作り、それをGoogle Pay(GPay)に登録することでQUICPayとして利用できるからだったのですが、Rakuten MiniのLTE Band 1非対応ロット問題などもあってその肝心のKyashカードの申込みを先延ばしにしていたのですが、先日ようやく手を付けました。

 

Kyashカードの作成はアプリをインストールして会員登録するだけと簡単で、特に問題なくバーチャルカードが発行されたのですが、それをGPayに登録しても「非接触決済非対応」と言われQUICPayが有効にならない。

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Rakuten MiniはFelica対応端末なのでQUICPayの利用が問題なくできるはずですし、GPay/おサイフケータイアプリのバージョンといったその他の条件も満たしているのに利用できないのは本当謎。

もしかしてバーチャルカードだと登録できない? と思い慌てて実カードを申し込んだのですが、改めてKyashのFAQを見てみるとバーチャルカードでもQUICPayは利用できるとのことで、ますます訳が分からなくなってしまいました。

とりあえず実カードが届いてから登録し直そうと思って実カードが届くのを待っていたところその直前に「もしかしてOnePlus 5TにインストールしているGPayアプリが悪さをしているのでは」ということに気づきました。

OnePlus 5TはFelica非対応端末ですが、それにインストールされているGPayアプリがよりにもよって同じGoogleアカウントを利用している他のFelica対応端末のGPayにまで影響を及ぼしてしまう、というわけです。

そしてroot化されている端末ですから、それも原因として有り得ます。

というわけでダメ元でOnePlus 5TにインストールしているGPayアプリをアンインストール/無効化。

その上で実カードが到着後それを有効化して再度GPayに登録し直してみると…

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QUICPayが有効になった!!

OnePlus 5TのGPayアプリをアンインストールしたのが功を奏したのかは分かりませんが、とにかくQUICPayが使えるようになったのでこれ以上追求しないことにします。

 

これでNFC Pay(VISA Contactless)対応のKyash実カードとGPay経由のQUICPayが手に入ったわけですが、当初の狙い通り私のキャッシュレス決済環境に関する不満をうまく埋めてくれました。

まずはNFC Payですが、以前書いた通りジャパンネット銀行(JNB)のVISAデビットカードはポイント還元率が低い(0.2%)のが不満でほとんど利用することがなかったのですが(NFC Payが利用できる店が未だに非常に少ないのは置いといて)、Kyashはポイント還元率1%と文句なしで問題なく常用できます。

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そして店頭の決済端末での反応もよく、JNBデビットカードだとなぜか一度のタッチではカードが認識されず、再度タッチを要求されるのが常でイライラさせられるのが不満だったのですが、Kyashカードだとそのようなことはなく一発で認識され決済が承認されるので快適なNFC Payの利用が可能。

って言うかこれが当たり前で、一発で認識されないJNBデビットカードの方がおかしいのですが…

そしてQUICPayですが、クレジットカードだとPIN/サインが必要な店でもタッチだけで支払えるのが非常に便利。

しかし交通系ICカードはともかくiD(dカードプリペイド)と比べても決済に時間がかかるのが難点ですが、上記の利点を考えれば些細な問題とも言え、交通系ICカードなどとは異なり事前にチャージしておく必要がないため金額が大きい買い物でも使いやすいのでQUICPayが利用できるところでは積極的に使っていきたいところです。

 

決済サービスとしては満足度の高いKyashですが、アプリの作りには不満を感じます。

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Kyashを使って支払いをするとすぐにその旨が通知されるのですが、この通知の「確認」をタップして取引内容を確認した後も通知は残り続け、手動で通知を消す必要があるのがウザかったのですが、これはアプリの更新で直ったものの…

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アプリの起動にPINロックをかける設定にした際に出るPIN入力画面がこのように画面に収まらず、0と修正ボタンが一部しか表示されず右側にスクロールバーが出てしまう問題は修正されず未だにそのまま。

このせいでボタンを押したつもりが実は画面をスクロールさせていただけといったことが発生し、PIN入力をミスすることが多いので本当イラつきます。

これはRakuten Miniのディスプレイサイズ/解像度のせいというのが大きいのでしょうが、それ以前にAndroid版アプリの作りが甘いことが原因のような気がします。

Kyashの公式サイトのサービス利用例などに出てくるスマホiPhoneばかりなのですが、それ故基本的にiPhone(iOS)で利用するのが前提のサービスであり、Android端末での利用はあまり想定されていないのでは、という疑いを持ってしまうのです。

とは言えiPhoneとは異なりAndroidは多種多様な端末が存在するため対応が難しい、というのもあるのでしょうが、Android端末でもサービスを利用できると謳っている以上ちゃんと修正して欲しいものです。

そう言えば利用履歴をPDFファイルなどでダウンロードする機能があるのが当然だと思うのですが実際にはない、というのもどうかと思ってしまいます。

 

そしてKyashは不正利用に対する対応がイマイチで、不正利用のターゲットになりやすいという決済サービスとして有るまじき欠点があったりしますが、これは運用である程度防ぐことができるので過度に気にする必要はないかな、と個人的には思っています。

使わない時は常にKyashカードをアプリからロックしておき、利用時だけロックを解除する、というのがベストでしょうが、現実にはこんなの面倒でやってられませんからね。

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まずはKyashカードの利用上限額を下げ、その上で「オンライン決済」と「海外実店舗利用」をOFFに。

これでネットショッピングでの不正利用と海外の実店舗における自分のKyashカードと同じカードデータを持つ偽造VISAカードの不正利用による被害を防ぐことができます。

そしてオートチャージに利用するカードをクレジットカードではなくデビットカードにし、その1日当たりの利用上限額を1万円に設定。

こうすることで金額が1万円を超える不正利用はデビットカード側で弾くことができますし、たとえ不正利用されても被害額が1万円以内で済むことになり被害を抑えることができます(不正利用である以上最終的には補償されますが)。

その上でKyashには基本的に事前チャージはせず、常時残高をゼロの状態にしておき利用時に全額をオートチャージで賄うという使い方にしています。

このような設定をすると当然Kyashの使い勝手を下げることになりますが、私がKyashに求めるものは実店舗での実カード/QUICPayの利用であり、オンラインショッピングでの利用や1万円を超えるような買い物には普通にクレジットカードを使えば済む話ですから個人的には別に困りません。

そして新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で海外にも行けませんしね。

 

というわけでようやく手に入れたKyashカードを活用していこうと思っています。

それでも日本は現金至上主義社会…

一部で「新型コロナウイルス感染拡大による消費低迷を緩和するために延長した方がよいのでは」といった意見もあったものの、結局予定通り先月末で終了したキャッシュレス決済還元策。

私もラズパイ4を買ったりとお世話になりました。

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今となっては懐かしい5%還元対応店舗であることを示すのぼり旗。

とは言えこうなったのは必然で

キャッシュレス決済還元対応店舗なのに現金払いし、自分から損をするバカが多数派

だったから、つまり政策の効果が薄かったから、ということになります。

実際キャッシュレス決済還元対応の店舗へ行くとレジで現金払いする客の多さに驚きましたし、1万円以上の買い物を現金払いする客を見つけ「500円以上損することになるのに何てもったいないことをするんだろう」と思ったり、現金払いしようとしている客の財布の中にクレジットカードが入っているのが見え「その"VISA"と書いてあるカードで払えば5%還元なのに」と思ったりといったことが本当多かった。

まぁ他人のことですから彼らが損しようがどうしようが私には全く関係ないことですが…

そういった実体験は数字にも現れていて

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ニュースに出ていたこの5%還元対応のスーパーでは還元策開始前に比べキャッシュレス決済利用率が倍以上になったものの、それでも過半数の客が現金払いだったとのことですし

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多様なキャッシュレス決済手段に対応し、スピーディーに買い物したいというニーズが強いコンビニですらこのザマで、これまた現金払いが過半数

普通に考えれば還元制度対応店舗におけるキャッシュレス決済率は過半数を越え、コンビニでは70%以上になってもおかしくないのに実際にはそうはならず、最大5%還元というアメを与えても日本人は頑なに現金払いを続けるのですから呆れます。

この調子だと日本にキャッシュレス社会なんて一生来ないだろうな、と思ってしまいますね。

キャッシュレス決済還元策のおかげで新たにキャッシュレス決済を導入する店舗が増加したものの現金払いのみの店舗がまだまだ多数派ですし、それどころかキャッシュレス決済を導入したものの手数料負担が重いため還元策が終わった後キャッシュレス決済対応を止める検討をしている、という店舗もあるとか。

キャッシュレス決済還元策が追い風となりキャッシュレス決済がより一般的になってきているのであれば現金払いのみに戻すという対応はキャッシュレス派の客を遠ざけることになるため有り得ないのですが、実際にはそうはならないということはつまり日本人が未だに現金払い志向が強く、キャッシュレス決済を好まないことの証。

結局のところ日本がキャッシュレス社会になるためにはアメではなくムチ、つまり現金払いを不便にしたり、明確に現金払いが損になるような政策を取るしかないのでしょうね。

 

こういったことを書くと必ずと言っていい程「高齢者がついて行けない」とか「クレジットカードを持てない人もいる」といった反論を受けるのですが、私からすればそんなの時代に合わせて変わろうとせず、より良いもの、得することを自分から探そうともしないで「分からない、できない」と弱者ズラする「エセ弱者」の戯言でしかない。

こういうエセ弱者の意見をいちいち気にしているからいつまで経ってもキャッシュレス決済が普及しないし、これに限らず日本はエセ弱者の戯言に過度に耳を傾け配慮するせいで古く非効率な社会システムが生き残り続け、それが幼稚な社会を生み最終的に日本が長期経済低迷に陥った結果相対的に貧乏になって国際的地位の低下につながった原因の一つとなったとしか思えないんですよね。

実は以前2019年のまとめエントリの中で同じようなことを書いていたりしますが…

 

最大5%のキャッシュレス決済還元策は終了してしまいましたが、新たな政府のキャッシュレス決済推進策として9月から始まるのがマイナンバーカードとキャッシュレス決済を紐付けることで還元率25%、最大5000円分の還元が得られるマイナポイント制度。

恐らくこれと重複してしまうことが最大5%還元策が終了した理由なのでしょうが、個人的には別に重複しても問題ないし、むしろダブルの消費喚起策、キャッシュレス決済普及策になるので新型コロナウイルスの影響により経済が低迷している状況下ではむしろその方が好ましいと思うのですが…

というわけで私も先日マイナンバーカードの発行申請をしましたが、発給されるまで1ヶ月強とのことなので何とか制度開始の9/1までに間に合いそうで何より。

しかしこれについても「国民のプライバシーガーー」とか言い出すエセ弱者が出てきて面倒なことになるんだろうなぁ、と思うと既にうんざりしてきます。

マイナンバー及びマイナンバーカードについてもいろいろ言いたいことはありますが、それを書き始めると長くなってしまうので今回は割愛、ということで今回はこのへんで…

キャッシュレス決済還元が終わる前にラズパイ4を買う

先月末まで政府によるキャッシュレス決済利用による最大5%の還元が行われていましたが、その終了10日程前に5%還元に対応する電子パーツショップでRaspberry Pi 4(2GB RAMモデル)を購入しました。

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私は初代ラズパイ、2、Zeroを所有しているものの、これまでラズパイは「たまたま中古で安く売られているのを見つけた」といった理由で購入したこともありその後利用されることもなく放置プレイに、という道を辿ってきたわけですが、今回は「5%還元が適用され安く買えるから」という利用目的ベースではない理由ではなく、ちゃんと利用目的があって購入しました。

それは…

NAS

ラズパイ4にはUSB3.0ポートとフルスペックのGbEポートが搭載されているため、NASを自作するのに使える、と思っていましたから、実は登場当初から狙っていたものだったりします。

NASを自作するのであればストレージを組み込んでセットアップするだけで出来上がるNASキットを使うのが一般的で、NASとして使うだけならこれが一番手っ取り早いですが、少々値が張りますし、(完成品NASを含めて)中古/ジャンク品で出てくることも少ない。

そして複数のストレージベイを持つNASキットだと組み込んだストレージをRAIDで利用することしかできないものばかりで、それぞれのストレージを単体のネットワークドライブとして利用したい私にとっては不満。

過去にこういう経験をしていることもあり私はRAIDを信用しておらず、個人的にRAIDは交換用ストレージを用意したりしてちゃんとした保守体制を構築できる法人などの組織が利用するものであり、個人ユーザーが利用するものではないと思っていますからね。

しかしラズパイを使ってNASを構築すればそういったことはなくストレージ構成は自由自在、複数の外付けHDDを接続してそれぞれを別々のネットワークドライブとして使うといったことも問題なく可能だし、安上がりでもあります。

そういうわけでラズパイ4を使ってNASを自作することにしたわけですが、電源ケーブルとLANケーブルを繋ぐだけでOKな専用NASとは異なり配線がゴチャゴチャしがちですし、OpenMediaVaultなどのNAS用OSを導入してセットアップしたりといった手間はかかりますが、今回はラズパイの自由度を選びました。

ラズパイ4には搭載RAM容量の違いで2GB、4GB、8GBの3タイプがありますが、NASとして使うのならそれ程のスペックは不要だろう、ということで一番下の(そして一番安い)2GB RAMモデルにしました。

 

ラズパイ4は性能が大幅に向上したことに伴いSoCなどのチップの発熱量も大きくなったため、そういったチップにはヒートシンクを装着することが推奨(ユースケースによってはそれに加えファンで強制空冷)されていることもあり、ケースはそれ自体がヒートシンクとなっているものを選択。

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Amazonで購入したラズパイ4用アルミ製ヒートシンクケース一式。

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それを取り付けたところ。

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ラズパイ4の映像出力はこれまでのフルサイズHDMI(ZeroシリーズはminiHDMI)からmicroHDMIに変更になっているので変換アダプターが必要なのですが、手持ちのそれ(100均で売ってるやつ)だと電源入力のUSB Type-Cケーブルと干渉しがちなので…

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このようなケーブルが付いたタイプの変換アダプターを追加購入(これも5%還元)。

 

これで準備は整ったのですが、実はまだ一度も電源を入れてません。

最新のRaspbianをダウンロードしてmicroSDカードに書き込むところまでは済ませたのですが、そこから先が手つかず…

ネットワークドライブとして使うHDDの準備も含めさっさとやってしまいたいところですが、なかなかその時間が取れずにいます。

 

最後になりますが「ラズパイ」というカテゴリーを追加しました。

過去のラズパイ関係エントリにも随時カテゴリを追加していく予定です。

Rakuten Miniのここがヘン

楽天嫌いでありながら楽天モバイル(MNO)を契約してRakuten Miniを手に入れたわけですが、今回はRakuten Miniを使っていて気づいた変なところについて書いてみることにします。

 

ホーム画面の壁紙を変更できない

Rakuten Miniはアプリアイコンが六角形に並ぶ独自のランチャー(ホームアプリ)を搭載していますが、私は手持ちAndroid端末のランチャーをApex Launcher(Ver.3.3.3)に統一しているのでRakuten Miniにもそれをインストール。

そしてその後壁紙を変更しようとしましたが、なぜか変更されない。

システムテーマが「ライト」なら真っ白、「ダーク」なら真っ黒の壁紙が設定されてしまうのです。

ロック画面の壁紙は変更できますが、変更の仕方によっては壁紙が正しく設定されずこれまたシステムテーマに基づき真っ白や真っ黒の壁紙になったりする。

こんな挙動をするAndroid端末は初めてで、なぜこのような仕様になっているのか本当謎なのですが、恐らく標準ランチャーを利用することが前提で、それ以外のサードパーティーランチャーを利用することを想定していないのでしょう。

ユーザーが自由にランチャーを変更できるのがiPhoneにはないAndroidの利点なのに、それを潰してしまうとは何という愚行、としか言いようがありません。

とは言えホーム画面の壁紙を変更する技(いわゆるworkaround)がいくつかあるのですが、デメリットも存在するのでそこまでしてホーム画面の壁紙を変更することはせず、今のところは運用でカバーしようかと思っています。

 

5GHzバンドでのWiFiテザリングに対応するが、屋外利用不可のW52バンドが使われる

Android端末のWiFiテザリングには通常2.4GHzバンド(802.11b/g/n)が使われ、たとえ端末のテザリング設定に5GHzバンドの選択肢があっても利用できない(テザリングをONにしてもすぐにOFFに戻ったり、利用不可の旨のエラーメッセージが出たりする)のが普通。

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OnePlus 5TだとWiFiテザリングに5GHzバンドを使う設定にするとこのように「利用不可」と表示され、テザリングをONにしてもすぐにOFFに戻ってしまいます。

しかしRakuten MiniはWiFiテザリングで5GHzバンドを有効にすることができ、テザリングをONにすることもできます。

2.4GHzバンドは非常に混み合っているため通信速度が出ないことがあるのでこれは便利だ、と思うのですが、ここに落とし穴が。

5GHzバンドにはW52、W53、W56の3つの周波数バンドがあり、この内(日本で)屋外利用可能なのはW53、W56の2つ、よってW52は屋外利用不可です。

ところがRakuten Miniの5GHzバンド利用のWiFiテザリングではこのW52が利用されるのです。

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Rakuten Miniで5GHzバンドを利用する設定にしてWiFiテザリングをONにし、他の端末でそれを検出してみると…

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このようにW52バンドである48チャンネルが使われていることが判明。

据え置きWiFiルーターとは異なりWiFiテザリングは屋外でも利用されることがあるので本来であればW53またはW56バンドが使われなければならず、実際5GHzバンド対応のモバイルルーターだとそういう仕様になっているのですが、Rakuten Miniにはそういう配慮がありません。

これだと知らないうちに電波法違反行為をしてしまうことになりかねないわけですから、本来であれば5GHzバンドでWiFiテザリングを使えないようにする、もしくはW52バンドを使わない設定にしないといけないのですが…

よってユーザー側が5GHzバンドでWiFiテザリングを使う設定にしない、という対処をするしかないわけで、これは有り得ないよなぁ、と思ってしまいます。

 

exFAT非対応

exFATフォーマットされた64GBのUSBメモリーをUSB OTGアダプターを介してRakuten Miniに接続すると、接続されたUSBストレージに問題がある旨のエラーメッセージが表示され、フォーマットを促されました。

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それに従いUSBメモリーをフォーマットするとファイルシステムFAT32に。

そこでPCでUSBメモリーをexFATでフォーマットし直して再度Rakuten MiniにOTG接続し、エラーメッセージを無視してそのままそれにアクセスしようとすると…

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このようにFAT32にしか対応していないというエラーメッセージが出てしまいます。

初期のAndroid端末ならいざ知らず、今年発売の端末でexFAT非対応、というのは有り得ない。

内蔵ストレージが32GBで、microSDスロットもない端末なのでそれでも問題ない、という判断なのかも知れませんが、これはないよなぁ、と言わざるを得ません。

しかしそれを逆に利用し32GBを超える容量を持つストレージをFAT32でフォーマットするために使う、という利用法もありますが…

少なくともWindows環境では32GBを超える容量を持つストレージをFAT32でフォーマットしようとするとそれ用のソフトを使う必要があったりと面倒ですからね。

とは言え普通はそこまでしてFAT32にこだわる必要はなく、素直にexFATまたはNTFSでフォーマットすれば済む話ですから、あまり利用価値はないでしょうが。


データ通信アイコンが常に4G+表示になる

楽天モバイルは自社回線にLTE Band 3、パートナー回線(=au回線)にLTE Band 18/26を利用していますが、それぞれ1つのバンドしか利用していないのでキャリアアグリゲーション(CA)は行われません(少なくともRakuten Miniにおいては)。

それにもかかわらずRakuten Miniのステータスバーに表示されるデータ通信アイコンは本来あるべき「4G」表示ではなく、常にCA状態を示す「4G+」表示になるのです。

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そこでモバイルネットワーク接続状態の詳細を確認できるアプリでチェックしてみると、ステータスバーのデータ通信アイコンが「4G+」であっても実際にはCAしていない(できない)ので接続状態は「LTE」になり、表示が一致しません(そして接続している周波数バンドの表示が「-」になり、正しく表示されないのもあれ)。

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しかしCAできる端末、回線(ここではOnePlus 5T+UQ Mobile)でCA状態になるとこのように「LTE+」表示になり、ステータスバーのデータ通信アイコン(4G+)と一致します。

そもそもデータが流れないアイドル状態の際はCAせず「4G」表示で、必要な際にCAして「4G+」表示になるのが本来あるべき挙動であり、それをCAしていない/できない状態であっても常時「4G+」表示にするのは優良誤認を誘う行為でありやってはならないはずなのにこの仕様は一体…

利用バンドの関係上CAすることがないので正しくデータ通信アイコンを表示すると常に「4G」になるためCAできる他社回線と比べ劣って見えるから実際はCAしていなくても常時4G+表示を出すようにした、つまり優良誤認を誘うために意図的にやったというのが事の真相のような気がしますが、楽天のことですから有り得ます。

こういったことはモデムファームウェア次第でどうにでもできますからね。

となるとこのような仕様になっているのは楽天回線だけで、他社のeSIMを導入して楽天モバイル以外の回線に接続されている時のデータ通信アイコンはどうなるのか、CAするのか((私の)Rakuten Miniの仕様的にはドコモ回線でBand 1+19の2CCAが可能なはず。東名阪であればBand 1+3なども可能)といったことが気になるので試してみたいところですが、以前初期費用無料キャンペーンをやってたIIJmioのeSIMはキャンペーンが終わって普通に初期費用がかかるようになってしまったので安易に試せないのが…

IIJmioのeSIMについてはいずれ導入することになるので今導入してもいいと言えばいいのですが、個人的にはできれば初期費用が安い方がいいので再度初期費用割引キャンペーンが行われるまで待ちたいところ。

3HKのグローバルデータプリペイドeSIMも試すだけとしては意外と高いし(HK$138/10日)、この件に関してはとりあえず保留かな、と思っています。

 

といったことが私がRakuten Miniのここがヘン、と感じた点ですが、当然こういった問題点はファームウェア更新で修正されるべきだと思っているのですが

 

楽天モバイルに聞く「Rakuten Mini」開発秘話 なぜ自社ブランド端末が必要だったのか (1/3) - ITmedia Mobile

 

にあるように楽天モバイルは「Rakuten MiniにOSアップデートを提供する予定はない」と言っているので期待薄でしょうね。

って言うか購入後一度ファームウェアアップデートがあったのでOTAで更新したのですが、セキュリティーパッチレベルが購入時のまま変わらず同じだった(しかも古い)、という体たらくですから期待するだけムダな気がします。

5GHzバンド利用のWiFiテザリングで屋内専用のW52バンドが使われる仕様は電波法違反行為を引き起こす危険性があるので、これだけでも修正しないと問題なのですが…

楽天嫌いの私がなぜRakuten Miniを契約、購入したのか

先にRakuten MiniのLTE/UMTS Band 1非対応問題について書いたので順序が逆になってしまいましたが、私がRakuten Miniを購入した経緯についての話です。

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Rakuten Miniは非常に小型ながらFelica対応なので登場当初から「各種決済サービスを利用するための端末としていいかも」と思って気になっていた端末。

eSIM採用端末ですがSIMロックフリーなので他社のeSIMを契約して使うことも可能ですが、楽天モバイル向け端末なので当然他社回線での利用は考慮されておらず、IIJmioのeSIMを導入してもBand 1でしか使えないだろうから使い勝手が悪そう、と思っていたらなぜかドコモガラパゴスバンドであるBand 19に対応している。

それならカバレッジの面でドコモ向け端末と遜色なく使える、ということで決済サービス利用専用の端末として欲しいな、と思ったのですが、個人的に楽天が好きではないこともありその時は契約して入手しようという考えはありませんでした。

なので買うのなら中古で入手し、IIJmioのeSIMを契約して使おう、と思っていたらRakuten Miniが新規契約/MNPで1円、というキャンペーンが始まりました(既に終了)。

契約時の手数料3300円はかかりますが、これは後日楽天ポイントで還元されるため実質無料ですし、利用料金も1年間無料なので1年間のトータルコストが端末代の1円のみというとんでもないキャンペーンでした。

 

楽天モバイルの「Rakuten Mini」が1円に - ケータイ Watch

当初は「これで中古のタマ数が増え、入手しやすくなるし値段も安くなるだろう」と思い初心貫徹、このキャンペーンには乗らないつもりだったのですが、あれこれ調べているとこの小ささでありながらKyashアプリに対応し、しかもKyashカードを(Felica対応端末の)GPayに登録するとQuicPayとして使える(VISA PayWaveではないのが謎…)、ということが分かり居ても立っても居られなくなってしまいました。

以前Kyashカードを作ろうとしたら手持ち端末全てが「非対応」と言われ作れなかった悔しさがありますし、QuicPayとして使えるのなら使い勝手が悪すぎるdカードプリペイドが完全に用なしになるし、レジにFelicaリーダーがあるのになぜか交通系ICカードに非対応、という店でも非接触決済が利用できるようになりますからね。

楽天嫌い云々も「楽天はアカウント登録するとやたらと宣伝メールを送り付けてくる、いわゆるスパマー」といった悪評に基づくものであり、SoftBankとは違い実際に利用してひどい目にあった、といったことが理由ではない、つまり「食わず嫌い」なのでこの際実際に利用してそれを確認してみるのも悪くないかも、と思うようになりました。

楽天アカウントは必要なくなれば削除することが可能なので、もしトラブルに遭ったりして「もう二度と利用するか!!」と思った際は回線を解約後アカウントを削除してしまえばいいですし。

そして以前諏訪に住んでいた頃まだ長野県内で取り扱いがなかったイーモバイルをわざわざ東京まで行って契約したりしましたから、やはり新規参入キャリアを試してみたい、というのもありますし。

ということでRakuten Miniの製品ページを見てみると、(その当時)オンライン契約だと最大1ヶ月待ちになっていて、完全に出遅れてしまったのですが(当初回線契約して入手しようとは思ってなかったから仕方ない)、これ程入荷待ちが長いのなら下手すればオンラインで契約手続きし、端末の入荷を待っている間に手頃な価格で中古が見つかりそう。

そこでとりあえずオンラインで契約手続きし、入荷待ちの間に手頃な価格(1万円程)で程度のいい中古が見つかればそれを購入し、元々の契約をキャンセルして別途楽天MNO回線だけを契約する、という手でいくことにし、その前にダメ元で天神地下街に(MVNO時代から)ある楽天モバイル実店舗に行ってみることに。

すると驚くことにRakuten Miniの在庫があるというではありませんか。

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しかも在庫があったのは私が欲しいと思っていたホワイトモデルで、何という運の良さとしか言いようがない。

ということで即契約、購入することにしました。

実はオンライン契約だと初期手数料を相殺するために付与される3300ポイントに加え更に3000ポイント(つまり合計6300ポイント)の楽天ポイントがもらえたのですが、待たずに即手に入るのであればそんなのどうでもいい。

楽天嫌いなこともあり当然楽天アカウントなんか持っていなかったのですが、契約に必要な楽天アカウントは契約手続き用のWindowsタブレットを使いその場で作成。

オンライン契約では何かとトラブルが多かったとのことですが、実店舗での契約ではそのようなことはなくスムーズに手続きが進み回線開通まで済ませた状態で持ち帰れました。

 

というわけでRakuten Mini(と楽天モバイル回線)を入手したわけですが、あれこれ忙しくてまだ決済サービス利用のための端末としてのセットアップにはほとんど手を付けていないのが…

Band 1非対応問題の煽りを食らって端末が回収、交換といったことになると面倒だな、と思って躊躇しているのも理由の一つなのですが、私のRakuten Miniは元々のカタログスペック通りの初期ロット(Band 1対応)なので仕様変更による技適の問題云々に巻き込まれることはないはず、ということで今週末にはいい加減セットアップを済ませたいところ。

しかしGPayにJNB VISAデビットカードを登録しNFC Payで利用できるようにはしました。

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マックスバリュセミルフレジで利用しているところ。

実カードだとカードリーダーの反応が悪く、最初のタッチではカードが認識されずもう一度タッチしろ、と言われてしまうのが常でイライラするのですが、GPayのNFC Payだと一発で認識され、交通系ICカードで払うのと変わらない感覚で利用できるのが非常に快適。

恐らく実カードはカードリーダーからの電波で発電し、カード上のNFCチップを動作させるパッシブ式なのに対し、GPayは端末からの電力供給でNFCを動作させるアクティブ式であることがこの違いを生んでいると思っているのですが、本当のところはどうなんですかね。

とは言えポイント還元率と還元方法の関係でJNB VISAデビットはあまり使いたくないのですが、Rakuten MiniでのNFC Pay支払いが快適なのでついつい使ってしまいます。

NFC Payがこれだけ快適だと他のFelicaベースの決済サービスの使い勝手も良さそうなので、さっさとセットアップしないとな…

Rakuten Miniのこのグダグダぶりは一体何なんだ…

先々週楽天嫌いにもかかわらず端末価格が1円、利用料金は1年間無料という楽天モバイル(MNO)のキャンペーンに乗っかり、楽天モバイルオリジナルの小型AndroidスマホRakuten Miniを契約、購入しました。

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本来ならその経緯といったことを先に書かないといけないのですが、それを書きかけているうちにRakuten Mini絡みで前代未聞の出来事が発生してしまい、急遽それについての話を先にすることにしました。

その発端は元々のカタログスペックとは異なる対応周波数バンドになっていて、LTE/UMTS Band 1(2100MHz)に非対応の個体が見つかった、つまりRakuten Miniは製造ロットにより対応周波数バンドが異なる、ということが判明したこと。

 

Rakuten Miniには対応バンドが違うロットが存在?製造時期によりLTE B1などに差が - AndroPlus

Rakuten Mini本来の対応周波数バンドは

LTE Band 1/3/18/19/26/28/41 UMTS Band 1/5/6/19

なのですが、一部のロットではこれが

LTE Band 3/4/5/18/19/26/28/38/41 UMTS Band 4/5/6/19

になっていて、Band 1に非対応になっているのです。

しかもその後

LTE Band 1/3/5/18/19/26/28/38/41 UMTS Band 1/5/6/19

になっているものもある、つまり製造ロットにより3種類の対応周波数バンドを持つRakuten Miniが存在していることが判明するという呆れて物が言えない状態に。

こんなの前代未聞だし、そもそも技適が絡んでくるので本来有り得ないことですから、当然総務省は激おこ。

 

総務省、「Rakuten Mini」の周波数変更で報告求める - ケータイ Watch

 

当然自分のRakuten Miniの対応周波数バンドがどうなっているのかが気になったので隠しモードを呼び出して確認してみると…

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この通り私のRakuten Miniは当初のカタログスペック通りの周波数バンドを持つ個体で、Band 1非対応のそれではなかったので何よりだったのですが、しかしそれに加えLTE Band 5/38にも対応する個体が存在することを考えると何だかモヤモヤしてきます。

LTE Band 5はアジアでも採用するキャリアがありますからね。

 

その後楽天モバイルが正式に声明を発表し、それによるとRakuten Miniが途中の製造ロットからBand 1非対応になったのは仕様であり、単に事前にそれを告知していなかっただけとのこと。

 

(更新)オリジナルスマートフォン「Rakuten Mini」の対応周波数帯について | お客様へのお知らせ | 楽天モバイル株式会社

 

このような技適に引っかかりかねない変更を「それは仕様です」と言って開き直るというのはこれまた有り得ない対応で呆れる他ありません。

それにしてもなぜ事前の告知もなしにRakuten Miniの仕様を変更し、Band 1非対応にしたのかというのが気になりますが、楽天モバイルによるとアメリカでのローミング時の使い勝手を良くするためとのこと。

 

「Rakuten Mini」、実は対応周波数を変えたバージョンになっていた――技適マークは確認中 - ケータイ Watch

 

今回の仕様変更によりBand 1を犠牲にして追加されたBand 4(AWS、2100/1700MHz)は北米におけるLTE標準バンドとも言える周波数バンドなので確かにアメリカでの使い勝手は良くなるでしょうが、北米以外、特に日本における使い勝手は大幅に悪化してしまいます。

日本ではBand 1がLTE標準バンドとして楽天モバイル以外の3社で利用されていますし、最近では3Gで利用しているBand 1をLTEに転用する海外キャリアもありますから、この変更は北米での使い勝手を良くするためにそれ以外での地域での使い勝手を大幅に悪くする改悪でしかないですからね。

Rakuten Miniは物理SIMスロットを持たないeSIM端末なので「楽天モバイル回線専用端末」と思われがちですが、実際はSIMフリー端末なので他社のeSIMを導入して利用することも可能で、実際IIJmioのeSIMを導入して利用している人も多いですからしっかり実害がありますし。

そしてBand 1非対応になったのはLTEだけではなく3G(W-CDMA)もなのですが、こちらは北米、中米以外の全世界で利用されるUMTS標準バンドで、3G端末として対応していないというのは有り得ない周波数バンド。

よってBand 1非対応であることがLTE以上にアメリカ以外での使い勝手を悪くする、って言うか3G端末として使い物にならなくなる改悪で、対応LTEバンドが国内のそれに偏っているRakuten MiniではLTEローミングできない国/エリアでの3Gローミングが全く利用できず、IIJmioのeSIM利用時には実質Band 19しか利用できない(ドコモのBand 3 LTEは東名阪限定ですし)とこちらの方が目立たないものの被害が大きい。

って言うかなぜこれ程の犠牲を強い、総務省を怒らせてまでアメリカでの使い勝手を重視するのかが謎なのですが、楽天内部には「外国と言えばアメリカ」とか未だに勘違いしている老害が多くいて、彼らが余計な影響力を発揮してこのような愚行に走ったのでは、というのが私の見立てなのですが、実際のところはどうなんでしょうかねぇ。

それ以前にRakuten Miniは国際ローミングをバリバリ利用するような端末ではないのですから、そこまでしてアメリカでの使い勝手をどうこうする必要ってあるの? としか思えないのですが。

個人的にはRakuten Miniの対応周波数バンドはLTE Band 1/3/18/26、UMTS Band 1といった仕様でも問題ないと思っていて、実際そうだと思っていたら実はドコモ専用バンドであり、楽天モバイルのサービスを利用する上で全く不要なBand 19にまで対応している事に驚きましたし。

実を言えばBand 19に対応していることが私がRakuten Miniを契約、購入した理由の一つだったりするのですが…

 

このRakuten MiniのBand 1非対応ロット問題、上記の通り仕様なのでファームウェア更新等で修正されることはない、ということになりますが、それだとBand 1対応であることを知った上でRakuten Miniを購入、契約したのに、実はBand 1非対応版だったというユーザーの怒りを買うことになりかねません。

そういう事もあってかBand 1非対応版を購入、契約し、Band 1対応版を望む客に対しては交換に応じるとのこと。

しかし交換対象なのは恐らく上記の楽天モバイルの発表前にRakuten Miniを購入、注文した人のみだと思われますが。

対応周波数バンドの変更はハードウェアの変更によるものではなくソフトウェアの変更で行われているとのことなので(実際ゴニョゴニョしてBand 1対応を復活させている人がいる)、ファームウェア更新で戻せるはずですから交換対応ではなく素直にそうしろよ、と思うのですが…

そしてBand 1非対応が不満なユーザーにはBand 1対応版への交換という対応を取る、ということはBand 1対応版が将来ファームウェア更新によってBand 1非対応になってしまうことはなさそうです。

そんなことをしたら更なるユーザーの怒りを招くことは確実ですし、技適の面でも問題になりますから、さすがの楽天もそんなバカなことはしないと思いますが…

とは言え楽天のことですから前言を翻しかねないので、私はBand 1対応が維持されるという確証が得られるまでRakuten Miniのファームウェア更新(OTA)はしない、という運用にするつもりでいます。

 

そう言えば対応周波数バンドの違いで3種類があるRakuten Mini、この差が中古価格にも反映されることになるのかが気になるところです。

恐らくBand 1に対応し、Band 5/38にも対応するロットが最も高く、その次がBand 1対応、Band  5/38非対応のロット、そしてBand 1非対応のロットが最も安い、ということになるのでしょうね。

しかし上記の通りBand 1非対応ロットでもゴニョゴニョすることでBand 1対応を復活させることができるので、意外に割安なBand1非対応ロットを購入しゴニョゴニョ、というのが流行るかも知れません。

実は私も狙っていたりするのですが…

 

最後になりますが楽天モバイル(MNO)絡みのカテゴリーとして「楽天」を追加しました。